(左から)和田颯、大野雄大、工藤大輝、花村想太、岩岡徹「Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-」(提供写真)

Da-iCE、予告編パロディ・映像の伏線回収・エンドロールまで…3度目の全国アリーナツアーで映画を表現 恒例のラストもコロナ禍後初<「Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-」ライブレポート>

2023.09.03 19:00

5人組アーティスト・Da-iCE(ダイス)が3日、東京・国立代々木競技場 第一体育館にて、全国アリーナツアー『Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-』を開催。ここでは、最終公演となった同日の様子をレポートする。<ライブレポート・セットリスト>


Da-iCE、微動だにしない圧巻の幕開け

昨年の全国ホール対バンツアー『Da-iCE TWO MAN LIVE TOUR 2022 -REVERSi-』、全国アリーナツアー『Da-iCE ARENA TOUR 2022 -REVERSi-』に引き続き、バックバンドを引っ提げたライブ。5月にリリースしたアルバムタイトル『SCENE』にちなみ、映画をコンセプトにした今ツアーの総動員数は約10万人にのぼった。会場に駆けつけた6面(Da-iCEのファンの愛称)は、開場後の映画音楽や、CM風の映像、メンバーも登場した“映画泥棒”のパロディ、「Da-iCE PICTURES」という配給会社風のマークなど、ユーモアたっぷりに迎えられる。

過去のミュージックビデオなどを映し出したいくつものスクリーンの1つがカウントダウンを告げると、ライブはアルバム表題曲『SCENE』で幕開け。5人とも微動だにせず、ステージ上部から降りてくる姿に歓声が起こった。そのまま、『FIGHT BACK』『トニカクHEY』とファンの根強い人気を誇る楽曲で、ボルテージを上げていく。センターステージに移動すると、バンドサウンドの映える『Noise』、花村想太が「みんなで1つに盛り上がっていこうぜ!」とクラップを煽り『Kartell』の激しいパフォーマンスで魅了した。

Da-iCE、華麗なショーの始まり

(左から)岩岡徹、大野雄大、花村想太、工藤大輝、和田颯「Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-」(提供写真)
(左から)岩岡徹、大野雄大、花村想太、工藤大輝、和田颯「Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-」(提供写真)
一人ひとりのアートフィルムとメンバーが喋る姿に英語のナレーションを当てたインタビュー風の映像を経て、ビッグバンド風のサウンドにビビッドなジャケットスタイルで登場したDa-iCEは、各メンバーが観客に向かってお辞儀する中、大野雄大だけ手にウイスキーを持って千鳥歩き。ハイボールをテーマにした楽曲『ハイボールブギ』の始まりだ。

全員がボトルごとウイスキーを飲むユーモア溢れる振り付けとコロコロ変わる表情に視線は集中。華麗なステッキさばきを魅せた『コメディアン』、スタンドマイクでパフォーマーのコーラスも合わさる『Sugar High』を続けて披露し、まるで1つの華麗なショーで魅せたこのセクションは、『絢爛なフィナーレ』で幕を閉じた。

Da-iCE、近未来的なステージも

暗闇に包まれた会場に映し出された近未来的な映像で世界観は一変。科学の進化に躍らされる人間を揶揄しているような映像で“まだ誰も見たことのないSCENE”へ。無機質な印象を与えるモノトーンの衣装で『SiX』『イチタスイチ』から、攻撃的なラップが印象的な5人歌唱曲『Pioneer』、軽快なビートの『Chase』までフルスロットルで駆け抜ける。

実はこのセクション冒頭の映像ナレーションには、“第六感”“1+1”“先駆者”“追い求める”というワードが出てきており、伏線を回収するような見事な流れに。さらに、ゲーム『エグゾプライマル』の世界観を取り入れた映像とともにテーマソング『Funky Jumping』でクールに締めくくった。

工藤大輝「喋るのが一番辛い」と話す2人とは

(左から)大野雄大、工藤大輝、和田颯、岩岡徹、花村想太
(左から)大野雄大、工藤大輝、和田颯、岩岡徹、花村想太
ここまでMCがなくパフォーマンスをし続けたメンバーが床に倒れる中、リーダー・工藤大輝が「本日の公演は終了しました。皆さま気をつけてお帰りください」という場内アナウンスを真似し、会場を笑いに包む。また、和田颯が「優しくない?大輝くん」と水を持ってきた工藤の優しさを、大野雄大が「(『コメディアン』と『絢爛なフィナーレ』の合間に)水飲んでいる間に徹くんがステッキ持って行ってくれた」と岩岡徹の優しさを明かした。

