AKB48「ヤバいよ!ついて来れんのか?!」公演(C)モデルプレス

AKB48、牧野アンナプロデュース公演開幕 「一番泣いた」過酷レッスンにメンバー連日涙…前日に激怒も<「ヤバいよ!ついて来れんのか?!」公演レポ・セットリスト>

2018.04.17 20:30

17日、東京・秋葉原のAKB48劇場にて、牧野アンナプロデュース『ヤバいよ!ついて来れんのか?!』初日公演が開幕し、AKB48西川怜込山榛香下口ひなな武藤小麟湯本亜美久保怜音山邊歩夢佐藤妃星達家真姫宝村山彩希横山結衣吉川七瀬佐藤栞行天優莉奈(横山~行天までチーム8)・山根涼羽田北香世子の16人が出演。ここでは初日公演前に行われたゲネプロと囲み取材の様子をリポートする。

  

牧野アンナプロデュース「ヤバいよ!ついて来れんのか?!」公演

同公演は安室奈美恵やMAXメンバーとともにSUPER MONKEY’Sとしてかつて活躍、脱退後は『言い訳Maybe』や『ヘビーローテーション』など数々のAKB48のヒット曲の振付を行っている牧野アンナ氏が、メンバーの選定からセットリスト、振り入れ指導まで全て行ったプロデュース公演。

4月3日にWEB配信にて初日を発表。スパルタ指導で知られる牧野氏のプロデュースとあり、そのタイトル通り、これまでにないほどの高いパフォーマンスと結束力を期待されており、ファンからもメンバーが指導に付いていけるか、心配の声が上がっていた。


セットリストは?「ナットウエンジェル」「Green Flash」…

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メンバーはスケジュールが合うことも条件にスタッフがリストアップした上で、牧野氏が公演をチェックして選抜。劇場公演を長い間支え、自身も公演のプロデュースを手がける村山を筆頭に、ドラフト生、16期生、チーム8メンバーも含め次世代メンバーが集結。なお直前に、長友彩海から田北にメンバー変更があった。

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セットリストは牧野氏による振付楽曲で構成され、おもに村山がセンターを担当。『恋愛総選挙』で開幕し、『僕だけのValue』『キスまでカウントダウン』『12月のカンガルー』『ホライズン』とノンストップでオープニングを駆け抜けた。王道アイドルソングでありながらダンスが激しい曲も多く、牧野氏も「『12月のカンガルー』から『ホライズン』(ともにSKE48楽曲)の流れは自分でも鬼だったかなと思うくらい(笑)」と回顧。「ただ暴れるだけの公演にはしたくないって思っていて、AKBの良さを見せたいけども殻を破って突き抜けるところも見せたい」「彼女たちのテンションがグッてあがるというか追い込まれたときに出る彼女たちのパワーを見せたかった」と狙いを明かした。

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ユニットパートでは、かつて宮崎美穂、板野友美、河西智美が組んだユニットによるレア曲『ナットウエンジェル』を込山が武藤と行天をしたがえ、露出の多い衣装でセクシーに歌い上げ会場の視線を釘付けに。AKB48の39枚目シングル『Green Flash』は、村山とチーム8のダンス自慢メンバー横山でパフォーマンス。ダンスはシングルとは大きく違うより激しく難度の高いものにアレンジされており、圧巻の表現力で魅了。牧野氏はシングル曲の振付に心残りがあったことを明かし、「思いをひきずっていたのでやりたいように作りたかった。もっとドラマチックに感情を爆発させて静と動を表現したかった。村山を(公演で)見たときに『この曲ができる』って思った」と説明した。

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後半の全体曲は『これからWonderland』でセクシー&ゴージャスに劇場の世界観を一変させると、サシニング娘。(指原莉乃&モーニング娘。'17)の楽曲『Get you!』ではパワフルに、SKE48の名曲『ピノキオ軍』でははっちゃけたクレイジーさと、ダンスナンバーの中でもそれぞれ表情を変えた流れ。表現の奥深さをアピールしたかったと牧野氏は語った。


牧野アンナ氏、前日に激怒も「本気を感じるのは村山だけ」…一晩で成長

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牧野氏は最初にオファーを受け、「大変そうだったので」と一度は断ったことを告白。しかし引き受けることを決心し、「私がプロデュースするということはメンバーとセットリストを決めてそれで終わりというわけにはいかなくて、ファンの方からもすごく仕上がった気合の入った公演を求められると思った」と並々ならぬ覚悟があったことを振り返った。

