【フローレンス】支援を待つ人へ「気にかけている人がいると知ってほしい」社会全体で子育てを
2025.01.11 13:25
提供:ママスタ☆セレクト
第1回から読む。
前回からの続き。ひとり親家庭や経済的に厳しい子育て家庭にさまざまな支援を行っているフローレンスさん。相談員と困りごとを抱えた家庭がつながり、更に行政や支援団体にもつなげていく……という“つながる”ことの大切さを伺ってきました。今回は、寄付をしてくださる方とのつながりやフローレンスさんの思いなどを伺いました。
ーーフローレンスさんの取り組みはどれも大切なことばかりですが、困っている家庭から多くの利用料をいただくことはできませんよね。
高森千寿子さん(以下、高森さん):その通りです。フローレンスでは、個人の方や法人の方からたくさんの寄付をいただき、事業運営にあてています。特に法人ですと、お金だけではなく、物や体験を提供してくださるケースもあります。寄付金の用途は宅食などの支援物資を含め、体験の費用、相談員や営業などの人件費などの事業活動全般です。寄付してくださった方へは、活動のご報告もさせていただいています。
ーー活動の報告があると寄付した側も納得しやすいですね。
高森さん:ご報告は丁寧にすることを心がけています。寄付者の方には毎月必ず寄付者限定のメールマガジンを出したり、年に1回のアニュアルレポートを送ったりしています。みなさんのご支援とお気持ちでこんなことを社会問題の解決に向けてやっているということを報告することで、少しは寄付者の方ともつながりができるのかなと思っています。
ーー最近では「クリスマスプレゼント企画」があったとのこと。どのような企画でしたか?
高森さん:これまでもクリスマス時期に特別なものをお届けするということはやってきてはいたのですが、2024年冬は「クリスマスぬくもり便キャンペーン」という名前をつけて、クリスマス時期としては過去最大規模になる全国約1万世帯の方へお届けしました。地震と豪雨の被害を受けた能登のこどもたちは、特に応援したい気持ちがあったのです。2024年は物価高などもあり、より家計が苦しく逼迫度が高まっている家庭も多いだろうということから、しっかりと支援をさせていただきたいという思いで企画しました。
ーー全国約1万世帯にお送りするのは本当に大きな企画ですね。
高森さん:クリスマスという特別な時期にお届けすることで、少しでも温かい気持ちになってもらえていたらなと思っています。そしてこの企画をきっかけとして、つながりや見守りが生まれていくことを期待しています。また今回の企画を通して、こういったアウトリーチ型の支援が必要だということを、多くの方に知っていただく機会にもしたいです。
ーークリスマスにプレゼントが届くなんて、子どもたちは本当にうれしいと思います。
高森さん:ちょっとしたおもちゃや食品などをお届けしています。中にはママ向けに化粧品が入っているものもあります。寄付や現物を提供された企業の社員の方が一部手書きされたメッセージカードを添えてプレゼントと一緒にお送りしています。また企業のみなさまは、梱包などの作業も手伝ってくださいました。「より自分たちの思いが届いたように思う」「本当に支援ができているのだな」との声をいただき、実感をもっていただくことができました。
ーーこれからどのような取り組みをしていきたいですか。
高森さん:まずは待っているだけの支援ではなく、声をあげることができない人のところにこちらから出向いていく支援をこれからも大切にしたいです。そして現在もさまざまな取り組みはしていますが、相対的貧困の家庭はまだまだあって支援は全く足りていません。なので、ここから支援をもっと広げていかなくてはいけないなと思っています。
ーー最後に、ひとり親家庭や経済的に厳しい子育て家庭のママやパパにひと言お願いします。
高森さん:みなさん日々の生活だけでも本当にパツパツで、頑張っていらっしゃると思います。いろいろなことを通して人とつながることで、「見ている人がいる」「気にかけている人がいる」「一人じゃない」「社会全体で子どもを育てていく」ということを感じてもらいたいです。体験に参加してくれたり、プレゼントを受け取ってくれたりしたママからは、「自分たちのことを気にかけてくれる人がこんなにたくさんいるんだなということがわかって、それが本当にうれしいし、安心した」という声もたくさんありました。さまざまな支援やつながりによって、ふと力が抜けたり、何か温かいものを感じたりする瞬間ができるのではないかなと思います。
フローレンスでは「困っている人がいるんじゃなくて、誰でも困るときがある」という言葉をよく言っています。みんないろいろな環境の中で、誰かに助けを借りたいときもあるし、助ける側になることもあると思うので、みんなでつながっている状態をつくることが本当に大事なのではないでしょうか。
編集後記
ひとり親家庭や経済的に厳しい子育て家庭の問題や、そこに対してどのような支援が必要なのかを伺ってきました。困りごとを抱えている家庭、支援員や行政、その他の支援団体、また寄付者や企業など、さまざまな人たちがつながることでその困りごとが少しでも緩和されるといいですね。多くの人がフローレンスさんのような支援があることを知ることが、その第一歩かもしれません。
※取材は2024年12月に行いました。記事の内容は取材時時点のものです。
【インタビューをもっと読む】バスケットボール・渡邊雄太選手、人気タレントによるお悩み相談ほか専門家多数
取材、文・いけがみもえ 編集・しらたまよ イラスト・猫田カヨ
前回からの続き。ひとり親家庭や経済的に厳しい子育て家庭にさまざまな支援を行っているフローレンスさん。相談員と困りごとを抱えた家庭がつながり、更に行政や支援団体にもつなげていく……という“つながる”ことの大切さを伺ってきました。今回は、寄付をしてくださる方とのつながりやフローレンスさんの思いなどを伺いました。
困っている人への支援が寄付によって成り立つ
ーーフローレンスさんの取り組みはどれも大切なことばかりですが、困っている家庭から多くの利用料をいただくことはできませんよね。
高森千寿子さん(以下、高森さん):その通りです。フローレンスでは、個人の方や法人の方からたくさんの寄付をいただき、事業運営にあてています。特に法人ですと、お金だけではなく、物や体験を提供してくださるケースもあります。寄付金の用途は宅食などの支援物資を含め、体験の費用、相談員や営業などの人件費などの事業活動全般です。寄付してくださった方へは、活動のご報告もさせていただいています。
ーー活動の報告があると寄付した側も納得しやすいですね。
高森さん:ご報告は丁寧にすることを心がけています。寄付者の方には毎月必ず寄付者限定のメールマガジンを出したり、年に1回のアニュアルレポートを送ったりしています。みなさんのご支援とお気持ちでこんなことを社会問題の解決に向けてやっているということを報告することで、少しは寄付者の方ともつながりができるのかなと思っています。
クリスマスプレゼント企画で「こちらから出向く支援」を
ーー最近では「クリスマスプレゼント企画」があったとのこと。どのような企画でしたか?
