【前編】期間限定で同居中の義母と“食事のルール”をめぐり険悪に？どうすれば仲は戻せる！？

食事に関してのルールには、各家庭さまざまなものがあるのではないでしょうか。家族みんなでご飯を食べるのか、それとも個別で食べるのか。最後まで食卓に着くべきか、早く食べ終わった人から離れてもよいものなのか……。もしかしたらよその家庭で食事をしたことから、「わが家のルールは違うんだ」と気付いた経験がある方もいるのかもしれませんね。今回の相談者さんは、義母と決めた食事のルールで悩んでいるようです。
『先週から、私と夫と子どもが期間限定で義実家に同居させてもらっています。3か月ほど同居させてもらう予定。義母のことでちょっと悩みがでてきてしまいました……。

夕飯の支度を義母がしてくれるのですが、出来上がってテーブルに並べてさぁ食べようってなったときに洗い物を始めて「先に食べていて～」と言うのです。同居初日に、さすがに先に食べるのは気まずかったから「私が洗いますよ～」って言ったのだけれど、「子どもたちと一緒に食べちゃって」と言われたから先に食べました』
『初日以降もそれが続き、「それでいいのかな」と思って、その後も先に食べていたのだけれど、なんか洗い方が乱暴になってきている気が……。イラついているのかな？　「洗い物は私がするので、そのままにしておいてください、私が洗いますから」って毎日しつこく言うんだけど、「うん」とか言いながら止めずに洗っています。しかも料理中に洗い物をするタイプじゃないらしく、結構時間がかかって、私たちが食べ終わる頃にようやくテーブルについて食べ始めるんです……。

生活費も義両親に言われた額を一括で渡したし、家事の負担も義母の希望通りに決めた。イラついてみえるのも私の思い過ごしかもしれないのだけどさ、別に気にしないで先に食べていいよね？　「私に気まずい思いをさせるための嫌がらせか？」とまで感じてしまう』
相談者さん一家と義両親は期間限定の同居中。夕食は義父も旦那さんも仕事で遅いため、義母と相談者さんとお子さんたちが一緒にとっているそうです。あらかじめ同居前に家事の役割分担は決めており、夕飯の支度は義母、後片付けは相談者さんとなっていたようですが……義母が食事中に洗い物を済ませてしまうとのこと。しかもなんだか日に日に機嫌が悪くなっている様子。「私がやります」などと声をかけているにもかかわらず、片付けをやめずに機嫌が悪そうにしている義母の姿を見ると……罪悪感でいたたまれなくなる相談者さんの気持ちは十分に理解できます。

なぜ義母と一緒にご飯を食べないの？義母の心情を推測する3つの声

どうして義母は同じ食卓に着くことなく洗い物を始めてしまうのでしょうか？　義母の心情の推測として、ママスタコミュニティでもさまざまな声が集まりました。その中でもっともコメントが多かった3つの理由をピックアップし、ご紹介します。

1.洗い物を済ませてから食べたいタイプなのかも？
1番多かったのは「先に洗い物を済ませたいからなのではないか」という声です。
『気にしなくていいわよ。義母の性分だと思います。私がそのタイプなのでよく分かる。家族が食べているときに洗い物をして、さらにみんなが食べ終わったものも全て洗って、キッチンの掃除をして片付けてから自分のご飯。その方が焦らずゆっくりのんびり食べられるのよね』
『私もできれば洗い物を済ませてから食べたいから義母の気持ちがわかる』
『作ってから食べるってときに、洗い物を残しておきたくないだけなんじゃない？　相談者さんの義母の性格は知らないけれど、自分の義母だったら嫌味でじゃなくて素で「先に食べていて」って言ってくれる感じだから気にせず先に食べるよー』
ご飯ができあがったら、「冷めないうちに食べてしまいたい」と感じる人は少なくありません。しかしその一方で、食事の準備でいっぱいになったシンクのほうが気になってしまう人もいます。きっと相談者さんは前者で、義母は後者なのではないでしょうか。「一緒に食べよう」という相談者さんの意見を優先すれば、義母がストレスを感じてしまう。「先にシンクにたまった食器を洗いたい」という義母の気持ちに配慮すれば、相談者さんがストレスを感じることになる。こればかりは双方の意見を合致させることは、なかなか難しいのではないでしょうか。
2.「本音と建前」があり、迷っているのでは？
義母の機嫌が悪いようにみえるのは、「自分の中で葛藤があるからではないか」という推測もありました。
『義母も最初は自分のやりかたでいけると思ったけれど、きつくなってきたから機嫌が悪くなってきたんじゃない？　私は義母に言われたけれど「昔の人は察して先に動く、目で見て学ぶのが美徳」なんだってさ。「たまにはご飯をつくるとかないのかしら！？　言わなきゃわかんないのかしらね！？」って思っているんじゃない？』
『相談者さんたちと同居が永続的なものだったなら、義母も相談者さんを「嫁」として役割の交代を言いつけたのかもしれないけれど、短期じゃ「お客様」としてしか扱えないんじゃない？　「数ヶ月で習慣が二転三転するのも面倒」って気持ちもあるだろうし。ただ、相談者さんのポジションは嫁なワケで。そのジレンマが無意識のうちにイラつく元になっているんじゃない？　（相談者さんが自分の言う通りにしているから怒れないだろうしね）』
人の性格はさまざまです。何か要望があったときに「これをやって」と言える人もいれば、「察してほしい」と望む人もいます。相談者さんと義母、ともに納得して役割分担を決めたものの、相談者さんに「たまには察して料理を作ってよ！」と不満がでてきてしまった可能性もあります。それに何度も聞かないと遠慮して本心を言えない人だっていますよね。「私がお皿を洗います」と言われ、本心ではそれを望んでいても建前上まずは断る。けれどもう1度聞いてほしいとも思っていて……相談者さんが聞いてくれないからイライラしている、ということも考えられます。

直球でやりとりしたいタイプの人間からすれば、「察してよ！」と思っている人の相手をすることは、なかなか面倒ではあります。しかし察してほしいタイプの人からすれば、直球でやりとりをしたがる人は、「全然気を使ってくれない！」と感じでしまうものなのかもしれませんね。
3.1人でゆっくり食べたいと思っているのかも

「1人でゆっくり食事がしたいため、あえて洗い物をしているのではないか」と推測するコメントもありました。
『たまにならいいけれども、一緒に生活するとなると、子どもがいる食卓で食事してもガチャガチャして食べた気にならない。だから先に食べさせてゆっくり食べたいんだと思う』
『あとで食べたほうが焦らずゆっくりのんびり食べられるのよね。一緒に食べていても世話する側は食事中でもなんやかんや動かされるのもあり、バタバタしたりして食べた感じしないのよね』
もしかしたら今まで義母は、1人で静かに夕食を食べていたのではないでしょうか。それに慣れていることから「1人で食事がしたい」と考えているのかもしれません。みんなでワイワイと食べることが好きだという人もいれば、1人でのんびりと食べたいと思っている人だっています。

義母の心情を察する声にはたくさんのものがありましたが、それぞれの意見を聞いているだけでも「色々な性格の人がいる」ということが分かります。義母となるべく良い関係を築いていたいと思うのであれば、義母がどんなタイプの人間でどんなルールをもっているのか。それをじっくりと推測し、手だてを考えていくのがよさそうですね。

後編へ続く。

文・物江窓香　編集・古川純奈　イラスト・Ponko