総額3億円のオープンカーが使用されたド派手オープニングを披露したKinKi Kids(提供写真)

KinKi Kids、総額3億円のド派手オープニング・曲うろ覚えで“大事故”も…「みんなに感謝を届けないといけない」<東京ドーム公演ライブレポ>

2023.12.18 04:00

KinKi Kidsが、16日と17日に東京ドームにて毎年恒例のコンサートツアー『KinKi Kids Concert 2023-2024 Promise Place』を開催。ここでは17日公演の様子をお届けする。<※以下ネタバレあり>

  

KinKi Kids、オープンカーに乗ってド派手に登場

約3年ぶり、通算17枚目となる「P album」(12月13日発売)と47枚目のシングル「シュレーディンガー」(12月27日発売)をリリースするKinKi Kids。ファンとの“約束の場所”を意味し、最新アルバムのタイトル「P album」をかけたツアータイトルとなっている。

ゴールドのきらびやかな衣装のKinKi Kidsがオープンカーに乗ってド派手に登場すると、割れんばかりの歓声が。ノスタルジックな曲調の最新曲「シュレーディンガー」で、会場のボルテージを一気に上げ、続く「Secret Code」では、オープンカーで客席を走行しながら披露。手を振りながら、観客とコミュニケーションをとるように歌っていた。

堂本光一、オープンカーは「全部で大体3億円」と告白

KinKi Kids2人の絆が垣間見えた瞬間(提供写真)
最初のMCでは光一が「1年ぶりの東京ドームとなりますけど、ここ最近はずっとコロナ禍だったので、声出しをしない着席でご覧になっていただこうという形でやっておりましたけど、もうルールがない中でやるのは久々となります。みなさんも頭から盛り上がってくださってありがとうございます。なんだか、こういう雰囲気が久しぶりなので、ちょっと戸惑っている部分があります。コロナ禍に慣れちゃっていた部分があって。でもオープニングからぶち上がってくれて、ありがとうございます」と率直な心境を明かした。

オープンカーで登場するという演出について「今までとは違うオープニングをしようということで車で登場しました」と紹介。自分たちが乗車していたオープンカー以外にも何台ものオープンカーがステージ上に登場していたが、そのオープンカーの値段を聞いたそうで、光一は「全部で大体3億円」と明かすと会場からは驚きの声が。続けて、光一が「俺ね、びっくりしたのが、今KinKi Kidsのコンサートいくらでやっているのか聞いたら1万円ちょっとで。4000円くらいかと思っていた」と言うと、剛が「4000円はない」とツッコミを入れた。

「オープニングからお金の話になっちゃった」と光一が笑うと、剛は「外周して歌って、ちょっと個人的な感動があったんですけど、このステージに来て、1万円のやり取り(話)するとは思ってなかった」と苦笑。光一は「いつもだけど、ちゃんと歌とパフォーマンスでみんなに感謝を届けないといけない」と気持ちを新たにし、剛は「それだけ気持ちをチケットに託してくだされば、プレッシャーじゃないですけど、演出もいろいろ豊富になっていくんだなというのはちょっと感じました。だってこれを用意してくれるだけでも結構かかりますから。3億が動いてますから」と伝えた。

「こんなにもいろいろ話すつもりじゃなかった」と言いつつも、光一は「まだまだ始まったばかりです。みなさん、今日はぶち上がってまいりましょう」と呼びかけ、最初からいつもと変わらぬ息ぴったりのやり取りで盛り上げた。そして、「X-Day」といったアルバム「P album」収録曲を続々と披露した。

KinKi Kids、ライブ裏側のエピソードも明かす

中盤のMCでは剛が「昨日(のライブで)、警備員の話してたでしょ。気づいたんですけど、僕の楽屋の前誰もいないんですよ」と言うと、光一は「あそこ(自分の楽屋の前に警備員がいるの)は、エレベーターと階段があって、上がったり、下りたりして、必ずここを通らなきゃいけないから、そこをガードしている。だからそこは安心してください。まずは誰が通ろうと、僕が襲われてから剛くんが襲われる」とフォロー。昨日のMCで警備員のことをイジったため、通るとき「緊張した」と剛が言うと、光一は「本当に私、KinKi Kidsとして26年やって今まで自分のコンサートで止められたこと、多分片手では収まりません。何回も楽屋で『すみません』『僕の楽屋です』って」というエピソードを明かし、会場を沸かせた。

さらに、光一は「以前、股ゴムという話をしましたけど…例えばこういうTシャツとかが外に出てこないようにゴムで止めてて。昔の話になるんですけど、結構(ゴムが)きつきつだったことがあって、すごいかっこつけてるのに、戻った瞬間にギューンってなることがある」と振り返り。しかしこの日は「股ゴムを忘れてて、ビョーンってなってて。もう片方もないなと思っていたら、衣装さんが一生懸命ここですって。めっちゃ恥ずかしかった」とおかしな格好しながら直してもらったというエピソードも。一方剛も恥ずかしかったエピソードとして、昨日の帰り際、マネージャーと剛で外に出ようとしたときあるスタッフが「ゆっくり休んでください」と声をかけてくれたが、「答えようとしたが、僕の前を歩いているマネージャーが僕よりも早く『ありがとうございます』って言って、俺じゃない?って思ったけどタイミングを失った」とそのことがずっと気になっていて、先程マネージャーとそのスタッフを集め検証したという。

光一は「1年経てばいろいろあるよね。去年、確か僕が健康診断に行った話をしました。今年は健康診断に行ってないので、事件は起こらなかったんですけど、去年は検尿して、置き場があることを知らずに受付に持って行ったのです。『できました』って」と昨年と同じエピソードで会場を笑わせた。「というわけで、東京ドームのステージに立っているスターです。よろしくお願いします」と切り替えようとするも「この流れでバラード歌う!?」と次の曲になかなか移れないでいると、剛は「この流れでバラード歌うのが僕らです。今までなにも関係なく歌ってきましたし、みなさんも関係なく聞いてくれました」とまとめた。そして「もう君以外愛せない」「硝子の少年」といった定番曲を披露した。