最初にメンバーと面談した時は「頭を抱えました」と吐露。「心も体も全力で向かっていってAKBに影響を与えられるような、ファンの胸を震わすような公演にしていかないと」「地獄の特訓を受けた子たちが250人の観客を全員総立ちにさせるような公演にしたい」とその言葉は力強く、「まずは私についてこいと、私から彼女たちに喧嘩を売りました」とメンバーと徹底的に向き合った。

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前日のリハーサル前には「1回帰る、こんなひどいものだったらリハーサルする必要ない」と仕上がりに呆れたことも告白。「彼女たちは私のOKを貰うためにやってる。でもそれだけじゃこの公演は緩んできちゃうので彼女たち自身が目標を持たなきゃいけないし、いい子ちゃんみたいに同じようなことしか言わないのでは無理だなと思った。本音で思いをぶつけ合う結束力が必要だと思ったのでリハーサルで話し合いをしました」と危機感を持ったため、話し合いを実施。「リハーサルを見た中で本気を感じるのは村山だけだと言いました」と村山に任せたところ、当日の朝には「全然意識も緊張感も変わってたし、私が一言言うと『うるさい』って顔をするくらい(笑)、自分たちがこうしたい、って気持ちが伝わってきたので、大丈夫と感じました」と一晩で見違えるほどの成長をしたことを明かした。

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村山は牧野氏の指導を受け、「AKBに入ってから怒られることがなくて自分なまぬるかったなと思って。なんとなく引っ張って行けば良いかなと、いい子ちゃんじゃないけどちょっとだけまとめられたら良いなくらいに思ってたんですけど、キャプテンとしてあるべき姿を色々教えて頂いて昨日ちょっと殻を破ることができた」と晴れ晴れとした表情。「今後アンナさんが(公演を)観に来ても観に来られなくても私が引っ張っていきたい、とちょっと自信が持てるようになりました」と頼もしく誓った。

メンバーも涙・涙

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これまでの苦労を思い出し、ゲネプロや囲み取材中に涙を流すメンバーも。「今までAKBでプロレスとか色んな経験をしてきたけどこの公演のレッスンが一番辛かった!一番自分と向き合って成長できた毎日だった」(込山)、「一番怒られて一番泣いたと思う。人生でそんなに怒られたことがないからアンナ先生がいっぱい怒ってくれて嬉しいです。もう良いけど(笑)成長できたなと思います」(達家)、「毎日先生が夢に出てきた」(吉川)、「公演のレッスンでここまで泣いたのは初めて。アンナ先生の言葉が1つ1つすごく残っている」(横山)と口を揃えて、レッスンの過酷さを証言。それでも必ず牧野氏へ強い感謝を示し、メンバーにとって大きな経験になったことがうかがえた。

AKB48「ヤバいよ!ついて来れんのか?!」公演(C)モデルプレス
AKB48の初期からメンバーと関わってきた牧野氏。初期と現在のメンバーの違いを聞かれると、「初期のメンバーは色々個性が強くて難しい部分があったんですがやっぱり皆主張はあった。今は彼女たちに限らず皆やりやすいけど可もなく不可もなくで誰がどんな色か見えないと感じてました」と回答。しかし、今回のように「ぶつかり始めると色も個性も見えてくる」といい、「自分をさらけ出す勇気を持たないと前のメンバーを超えられないって思いました」と現在のメンバーにメッセージを送った。(modelpress編集部)

セットリスト

記載なしはALL、☆はセンター
1.恋愛総選挙 ☆村山・込山
2.僕だけのValue ☆村山・久保
3.キスまでカウントダウン ☆込山
4.12月のカンガルー ☆横山・佐藤栞
5.ホライズン ☆村山・込山
6.ナットウエンジェル(☆込山・武藤・行天)
7.推定マーマレード(吉川・佐藤妃・西川・達家)
8.制服レジスタンス(☆佐藤栞・山根・湯本)
9.Green Flash(村山・横山)
10.いつか見た海の底(久保・山邊・下口・田北)
11.これからWonderland ☆村山
12.Get you! ☆村山
13.ピノキオ軍 ☆村山
14.僕らの風 ☆村山

EN1.未来とは? ☆村山
EN2.次のSeason ☆横山
EN3.旅立ちのとき ☆村山

牧野アンナ氏

牧野は1992年に結成された「SUPER MONKEY'S」で、安室奈美恵、現在MAXのNanaとMinaら5人組として活動。グループをまもなく脱退し、裏方に徹することを決めた牧野は、沖縄アクターズスクールのインストラクターを経て、以降はAKB48グループの黄金期を支える振り付け師として知られるようになった。

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