【後編】離婚時に「お母さんはウザい」と夫を選んだ息子。許せないのはおかしいですか？

元義母からのいじめが原因で4年前に離婚をしたママさん。当時小学6年生だった息子さんは、父親のもとで暮らすことを決断しました。でもあれから4年。息子さんがママと一緒に生活したいと言ってきたとママスタコミュニティに投稿してくれました。理由は元義母の認知症……。自分が楽をしたいためにママと一緒に生活しようとする息子さんを、ママは受け入れることができずにいます。そのような気持ちの中で、他のママたちからこんな指摘がありました。

精神的に追い詰められた末の離婚でも、悪いのは息子さんに選択を強いた親？

『このことは離婚が原因。楽な方ばかり選ぶ息子が受け入れられないというのは、ちょっと勝手だと思う。私は親が離婚しているから、そんな風に言われたらそれこそ母親を嫌いになるよ。選ばなければいけない状況にさせたのは親だよ。まだ小学生なのに』
『子どもにそんな選択をさせたのは親。全部親の都合なのに、子どもの選択で自分が傷ついたと転嫁、楽な方に逃げたのはあなたたち親なのでは？』
『そんな選択をしなければならないのは、離婚してしまったからで。離婚をしない家庭の子は、そんな選択をしなくてすむわけだし』
ママさんが離婚をするとき、息子さんは父親を選びました。そのことでママさんは傷ついています。しかし父親と母親のどちらかを選ぶ必要があった息子さんは、もっと辛い思いをしたのではないでしょうか。息子さんの気持ちを考えていないように思えるママさんに、ママたちも少しイライラしている様子で、こんなコメントを返してくれました。
『確かに離婚しなければこんなことにならなかったんですが、当時はもう限界でした。頭もハゲができるし生理も止まる、夜も眠れない。体の不調もですが、精神的にもやる気が出ない。死にたい。このままでは頭がおかしくなる。私がおかしくなったら息子はどうなる？　と考えた結果、離婚して息子を育てようと思いました』
息子さんに辛い選択をさせることになったママさんですが、その背景には元義母からのいじめや、それによる精神的なショックなどがあります。このままでではダメだと思ったからこその離婚だったので、ママたちからのコメントには違和感を覚えるのかもしれません。

投稿者さんに厳しい意見を言っている他のママたちですが、旦那さんにも問題があると考えているようです。

いちばん残酷なのは旦那さんでは？ママたちの鋭い指摘

『投稿者さんの元旦那の方が、余程残酷だけれどね。嫁も息子も守れず、子どもに選択させて、母親に罪悪感を植え付けた。元旦那がまともな息子に育てていれば、息子は祖母が認知症の傾向があるとわかっても、見捨てるような発言はしない。そもそも施設を検討するとか打開策を考えるはず』
『伴侶も我が子も振り回して、自分の幸せしか考えられない元旦那が一番残酷だよ』
離婚前にはママさんを庇ってあげることもしなかった旦那さん。息子さんと一緒に生活をしていても、ちゃんと教育ができているのか？　と疑問を感じるママもいます。またトピックが進んでいく中で、あるママからママさんの心の奥底にあるかもしれない感情に言及しています。

息子さんへの愛情は残っている……？

『投稿者さんのコメントを読む限り、元旦那同様息子のことも嫌いなんじゃない？　違ったらごめんね。息子のためとか考える前に、投稿者さんが息子さんに愛情がないならきっと無理だよ。母親としてどうしたらいいかじゃなくて、息子さんのことをまだ愛おしいと思える気持ちが残っているなら、再構築すればいいと思う』
ママさんは息子さんが自分と一緒に生活するのは、息子さんのためにならないと思うからこそ悩んでいます。でも心の奥では息子さんへの愛情がないのでは？　と考えるママもいます。離婚当時に自分を選ばなかったことも理由の1つでしょうし、息子さんが元義母の世話から逃げようとしていることも、もしかしたら理由の1つなのかもしれません。もし愛情がなくなっているならば、息子さんを受け入れるのは難しくなってしまう可能性もありますね。

息子さんにママさんの気持ちを知ってもらうことから始めてみよう

『自分の子どもだから受け入れたい気持ちもあるけれど、人間として納得できない気持ちもわかる。まずは子どもと話し合うしかないと思うよ。「◯◯の気持ちが第一だけれど、お母さんも人間だからすぐに嫌になって戻りたいというのは嫌だよ。これから一緒に住むとなればダメなことは怒るよ！」と言うしかないよ。息子さんは高1だよね？　しっかり話し合いができるはず』
『投稿者さんは、息子と一度詳しく話してみたら？　他に理由があるのかもしれないから、そこもきちんと聞いた上で。同居だったなら、元義母からのいじめにも気づいていそうなもんだけれど、元義母にいろいろ吹き込まれてる可能性も大きい。離婚に至った経緯、厳しくしていた理由、父親についていきたいという理由について投稿者さんがショックを受けたこと。それにお世話になった祖母のことを、認知症になったからといって見捨てて、自分に都合よく投稿者さんのところに来ようとしてるように感じてがっかりしたこと。そのあたりをなるべく感情的にならずに淡々と。これで伝わらなければ、もう仕方ない気がする』
時に息子さんにとっては厳しい言葉になり、ショックを受けるかもしれません。しかし一緒に生活をするならば、お互いに腹を割って話をすることも大切でしょう。そうしないと息子さんは、次に辛いことがあったら「やっぱり父親のところに戻る」と言い出しかねません。

その後息子さんを受け入れたのかどうかは、ママさんからのコメントがないのでわかりません。しかしこれから長い人生を歩んでいく息子さんのためにも、逃げてばかりではいけないこと、相手の気持ちを汲み取ることなどを伝えていくことが、母親としてできることの1つではないでしょうか。

文・こもも　編集・blackcat　イラスト・めい