また工藤は、Da-iCEがグループとして初めてライブを行ったライブハウス「渋谷VUENOS」(現在は閉業)の元店長と昨晩たまたま会ったというエピソードを披露。渋谷で一番大きな会場である国立代々木競技場 第一体育館での公演開催中に遭遇したことを「すごい運命的だなって。今日頑張ろうと思ったもん」と嬉しそうに振り返った。その話の冒頭を興味なさそうに聞いていた花村と、ステージに再び現れた大野に「この2人と喋るのが一番辛い。パフォーマー大好き!」と話す工藤。すると大野が「僕たちボーカル兼パフォーマーですよ。だから半分は好きですね」と言い返す。「一生仲良くやってけねえ!」と叫んだ工藤からバトンタッチを受けた大野は、そのふざけた雰囲気を一転させる。

Da-iCE大野雄大を救った楽曲披露

スポットライトに照らされた大野は、約8年前に声帯ポリープを発症し向き合うことを決めた時期を振り返る。「一番歌が好きで、歌のために過ごしていた毎日が本当に全部嫌になってしまった」という大野を救ったターニングポイントとなる、花村が作詞作曲した楽曲『着れないままのコート』を皮切りにバラードセクションへ。『Answers』『濡れたバラード』としっとりとしたラブソングをボーカル2人の優しい歌声が届けると、グループを一躍有名にした代表曲『CITRUS』、和田が振付に携わり、メインステージをめいっぱいに使った『H?NTO』で華やかに彩った。

その後は、花村が作詞作曲した『ダンデライオン』の前に、メンバーと6面への感謝を伝え涙ぐむ場面も。『DREAMIN’ON』『Clap and Clap』と明るい楽曲で6面と一体となって盛り上げたDa-iCEは、「まだやってない曲ありますよね?」と工藤大輝が作詞作曲したTikTokでも人気の楽曲『スターマイン』で大きな花火を打ち上げた。

Da-iCE、ライブ恒例のラストもコロナ禍後初

(左から)大野雄大、工藤大輝、和田颯、岩岡徹、花村想太
(左から)大野雄大、工藤大輝、和田颯、岩岡徹、花村想太
本編が終了すると、映画のようなエンドロールとともに、ツアーリハーサルの様子やアートフィルムでのインタビュー映像の実際の音声が。個性あふれるコメントをしていたことが明らかとなり、会場の笑いを誘う。「Do you need an encore?」の文字が映ると、アンコールでDa-iCEが再び登場。『マイガール』ではステージ全体にメンバーが広がり、花村が最後の「誰が何言おうが 世界一君が」という歌詞を「世界一6面」と替え、歓声が上がったり、その後質問コーナーを実施したりと、6面との交流を楽しんだ。

「終わりたくないな…」と名残惜しくライブ最後に披露したのは定番曲『Live goes on』。観客が同曲を合唱するというサプライズもあり、メンバーは涙した。すると、“サプライズ返し”として、7年ぶり2度目の武道館公演を2024年1月15日に開催することを発表し、6面を驚かせた。締めくくりは、Da-iCEのライブでは恒例となっている会場全員が手を繋ぐ挨拶。6面ともども手を繋ぎ声を出すのはコロナ禍後のライブとしては初めてとなり「『Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-』お疲れ様でした!」と大野がマイク抜きで叫んだ。

(左から)工藤大輝、大野雄大、和田颯、花村想太、岩岡徹
(左から)工藤大輝、大野雄大、和田颯、花村想太、岩岡徹
Da-iCE ARENA TOUR 2021 -SiX-』『Da-iCE ARENA TOUR 2022 -REVERSi-』に続いて3度目となる、全国6都市12公演に及ぶアリーナツアーでは、グループのさらなる進化を見せつけたDa-iCE。来年の武道館公演、そしてその先に彼らはどんな景色を見せてくれるのだろうか。(modelpress編集部)

「Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-」セットリスト

1.Scene
2.FIGHT BACK
3.トニカクHEY
4.Noise
5.Kartell
VTR①
6.ハイボールブギ
7.コメディアン
8.Sugar High
9.絢爛なフィナーレ
VTR②
10.SiX
11.イチタスイチ
12.Pioneer
13.Chase
14.Funky Jumping
MC
15.着れないままのコート
16.Answers
17.濡れたバラード
18.CITRUS
19.H?NTO
MC
20.ダンデライオン
21.DREAMIN’ON
22.Clap and Clap
23.スターマイン

<アンコール>
1.マイガール
2.Live goes on
【Not Sponsored 記事】

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