<AKB48「僕の夏が始まる」公演レポ>柏木由紀、後輩の言葉に感激 選曲新公演でレア曲発掘
2019.06.30 20:30
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6月30日、東京・秋葉原のAKB48劇場にて柏木由紀が考案したセットリストによる新公演『僕の夏が始まる』公演がスタート。鈴木くるみ、西川怜、向井地美音、込山榛香、安田叶、岩立沙穂、大盛真歩、柏木、谷口めぐ、福岡聖菜、浅井七海、岡田奈々、村山彩希、岡部麟、小栗有以、倉野尾成美の16人が出演した。ここでは、初日公演前に行われたゲネプロと囲み取材の様子をリポートする。
柏木由紀がセットリストを考案
グループ最年長となった柏木がセットリストを一から考案。岡田、向井地といったAKB48の中心メンバー16人が初日に立った。柏木がセットリストを考案した公演は、昨年プロデュースした『アイドル修業中』公演に続き2つ目。柏木は「シングル、劇場公演、アルバム曲を全部聴いて劇場で映える曲だったり、メンバーに合う曲をリストアップして、劇場で歌いたい曲を選びました」と話し、1曲目の『3つの涙』(『真夏のSounds good!』のカップリング)から48ファンでもあまり聴いたことがないほどのレアな楽曲を揃えた。
「AKB48グループ センター試験」1位、自他ともに認めるAKB48ヲタクで現在グループ総監督の向井地さえも耳馴染みのない曲が多かったといい、「今まで新しい公演に出るってなったときに歌詞は全部知ってたんですけど、今回は本当に歌詞を4、5曲くらい知らない曲があって、寝るときもずっと聴きながら歌詞を練習してました」と回顧。
「オープニングの『3つの涙』から、ファンの方もイントロで『何の曲だっけ?』ってなるくらい普段披露しない曲を選んでくれて、3人じゃない曲を3人で(ユニット)でやったりとか色んな曲を新しい形で知ることができる」とアピールし、「AKBの楽曲は全部で1000曲以上あるので、そこから(隠れた名曲を)掘り出して下さったゆきりんさんに感謝しています」と先輩に感謝を伝えた。
チームサプライズ楽曲などステージ未披露曲も多数
ユニット曲はキュートなアイドルソング『さっきまではアイスティー』(ユニット・虫かごの楽曲)を小栗センターで西川、大盛と、ポップなダンスナンバー『Oh!Baby!』(アルバム『ここがロドスだ、ここで跳べ!』収録のチームA楽曲)を倉野尾、鈴木、込山、安田で、『ウィンクの銃弾』(チームA『M.T.に捧ぐ』公演)を向井地、谷口、福岡の15期生トリオで披露。なかなかステージでパフォーマンスする機会がないチームサプライズの楽曲も。岡田と村山は激しいダンスと力強い歌声で、2人の『女神はどこで微笑む?』を作り上げ、柏木は岡部、岩立、浅井と『最後にアイスミルクを飲んだのはいつだろう?』で美声を響かせた。
岡田は村山との“ゆうなぁ”コンビでのユニットに大喜びで「村山さんがダンス上手いのでひたすら合わせに行く」と話すと、村山も「なーちゃんは歌がとても上手いので」と褒め合い。「他の後輩メンバーと歌うなら?」と聞かれると、村山は「踊りバッキバキなので」と山内瑞葵の名前をあげ、岡田が頭を悩ませていると、向井地が「さっきメイクさんと一緒に考えてた」とチーム8横山結衣と同じ初日メンバーから安田の名前をあげて助け舟を出した。
ラストは「ポニーテールとシュシュ」
本編終盤はクールな世界観の『胡桃とダイアローグ』で仕切り直し、『メロスの道』でさらにボルテージを上げると、音ゲーのために制作された『恋人いない選手権』で最高潮の盛り上がりとなりメンバーは汗びっしょり。岡田と柏木のソロパートで始まる『キンモクセイ』(チームサプライズ楽曲でオリジナルメンバーは柏木と前田敦子、大島優子)で本編の幕を閉じた。アンコールラストはあえてシングルの『ポニーテールとシュシュ』で公演タイトルに合わせ、夏らしく終演。シングル曲が劇場公演のセットリストに入るのは珍しいが、柏木は「改めて今AKBを見てみたいなと思った人が1曲くらい知っている曲を秋葉原で見れるのが良いんじゃないかと」と王道ナンバーを入れた理由を明かした。
