毎日母親が作ったお弁当を捨てている女子高校生。作る側は嫌だけれど、本音は……？

わが子が高校生になり、ママたちがもっとも大変と感じるのが毎日のお弁当作りではないでしょうか。高校生の子どもがいる筆者も、毎朝5時起きで作っています。もし、そのお弁当の中身が捨てられているとしたら……。高校生の娘をもつママから、こんな投稿がありました。
『娘の友達なのですが「お母さんのお弁当美味しくないから、いつも親が帰ってくる前にビニール袋にお弁当の中身入れてゴミ箱に捨ててる」そうです。昼ごはんは、売店で毎日買ってるって。娘は友達に「作ってくれた親にも失礼だけど、食べ物無駄にするの良くないよ？」って言ったみたいなんだけど、「まずい弁当作る方が悪い。これでも悪いと思ってて食べたふりだけしてるんだから良しと思ってもらわないと」だって。
娘はまだ反抗期らしい反抗期きてないし、ちゃんとした反抗期がきたらこんな感じになっちゃうのかな？　って思うと怖いです』
なかなか衝撃的な話ですね。ママスタコミュニティのママたちからはさまざまな疑問があがりました。

家での食事は？お昼代は？どうしてるの？

『家でのごはん、どうしてんだろうね？　そういう子』
『本当に食べられないくらいまずい可能性はないのかな？』
『お昼代、自分のお小遣いで出してるのかな？　高校生なら結構な出費になるよね』
『その子の話が本当なら、親は気が付いてるかもね。お弁当1個分が毎日捨てられてたら、ゴミ箱開けたときに分かりそうだし』
これらの疑問に投稿者さんからは……
『家では、お母さんが作ったごはんを少量にして食べてるみたいですよ。前に娘がお弁当見せてもらったら見た目はいたって普通だったって言ってました。でも友達は「見た目も地味弁で開けたくもない」とのことです。お昼代はバイト代から出してるそう。パン1個のときもあるみたいです。ゴミは、自分の部屋のゴミ箱に捨ててるからバレてないみたいです。自分のゴミは、自分でゴミ出ししてるって』
部屋のゴミ箱に、数日分のお弁当の生ゴミが溜まっていても平気なのでしょうか……。家では少量でも食べているということは、食べられないほどまずいワケではなさそうです。なぜ友達は、そこまでしてしまうのでしょうか。

ママたちが推測した「お弁当を捨てる理由」

『学生時代いたなー。教室のゴミ箱にガバッと捨ててパン買って食べてた。みんなドン引きしてたけど、本人は何が悪いのか本気で分からない様子だった。反抗期とかの問題じゃないと思う』
『どの程度でまずいって言ってるのかだよね。本当に激マズなら相当ストレスだし、捨てたいのも理解できるし、食べたふりも優しさだと思えるけど』
『減塩とかオーガニックとか、親が食に変にこだわりすぎててまずいのかな？　それだと親に言いにくそうだなー』
食べ物を捨てることに罪の意識がないのか、見た目では分からないけれど本当に食べるのがつらくなるような味付けなのか……。「自分もかつて捨てていた」というママからのコメントもありました。
『ごめんなさい、捨ててました。みんなと購買で温かいご飯食べたい、毎日冷めたお弁当いやだなーって思ってた。母親にお弁当いらないとは言えなかったけど気付いてたとは思う』
周りが学食などで温かい食事をしていると、自分の冷えたお弁当がいやに思えてしまったのかもしれませんね。
『勝手な想像だけど、その子は大袈裟に言ってるだけなのかなー？　って気がする。親に反抗的な自分を友達に話して、ちょっとドヤるような』
学校では痩せ我慢、でも家では普通に食事をしている……のであれば良いのですが。

ママたちの本音は「せめて“いらない”と言ってほしい」

親としては食べてほしいのはもちろんですが、食べたくないのであればせめてそう言ってほしいというコメントが相次ぎました。
『食べないなら言ってほしいなー。知ったらショックだよね』
『「お弁当いらないから昼食代ちょうだい」って言えばいいのに。お母さんも案外、お弁当作らずに済んで楽になるんじゃない？　寂しいけどさ』
『何で言えないんだろ？　お弁当の材料だって無料じゃないんだしさ。買うなら「いらない」って言ってくれた方がいいわ』
投稿者さんも同意しています。
『ですよね。「美味しくないからお弁当いらない」って言われたら、それはそれでショックだけど、食べもしないお弁当作らなくて済むし、1食分浮くしとプラスに考えちゃう。友達は「美味しくないからいらないっていう方が親に悪い」と思ってるみたいですが、はっきり言ってもらった方が良いですよね。捨ててるって知ったら、もうずっと凹みそう』
味付けがまずいと言われるのもつらいですが、それよりもつらいのは子どものために早起きして作っている親の思いが伝わっていないこと。親に悪いと思うのであれば、せめて「せっかく作ってくれているので悪いんだけど……」と自分の思いをちゃんと伝えてほしいです。

お弁当から見える親子関係

親がお弁当作りに込めた思い、子どもにはなかなか伝わらないのでしょうか……。
『そこのお母さんえらいよね、おかず手作りってことでしょ？　冷食とかスーパーの惣菜を詰めてたら、そんなまずくはならないよね。頑張ってるなって思う』
『これはやられたら悲しいなー。一応栄養考えて作ってるんだけどな。本当にまずいなら申し訳ないけどさ。高校生だと「家族より友達」だし、お弁当くらいしかつながりないのに』
そもそも「いらない」と言えない親子関係に、何か問題があるのでは……というコメントもありました。
『反抗期だったら「こんな弁当いらない！」って母親に言うと思うんだけど。なにか別の家庭の問題がありそう』
『投稿者さんの娘さんが知らない何かがあるのかもね。親子関係って、側から見てもわからないし。もちろん捨てることは良くないけど』
筆者も高校時代、「うちのお弁当は、卵焼き以外茶色いおかずばっかりで恥ずかしい！」と文句を言った覚えがあります（笑）。みなさんもそんなお弁当バトルの思い出がひとつやふたつ、あるのではないでしょうか。それでも自分が母親になった今、「毎日頑張って作ってくれていたなあ」と感謝しています。

その友達が母親を毛嫌いしているのか、それともストレートに「いらない」と言えない遠慮みたいなものがあるのか、はたまた本当にまずいのか……真実は分かりません。けれどいつか「毎日作ってくれていた」ことを感謝する日が来てほしいですね。

文・千永美　編集・木村泉