高森さん:これまでもクリスマス時期に特別なものをお届けするということはやってきてはいたのですが、2024年冬は「クリスマスぬくもり便キャンペーン」という名前をつけて、クリスマス時期としては過去最大規模になる全国約1万世帯の方へお届けしました。地震と豪雨の被害を受けた能登のこどもたちは、特に応援したい気持ちがあったのです。2024年は物価高などもあり、より家計が苦しく逼迫度が高まっている家庭も多いだろうということから、しっかりと支援をさせていただきたいという思いで企画しました。
ーー全国約1万世帯にお送りするのは本当に大きな企画ですね。
高森さん:クリスマスという特別な時期にお届けすることで、少しでも温かい気持ちになってもらえていたらなと思っています。そしてこの企画をきっかけとして、つながりや見守りが生まれていくことを期待しています。また今回の企画を通して、こういったアウトリーチ型の支援が必要だということを、多くの方に知っていただく機会にもしたいです。
ーークリスマスにプレゼントが届くなんて、子どもたちは本当にうれしいと思います。
高森さん:ちょっとしたおもちゃや食品などをお届けしています。中にはママ向けに化粧品が入っているものもあります。寄付や現物を提供された企業の社員の方が一部手書きされたメッセージカードを添えてプレゼントと一緒にお送りしています。また企業のみなさまは、梱包などの作業も手伝ってくださいました。「より自分たちの思いが届いたように思う」「本当に支援ができているのだな」との声をいただき、実感をもっていただくことができました。
悩みを抱えている人へ「気にかけてくれる人がいる」と知ってほしい
ーーこれからどのような取り組みをしていきたいですか。
高森さん:まずは待っているだけの支援ではなく、声をあげることができない人のところにこちらから出向いていく支援をこれからも大切にしたいです。そして現在もさまざまな取り組みはしていますが、相対的貧困の家庭はまだまだあって支援は全く足りていません。なので、ここから支援をもっと広げていかなくてはいけないなと思っています。
ーー最後に、ひとり親家庭や経済的に厳しい子育て家庭のママやパパにひと言お願いします。
高森さん:みなさん日々の生活だけでも本当にパツパツで、頑張っていらっしゃると思います。いろいろなことを通して人とつながることで、「見ている人がいる」「気にかけている人がいる」「一人じゃない」「社会全体で子どもを育てていく」ということを感じてもらいたいです。体験に参加してくれたり、プレゼントを受け取ってくれたりしたママからは、「自分たちのことを気にかけてくれる人がこんなにたくさんいるんだなということがわかって、それが本当にうれしいし、安心した」という声もたくさんありました。さまざまな支援やつながりによって、ふと力が抜けたり、何か温かいものを感じたりする瞬間ができるのではないかなと思います。
フローレンスでは「困っている人がいるんじゃなくて、誰でも困るときがある」という言葉をよく言っています。みんないろいろな環境の中で、誰かに助けを借りたいときもあるし、助ける側になることもあると思うので、みんなでつながっている状態をつくることが本当に大事なのではないでしょうか。
編集後記
ひとり親家庭や経済的に厳しい子育て家庭の問題や、そこに対してどのような支援が必要なのかを伺ってきました。困りごとを抱えている家庭、支援員や行政、その他の支援団体、また寄付者や企業など、さまざまな人たちがつながることでその困りごとが少しでも緩和されるといいですね。多くの人がフローレンスさんのような支援があることを知ることが、その第一歩かもしれません。
※取材は2024年12月に行いました。記事の内容は取材時時点のものです。
【インタビューをもっと読む】バスケットボール・渡邊雄太選手、人気タレントによるお悩み相談ほか専門家多数
取材、文・いけがみもえ 編集・しらたまよ イラスト・猫田カヨ
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