柏木由紀、1ヶ月かけて選曲
柏木は選曲にトータルで1ヶ月ほどかかったといい、資料をスタッフに用意してもらい、1日3時間ほど曲を聴いていたそうで、「なるべく時間をかけて愛情を込めて選曲した」とコメント。特に改めて発掘した自信がある曲を聞かれると、元々サビに少し振りがついていただけでほとんど1曲まるごと新たに振りをつけた『3つの涙』や、マネージャーすら忘れていた『Oh!Baby!』や、『最後にアイスミルクを飲んだのはいつだろう?』をあげ、「好きな曲が1曲でも見つかったら」と呼びかけた。
また、ソロでの活動も成功させている柏木の経験を活かし、歌唱にも力を入れたといい、「ボイストレーニングを頑張ったりとか、皆で円になって発声したり。体力づくりと歌の練習をしました」とコメント。
「いつも振り付けでいっぱいだけど、色んな表現をできたり個性を出せる曲を選んだ。各々がもっともっとステージに立ちたいなとメンバーが思ってくれるように。目立った活動じゃないかもしれないんですけど、私達は劇場を大事にしていきたいので、やっぱりAKBを応援して良かったと思ってもらえるように」とセットリストに込めた思いを語った。
向井地美音総監督、今のAKB48の良さは?
今後、メンバーはスケジュールなどで変動していくが、「新しいメンバーが覚えるのは難易度が高いのでは?」と質問されると、すでに「絶対出たいです」など希望を伝えているメンバーもいることを明かし「このメンバーでも1日3曲とか振り入れして、あとは家でどれだけ練習したかになった。DVDを観て自分で覚えて下さいっていうのはAKBの伝統なので今の若い子も覚えてくれると思う。できるだけ沢山のメンバーが立てるようにしていきたいです」と回答。「いよいよメンバーながらにスケジュール調整もしていて…」とメンバーでありながら裏方の仕事が増えてきたことも苦笑しながら打ち明けた。そして、「今日は16人でレッスンしてきたんですけど、すごく一生懸命で仲間と協力するというAKBの良さを改めて実感できたので、今日は16人ですけど全然違った16人でもこの公演をやって個々の良さを出せる公演にしたいと思った。できるだけいっぱいのメンバーに出てもらってチームとは違った良さを出してほしい」とプロデューサーの立場から公演の今後について言及。
向井地は総監督として、今後のAKB48について、「最近はメンバーが発案して何かをしようということが多くて、先輩後輩関係なくより良くしようと意見を出しています。与えられたものをやるのではなく自分たちから作り上げて行こう、というのが今のAKBの良さなので、全国ツアーも控えておりますので、ファンの方にもそうじゃない方にも届けていきたい」と前向きに話した。
柏木由紀、岡部麟の言葉に感動
全体曲でもセンターに立つことが多かった小栗は、「歌詞や振りを覚えるのが大変でお家でいっぱい練習して、メンバー1人1人と本当に仲良くなったし、メンバー皆でこの公演を作っている感じがして達成感がある公演になりました」と充実した表情。チームAキャプテンを務めている岡部が「この公演の練習中にメンバーをまとめたりとか上に立つとか、こうあると素敵だなということをゆきりんさんを見て学びました」と柏木への尊敬の思いを伝えると、柏木は感動で目を潤ませていた。(modelpress編集部)
セットリスト
(※表記なしはALL、センターは☆)1.3つの涙
2.Seventeen
3.ボーイフレンドの作り方
4.やさしさに甘えられない
5.さっきまではアイスティー(大盛、☆小栗、西川)
6.Oh!Baby!(☆倉野尾、込山、☆鈴木、安田)
7.女神はどこで微笑む?(岡田、村山)
8.最後にアイスミルクを飲んだのはいつだろう?(浅井、岩立、☆岡部、☆柏木)
9.ウィンクの銃弾(谷口、☆向井地、福岡)
10.胡桃とダイアローグ
11.メロスの道
12.恋人いない選手権
13.キンモクセイ
アンコール
EN1.脳内パラダイス
EN2.水夫は嵐に夢を見る
EN3.ポニーテールとシュシュ
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