少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)

吉本発レビューカンパニー「少女歌劇団ミモザーヌ」がお披露目ショーケースを開催

2020.11.16 11:20

15日、大阪・なんばのYES THEATERにて「少女歌劇団ミモザーヌ」がお披露目ショーケースを開催した。


「少女歌劇団ミモザーヌ」お披露目ショーケースを開催

「少女歌劇団ミモザーヌ」とは吉本興業の「少女歌劇団プロジェクト」から生まれた広井王子総合演出のレビューカンパニーで、11歳から20歳の少女たちで結成。第1期メンバーは応募総数736名の中から14名の少女たちが選出され、その後、9名の第2期メンバーが加わり、現在は23名で活動している。なお、メンバーは20歳を迎えたところで退団という年齢制限も設けている。

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
この日は会場からの生配信もあり、日本全国はもとより全世界に向けてPR。ジャズの名曲『Welcom Sing! Sing!』から始まり、続いてオリジナル曲4曲を披露。ストリートファッションの衣装とアクロバティックなパフォーマンスがレビューでは目新しい『扉の向こうへ』、楽曲に和のテイストを盛り込んだ疾走感と焦燥感が交錯する『愛の速度』。そして2期生の研究生・たぐちえみるを除く22名のメンバーが世界各国の「ありがとう」を歌詞に取り入れた祝祭感あふれるゴスペル風の『ありがとうございます』と、少女歌劇団ミモザーヌのテーマ曲『ミモザのように』を歌唱。少女のような可憐さと大人っぽさを備えた歌声と、キラキラと輝く笑顔、そしてダンサブルでアクロバチックなパフォーマンスで魅了し、初舞台とは思えない堂々としたステージングを繰り広げた。

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
途中、きくたまこととすずきみあいムェンドワとがMCを務めるトークコーナーもあり、お披露目ショーケースまでの日々を振り返った。レッスンについていくのがやっとだったというみあいは、毎日の基礎練習が力になったと語り、「基礎は大事!」と声を大にする。2期生のともだりのあが「対面レッスンで1期生のみんなが昔から知っているみたいに仲良くしてくれて嬉しかった。いろんなレッスンが楽しくて、ミモザーヌに入れてよかったとしみじみ思いました」と感慨深い様子で語ると、「小学校6年生で”しみじみ‟なんて言葉を知っているのがすごい!」とまこと。『扉の向こうへ』でバック宙やバック転の連続技を見せたみやはらにこは「ずっとリモートレッスンで顔しか見えなかったので、対面レッスンで初めてみんなに会った時、みんな背が高くてびっくりしました!」と茶目っ気たっぷりに話し、英語が得意というろれあは、配信先に向かって英語で挨拶した。

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
なお、グループ名の「ミモザーヌ」は花の「ミモザ」から由来。ミモザの花言葉は「友情」「優雅」のほか、特に重要な「感謝」という意味もあり、小さな丸い花びらがたくさん集まって可憐に咲くミモザを少女歌劇団の名にふさわしい花として選ばれた。この日、初公開された制服ビジュアルにも、ミモザをイメージする黄色がアクセントになっており、清楚さのなかに力強い意思も感じさせる印象を与えていた。

演出の広井王子が挨拶

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌの初舞台を終えて、総合演出の広井王子が挨拶。2年前の発表当時はコンセプトがぼんやりしていたと語る広井。1期生のメンバーが加入し、彼女たちとレッスンを重ねながら「レビューとは」「歌劇団とは」「少女とは何か」と1つ1つ、向き合い続けたと言う。そして「やっと整って、お披露目することができました」と、この日を迎えたことにほっとした表情も浮かべた。

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
「常々、オリンピックの卓球やフィギアスケートは子どものころから始めて、中学生で世界を目指しているのに、エンタメの世界ではできないのかと考えていた」と広井。そこで体づくりを徹底しようと体幹トレーニングとストレッチを組み合わせたレッスンを平日の毎日、繰り返した。その結果、「最初の頃は先生から言われている意味がわからなくても、体ができてくると、言われたことが全部できるようになるということを彼女たちは自分たちで発見していった。僕たちが教えた事ではありません。笑顔を作ることも、舞台が楽しければ笑顔にならないということを自分たちで発見して、舞台の中に楽しさを作り、厳しいレッスンの中に達成感を見出して、今、ここに立っています」とメンバーたちのこれまでの努力を労った。

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
オリジナル曲はすでに13曲あり、レビューへの準備も万端と自信を覗かせ、現代感覚のレビューにするためにアクロバットを取り入れたことを明かした。「アクロバットを取り入れることで、立体的なものができないだろうか、そこに歌や踊りが入った新しいレビューが令和の時代にできたらいいなと思いました。そして、当初からアクロバットの訓練もしてきました」と広井。「僕は頭でっかちで、古い知識で作ろうとしていたら、彼女たちにはそんなものは全然通用しなかった。そういうことがわかって、彼女たちとコミュニケーションを取りながら作ることにしました」と方向転換もあったことを話し「実は僕自身が教えられてきました」と、レッスンの日々を振り返る。

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
1期生を全員集めた当初は何もできず、「本当に不安になって辞めようかと思った」とも。そんな中で、いわなみゆうかは「でたらめだけど、踊らさせると、こんなに楽しい!というオーラを出していた」そうで、その姿に触発され、それぞれの個性を引っ張り出す作業をしようと1人1人に向き合っていったと話す。歌のレッスンも、徹底して複式で歌う指導をした。「すごいエンジンを積んでいるのに、喉で歌って、ガラスの心臓だった彼女が、本当に変わった」とみあいを紹介。みあいは『アメイジング・グレイス』をアカペラで披露した。

少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
少女歌劇団ミモザーヌ(提供写真)
幼いころからアクロバットのレッスンを積み重ね、お披露目ショーケースでも堂々としたパフォーマンスで惹きつけたにこ。周囲を明るく照らすような笑顔が印象的な彼女が、初舞台を前に広井に手紙を渡したことも明かした。「あんなにアクロバットができるのに、彼女は学校でいじめられていたそうです。手紙には‟私に居場所を作ってくれてありがとうございました“と書いてありました。そういう子どもたちが他にもいっぱいいます。僕も居場所を作れたらどんなに幸せか…」と、涙を浮かべる広井。最後に「(吉本興業)大崎会長、スタッフの皆さん、僕の居場所を作ってくれてありがとうございました」と挨拶し、お披露目ショーケースを締めくくった。

なお、「少女歌劇団ミモザーヌ」の公式ホームページでは、11月15日より2期生のプロフィールと、『ミモザのように』のMVが公開された。そして、12月30日には第1回公演「Begin~始まりの歌~」の配信公演も決定。エンタメ界に新風を吹き込む「少女歌劇団ミモザーヌ」の活躍に期待だ。(modelpress編集部)
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