KinKi Kids「さよならのエトランゼ」歌えず…「やばい大事故」

先日15日にKing & Princeとコラボレーションした名曲「シンデレラ・クリスマス」のスペシャルパフォーマンス映像がYouTubeチャンネルにて公開されたばかりのKinKi Kids。この日の「シンデレラ・クリスマス」は、2020年に行ったクリスマス限定配信ライブ『X’mas with KinKi Kids gift selection 2020』のとき「フラワー」で共演した花咲徳栄高等学校・吹奏楽部のOB・OG&現役生と3年ぶりに共演することに。クリスマス風の映像をスクリーンに映した豪華な演出で、壮大なパフォーマンスを披露。終了後、会場からは温かな拍手が響き渡り、光一は「みなさんの演奏で歌えたこと、今後ろからみなさんを見ていて、その景色が本当に美しかった。ありがとうございました」と感謝した。

これまでシングル56曲、カップリング86曲、アルバムが22作で、合わせて大体360曲以上、KinKi Kidsの楽曲があり、さらにやはり冬の曲の方が多いそうで、光一は「YouTubeでいろいろやっているけど、たくさん曲があるから、本当に申し訳ないんだけど、覚えてないこともあったりするじゃないですか。歌えるのかなって、カラオケを流したら本当に歌えなかったじゃん。その中の1曲を今日またちゃんとした形でみなさんに届けようかなと思って」といい、冬の曲「SNOW TEARS」をキラキラとした星空をスクリーンに映しながら歌い、会場をしんみりとさせた。

終了後、光一は「今回、スタッフが味をしめちゃって、それをコーナー化しちゃえばみたいな感じで、昨日もやったんですけど、今日もあるらしいよ」と、まだ本人たちもなにを歌うのか知らされていない、昔の自分たちの楽曲を披露することに。光一が「昨日シングルのカップリング曲で、タイトル見てても歌詞わからなかった」と言うと剛も「わからないんですよね。なんとくなく覚えているけど」と戸惑ったという。

そんな中、この日披露する曲は、2011年発売のアルバムに収録されている「さよならのエトランゼ」。歌詞を見ても、この曲がどんな曲だったのか、なかなか思い出せないでいる2人。剛は「これは事故が起きるな。これは危ないぞ」とビビり、光一は会場のファンも思い出せない人が多数いることがわかると「じゃあ、自信持ってやろう。こんな曲だって」と意気込んだ。

しかし、2人ともうろ覚え状態で、なかなか歌えずに終了。光一は「やばい、大事故や」と見事失敗に終わったことを嘆いた。剛も「(頭の中でメロディが)出てきへんな。昨日は出てきたのにな」と頭を傾げた。正解のメロディを流してもらうと、光一は「ひどいわ」と自分たちが全く歌えていなかったことを改めて思い知り、剛は「昨日、見に来ていただいた関係者の方とかいらっしゃったじゃないですか。『ドームであれやるのすごいね』って」と言われと明かすと、光一は「そのすごいねは、ひどいねだよ」と笑った。

堂本剛が作詞「世界中をI LOVE YOU」披露

「東京ドームのステージに立っているスターです」と挨拶したKinKi Kids(提供写真)
その後、剛が作詞を手掛けたという「シュレーディンガー」収録のカップリング曲「世界中をI LOVE YOU」を披露。剛が「令和ですけど、昭和感がほしい。歌詞が思いっきりアイドルっぽいので」と話していた通り、ポンポンを持ったチアダンス風衣装のダンサーたちとともに、ポップな雰囲気で披露。観客も“L”のポーズをとるなど、会場が一体となっていた。

本編終盤には「愛のかたまり」「愛されるより 愛したい」など名曲を立て続けた。本編ラスト「フラワー」では、カラフルなグラデーション風のフラワーがスクリーンに。ラストはファンの歌声が会場に響き渡った。

KinKi Kids、アンコールでは「シュレーディンガー」ダンスバージョン披露

アンコールでは、再びゴールドのゴージャスな衣装で登場し、最新曲「シュレーディンガー」のダンスバージョンを披露。ダンサーも同じ衣装のため、キラキラとまばゆいステージとなった。その後もトロッコでアリーナエリアを周りながら数曲パフォーマンスし、ライブが終了した。

最後の挨拶では光一が「我々としましては、こうしてまた今年もこのドームのステージに立てること、本当に嬉しく思っております。今ちょっと不安に思うこともある日々かと思いますけれども、こうやって2人でステージに立っている今、この光景がもう全てだと思ってください」と伝え、剛は感極まり、言葉を詰まらせながら「本当にみなさんとこうして一緒にいる時間をどうすれば繋ぐことができるのか、本当に毎日一生懸命考えています」「みなさんと一緒に美しい未来に行けたらいいなと思っています」と語った。

KinKi Kids、東京ドーム最多公演数更新

KinKi Kidsは1997年のCDデビュー翌年1998年より東京ドーム公演を行っており、東京ドームでの公演回数は66回(2023年12月17日公演終了時点・コンサート、周年イベント全て含む)を数え、自身の持つ“単独アーティストによる東京ドーム最多公演数”の記録を更新。66公演で363万3000人を動員している。

なお、『KinKi Kids Concert 2023-2024 Promise Place』は、2024年1月1日と2日に京セラドーム大阪で行い、全4公演で20万を動員する予定(16・17日の東京ドーム公演のみ2日間で11万人動員)。(modelpress編集部)
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