【前編】姪のお世話をしたのに義兄夫婦からお礼の言葉なし。連れてきたのは義母……モヤモヤする！

自分の持っている感覚と、みんなの考える常識が違うことは、意外とよくありますよね。自分の心が狭いだけなのか、それとも相手が非常識なのか……当事者だと理性より感情が先立ってしまい、なかなか冷静な判別ができないこともあるはず。今回の相談者さんも、自分の考え方がおかしいのか、それとも相手が間違っているのか悩んでいるようです。
『子どもの学芸会に義母（義父とは離婚）を招待しました。子どもの成長を見てもらいたくて呼びました。義母は私たちが招待してない、姪（夫の兄の子）を連れてきました。夫の兄家族（姪を含む）と義母は同居しています。午前中に学芸会が終わり、私が作った昼食をみんなで食べ、近所のショッピングモールの有料キッズパークで遊ばせ、夜は外食（私たちが負担）して帰りました。

義母からは「〇〇（姪）がとても楽しんでいました。ありがとう」とメッセージ。けれども、そもそも私の子どもの学芸会のために呼んだのであって、姪を楽しませるために呼んだんじゃないのにな、と感じました。その数日後に義理兄夫婦と会う機会がありましたが、1日ご馳走したことやキッズパークに連れてったことへのお礼が何もありませんでした。

義母は私に過去、「お礼や挨拶がない」と注意してきたことがあるのですが、同居している義理兄夫婦にはそういったことを注意しないのか不思議です。旦那に文句を言っても、「同居の義母がお礼を言っているならセーフだ」とのことです。旦那からもお礼の言葉は何もありません。全然納得いかないし、「姪に良くしてあげて疲れたな」という感覚です。みなさんどうですか？　お礼を求めてしまう私の心が狭いのでしょうか』
相談者さんが子どもの学芸会に誘ったのは義母のみ。にもかかわらず義母は、一緒に住んでいる姪っ子も連れてきました。そのため学芸会後は義母＆姪っ子と昼食と夕食をともにし、姪っ子のために有料のキッズパークにまで連れて行ったそう。もちろん料金などはすべて相談者さん負担。それなのに義兄夫婦からのお礼がなかったことで、相談者さんはなんだかモヤモヤしてしまった様子です。

この状況で義兄夫婦からのお礼は必要だと思う？

本来なら義母のみの出費ですんだはずなのに、姪っ子が来たことで相談者さんの出費はかさんでしまうこととなりました。また「疲れた」という理由で義母はキッズパークへ来なかったようで、相談者さんひとりでお子さんと姪っ子の面倒を見ていたそうです。このような状況があったにもかかわらず、相談者さんにお礼を言ったのは義母だけ。義兄夫婦がお礼を言わないことをみなさんはどう思いますか？
「義兄夫婦からもお礼の言葉は必要」の声多数

『「親しき仲にも礼儀あり」でしょ。誰に対しても何かしてもらったらお礼を言うのは当たり前』
『親戚でももてなしてもらったらお礼くらい言うでしょ。「同居の義母がお礼言ったから私は言わなくていいや」なんてならないよ』
『義兄夫婦からお礼がないのはなし。物とかが欲しいんじゃないけど、ありがとうの一言は欲しい。子ども1人増えたら疲れるもん』
「わが子がお世話になったならお礼の言葉を述べるのは当たり前」というコメントが相次ぎました。わが子がご飯をご馳走になり、キッズパークにまで連れて行ってもらい、ほぼ一日中お世話をしてもらっているのだから、相談者さんに感謝するのは当然のこと。そのうえ義兄夫婦は後日、相談者さんと顔を合わせています。となればお礼を言わない理由が見つかりませんよね。「ありがとう」の言葉があったかどうかで、相談者さんの気持ちはだいぶ異なっていたのではないでしょうか。
「義母からお礼の言葉があったのだから気にしない」という意見も
その一方で、「義母がお礼をしているのだから、そんなに気にしなくてもいいのでは？」と感じる人もいるようです。
『たしかにあなたとは血の繋がりはないけれど、配偶者であるあなたの旦那とは血の繋がりあるよね？　だったら赤の他人とまではいかないからこの対応でいいでしょ。お礼だって義母が代表して言ってくれたんでしょ？　だったらもういいじゃない。義母からもお礼がないなら怒る気持ちわかるけどさ』
『え、姪っ子は7歳なんでしょ？　キッズパークでつきっきりじゃなきゃいけない年齢でもないし、そのとき一緒にいた義母がちゃんと「姪っ子がとても楽しんでいました。ありがとう」ってお礼を言っているじゃん。それ以上に、まだお礼をしなきゃいけないの？』
『姪を連れ出したのは義母、その義母がお礼をしているならそれで筋は通っている。だから私が相談者さんの立場だったら義兄夫婦からのお礼がなくても構わない』
義母からも義兄夫婦からもお礼がないのであれば、「お礼がない！」と憤慨する気持ちもわかります。けれどお礼の言葉は、絶対に義兄夫婦から出ないといけないものなのでしょうか？　「義母が代理でお礼をしてくれた」と気持ちを切り替えることで、自身の気持ちが楽になることもあるのかもしれませんよ。

相談者さんのモヤモヤの原因は義母の過去の発言との矛盾にあった！

相談者さんが義母のお礼だけで満足ができなかったのは、「過去に義母から言われたこととの矛盾が気になってしまったからだ」と教えてくれました。
『私が義母から注意を受けた詳細は、私の父の葬儀で、私の母からお礼の電話がなかったというものでした。夫経由で注意されたのですが、葬儀で母は義母へお礼をしていました。しかしそれだけでは義母は納得してないという出来事があり、義母は私のなかで「礼儀に厳しい人」という印象がありました』
最愛の夫を亡くしたばかりの相談者さんのお母さんに対し、義母はいたわるどころか「お礼の挨拶がない」と怒ったことがあるそうです。そんな状況ですら「お礼」を要求してきた義母が、なぜ義兄のお嫁さんにだけはそれをさせなかったのでしょうか？　腹立たしく思う相談者さんの気持ちは少なからず理解できます。
『まぁ百歩譲って、義母が相談者さんの実母にお礼のことあれこれ言ってなければ、まだ寛容にできたかもね』
『いつも「お礼をきっちりせい！」という人がきっちりしてないというところにモヤモヤするのは当然だとおもうよ』
「こちらの状況お構いなしに価値観を押し付けてきたのに、身内には甘いのね！」と思ってしまったのですよね。
『そうなんです！　父が死んだばっかの母にお礼の電話を要求するって、相当だなと思っていたので私はお礼や挨拶にかなり気をつけました。このことがなければ、まだスルーできたかも……。お察しくださり、ありがとうございます！』
今回の相談は義兄夫婦からのお礼の有無よりも、義母の過去の発言との矛盾が難点となっていたようです。相談者さんの義母への腹立たしさや、義兄夫婦の態度への疑問は十分にわかります。とはいえ義母や義兄夫婦とのお付き合いはまだまだ今後も続いていくものですよね。後編では、ママさんたちから寄せられた“上手な気持ちの切り替え”へのアドバイスをご紹介します。

後編へ続く。

文・物江窓香　編集・古川純奈　イラスト・Ponko