<ヤングケアラー?>小学生でお弁当作りや介護のサポート。本人もOKしたけれど「可哀想」と言われ…
2024.09.24 21:15
提供:ママスタ☆セレクト
夫婦共働きで家事の分担をする家庭は少なくないでしょうが、その分担に子どもが含まれている場合は、少し事情が違ってくることがあるかもしれません。ママスタコミュニティのあるママから、こんな質問がありました。
『うちは共働きで、毎朝小6の息子にお弁当を作ってもらっています。同居している義父の介護も部分的にサポートしてもらっている状態。だいたいのことはヘルパーさんがくるから問題はないし、家のことはほとんど私と旦那で分担しています。知り合いにこのことを話したら、「可哀想だよ、ヤングケアラーじゃん」と言われました。けれどお弁当作りも介護も強制したわけじゃないし、家族の話し合いで「僕も協力する」と言ってくれたからお願いしました。学校も習い事も遊びも普通にやっているけれど、何か無理をさせているのでしょうか。みなさんはどう思いますか?』
投稿者さんの家庭では小学6年生の子どもが毎朝お弁当を作り、義父の介護を部分的にサポートしているそう。無理矢理やらせているというよりは子どもが自分から協力を申し出ているのですが、周囲からはヤングケアラーではないかとの声があったようです。
ヤングケアラーは、「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」のことです。例えば障害や病気のある家族の代わりに買い物や料理、掃除などの家事をしたり、幼いきょうだいの世話をしたりするなどがその例となります。投稿者さんの子どもの場合、分担をしている家事や義父の介護も部分的なサポートになっていますが、他のママたちはどう考えるのでしょうか。
参考:こども家庭庁|ヤングケアラーについて
「過度に」サポートしているならヤングケアラー。その「過度」が難しい
『日常的に介護しているのなら、ヤングケアラーの定義に当てはまるのでは?』
『自分のお弁当を作るついでに家族の分もというならわかるけれど、小学生もお弁当なの? 例えばお風呂掃除や洗濯物をたたむとか、息子さんも関係する家事を自主的にやるなら「お手伝い」だと思う。でも介護を日常的にサポートしてもらっているなら、ヤングケアラーだと思う』
息子さんが日常的に家事や介護のサポートをしている場合、ヤングケアラーになる可能性があります。ヤングケアラーの定義には「過度に」という言葉がありますが、これは子どもが家族の介護や家事の手伝いを行うことで、子どもの成長や発達に必要な遊びや勉強をする時間や、自立に向けて進学の勉強や就職への準備の時間が奪われてしまうことが該当するでしょう。また心身共に大きな負荷がかかってしまうと、「過度に」サポートしていると判断できます。投稿者さんの子どもの場合は習い事にも通えていますし、学校生活も問題なく過ごせているようです。ただ子どもが心身共に負担と感じていたり、親が気付かないところで問題があったりするのであれば、ヤングケアラーになる可能性もあります。
参考:こども家庭庁|ヤングケアラー支援の強化に係る法改正の経緯・施行について
ヤングケアラーだったママたちはどう感じていた?
『私もヤングケアラーだったよ。親を助けてあげたいと自ら頑張っていたことだけれど、友達との差にショックを受けることもよくあった。今でも「普通の子ども」でいたかったなとときどき思ってしまう。投稿者さんの息子さんがどう思っているかはわからないけれどね』
『私も高校生のときに父親が寝たきりになって、病院に入院するまで家で世話をしたよ。母親は仕事で忙しかったし姉は遠くの大学に行っていたから、私しかいなかった。好きで料理するのと義務でするのは全く違ったよ。私が高校生でも苦しくて誰にも弱いところを見せられなかったから、小学生の投稿者さんの息子さんには負担なんじゃないかな? 料理が好きと義務でするのは絶対に違うと思うよ。私はもうおばさんになっているけれど、心の傷になっているよ』
子どもの頃にヤングケアラーだったママたちは、大人になった今でも心に傷を負っているようです。当時は親からの「手伝って」という気持ちに応えようと必死だったのかもしれませんが、実際には体力的にも精神的にも辛かったとのこと。子どもは親を助けたいという思いがありますし、親からの期待のようなものを受けてしまうと、断ることもできないのでしょう。
手伝わないといけない。そう思ったのかもしれない
『お子さんは空気読んで「僕も協力する」と言ったのではないかな。大人の都合に巻き込むには、余りにも幼すぎるよ』
『家族だから協力しあう気持ちも大事だと思うけれど、息子さんを労働力と考えるのはやめてほしい』
小学6年生になれば、家事のお手伝いはできるようになるでしょう。例えば食器を洗ったり洗濯物をたたんだり、子どもでもできることはたくさんありますね。それに親が困っていたら助けたいという気持ちになるのは、自然のことかもしれません。だからこそ自分から手伝うと言うことも。その行為がヤングケアラーに該当するのかは、過度な負担になり、子どもとしての発達や学習する機会を奪うようなことになるかどうかもポイントの1つになってくるのでしょう。子どもの手伝いがないと家庭内がうまく機能しないということもあるかもしれませんが、子どもの気持ちをしっかりと聞いてあげることも大切になってきそうですね。本音は言わない可能性もありますが、そこは親子だからこそわかることもあるでしょう。親として子どもに向き合うことも必要ではないでしょうか。
ヤングケアラーー介護を担う子ども・若者の現実 (中公新書) [ 澁谷 智子 ]
文・こもも 編集・ここのえ イラスト・猫田カヨ
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