＜冷たい？＞災害時の緊急連絡先に名前を書かせてほしいと頼まれたけど断った。責任取れない……

幼稚園や保育園、小学校など、子どもが集団生活をはじめると決まって書くもののひとつに“緊急連絡先”がありますよね。ママがいつもすぐにお迎えに行ければいいですが、働いていたり事情があったりですぐに駆けつけられないとき、ママの代わりに誰がわが子を引き取りに行くのか決めておかないといけません。しかしこのご時世、頼める人がいないママも珍しくないのかもしれません……。
『幼稚園から災害の緊急連絡先の確認をお願いしますというお知らせがきました。すると、子ども同士の仲がいい同じクラスのママ友さんから、連絡先に私の名前を書かせてほしいとお願いされたのです。足の悪い祖母しかいないので頼める人がいないと泣かれてしまってどうすればいいかわかりません。いくらなんでも災害時によその子まで預かれる余裕はないと思いますし、何かあっても責任が取れないのでお断りしましたが……』
仲よしのママ友さんからのお願いに応えられなかった自分は、考えすぎなのだろうかと悩んでいる投稿者さん。しかし、災害時を想定したお願い事ですから、うかつに引き受けてしまってはいけないと思う気持ちもよくわかります。とりあえず名前を書くぐらいなら“アリ”なのだろうかとも迷ったのかもしれませんね。このような状況に直面したら、みなさんはどうしますか。

何かあっても責任が取れないママたちは「断る」

『災害時のお迎えだとしたら、私なら“断る”の一択かな。災害とかが起こったときによその子を預かって面倒を見る余裕はないよ。何かあっても責任が取れないしさ』
ママたちから寄せられた声は、「断る」ことを促しているものばかりでした。今回は、ただの緊急連絡先ではなく“災害時”の緊急連絡先であることが要因となったのでしょう。これまでに何度も未曾有の大災害が起こってきて、あちこちで大変な被害が起こっているなか、うかつによそのお子さんを預かることにどれほどのリスクがあるかをつい考えてしまうのでしょう。それは決して悪いことでもないのかもしれません。大切なわが子のお友だちだからこそ、いざというときに助けられなかったら……などと考えれば、“断る”選択肢しか残らなさそうです。

というより、幼稚園にいる方が安全・安心では？

『災害時に両親が仕事を抜けられなくて、誰も迎えに来られないとなったら、両親が来るまで幼稚園で預かるよね。むしろその方が安心ではないかな』
ママたちからは、個人でよその子を預かるよりも、幼稚園でそのまま待機させる方が安心ではないかと行った声も寄せられています。たしかに幼稚園や小学校など、さまざまな集団生活を送る場所では、これまでの経験を活かした対策が講じられています。また、先生方や職員さんたちも、いざというときのために勉強をしたりシミュレーションをしたりなどされているようです。このような点からも、責任を取れる自信がないのであれば、専門家に委ねる判断もありだとママたちは考えているのでしょう。

思い切って幼稚園に相談してみる

投稿者さんもママたちと同じ考えだったようで、「（ママ友が）迎えに行けるまで、幼稚園側で預かってもらう方が安心だと思う」と提案したのだそう。しかし返ってきたのは「うちの子だけお迎えがないのはかわいそうだし、子ども同士が仲よしだから一緒の方が心強いと思うの」という言葉だったそうです。投稿者さんもコレにはビックリして当たり障りのない返事をしつつも、正直“面倒だな”と思わずにはいられなかったそうです。こうなったらもう個人で対応しきれないですよね……。
『幼稚園に相談してみてもいいのでは？』
そこでママたちから提案されたのは、幼稚園に相談するというアイデアでした。個人間でこれ以上やり取りを続けていると、今後の人間関係にも影響を及ぼしそうですよね。ならば、幼稚園に相談してみてはいかがでしょう。劇的な解決方法がなかったとしても、幼稚園を間に入れておくことで、今後のトラブルを最小限に抑えられる可能性もアップします。また、ママ友の家庭環境が把握できるので、なにかのときに幼稚園側も対応しやすくなって子どもが困ることも減るのではないでしょうか。

「お願い」のラインを超えてくるなら断ることが吉

災害時は想像をはるかに超えるほど、いろいろなことが通常通りには行かないと耳にします。そのような状況のなか、本当によそのお子さんまで面倒が見られるのか。コレに関しては、感情や状況に流されない、冷静な判断が必要になりそうです。わが子だけでも大変かもしれないと少しでも思うのであれば、断ることはお互いのためかもしれませんね。

相手のことを大切に思うからこそ簡単には引き受けられないのだと、キチンと伝えられるといいですね。しかしある一定ラインを超えてしまうと、個人間で話し合うことは難しいかもしれません。そうなれば、誰かに相談して間に入ってもらう方がよさそうです。今後の関係性もあるでしょうから、現時点でもムリなやりとりはせず、上手に対応できるように考えてみてくださいね。

文・櫻宮ヨウ　編集・荻野実紀子　イラスト・Ponko