BLACKPINK (C)モデルプレス

BLACKPINKは新世代の “女性版BIGBANG”?世界で支持される理由

2018.12.05 20:18

K-POP界のレジェンドと言えるBIGBANGをはじめ、WINNER、iKONらを擁するYG ENTERTAINMENT(以下:YG)所属のガールグループ・BLACKPINKが、初の日本フルアルバム「BLACKPINK IN YOUR AREA」を12月5日に発売した。日本での活躍も目覚ましい彼女たちだが、その人気はすでに世界規模だ。10月19日に配信したイギリスの新星歌姫デュア・リパとのコラボナンバーは米ビルボードから高い評価を受け、また先月12日にリリースされたJENNIEの初ソロ楽曲「SOLO」は、TWICEやWanna Oneなど人気グループの新曲を凌ぐほどのヒットを記録している。さらに来年1月からは、初のワールドツアーが決定している彼女たち。今、世界中からラブコールを受けるBLACKPINKに改めて迫ってみたい。


男女共に魅了する強烈なパフォーマンス 欧米から韓国まで駆けつけるファンも

11月10・11日、デビュー以来韓国では初となる単独コンサート「BLACKPINK 2018 TOUR [IN YOUR AREA] SEOUL X BC CARD」を行ったBLACKPINK。会場はソウルKSPO DOME(オリンピック体操競技場)という、ガールグループの初ライブとしては異例の大舞台だ。集まったファンは男女あまり偏りなく、日本や中国、さらに東南アジアや欧米など、海外から駆けつけたファンも少なくなかったという。性別を問わず支持されることはYGのアーティストが誇る強み。さらにSNSでの働きかけや世界的なK-POP人気、外国出身メンバーがいることによって、ファンダムが国境を超え拡大していることがよく分かる。

ワールドツアーのスポット映像で、ソウル公演の様子が一部公開されている。その美貌を惜しみなく披露するだけでなく、強烈なパフォーマンスを繰り広げる4人。その圧倒的な様子からは、会場がどれほどの熱狂に包まれたかを知ることができる。参戦したファンによれば、同公演ではアイドルのコンサートとしては珍しくバンドの生演奏が付き、その雰囲気は「女性版BIGBANGの到来を感じさせた」という。オリジナル曲の数はまだ多くなく、発展の途中でもあるBLACKPINK。しかし、完璧なルックスを持ちながらも媚びない堂々としたパフォーマンスを確立させた彼女たちは、今後YGを担う女性アーティストとなるだろう。

BLACKPINK (提供画像)
BLACKPINK (提供画像)

K-POPアイドルの枠を超え…海外リスナーにも響く楽曲

米ビルボードにも「病みつきになる」と評価された『Kiss and Make Up』は、イギリスが生んだニュースター、デュア・リパとのコラボ曲だ。

デュア・リパ/photo:Getty Images
デュア・リパ/photo:Getty Images
デュアは、音楽配信サービスSpotifyが発表した「2018年に世界で最も再生された女性アーティスト」において、アリアナ・グランデに続き2位を獲得。同コラボ曲が収録された新アルバム『Dua Lipa(Complete Edition)』には、YouTubeで“15億回”という驚異のMV再生回数を記録し、全世界で爆発的ヒットを記録した『New Rules』はもちろん、世界的DJカルビン・ハリスとコラボ曲『One Kiss(Calvin Harris&Dua Lipa)』なども含まれている。彼女のアルバムにBLACKPINKの名が記され、韓国語のフレーズが収録されたことは、彼女たちを価値付ける大きな要因となったはずだ。

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デュアは今春ソウルでライブを行った際、JENNIE・LISAと初対面。その後もともと制作していた『Kiss and Make Up』で、デュアの方からBLACKPINKにコラボを依頼したという。

BLACKPINKが初めて海外アーティストとコラボした同曲は、4人とデュア、それぞれの特徴的な声色を活かしたトレンド感満載のダンスチューンとなっており、世界中のリスナーたちを魅了している。

デビュー作の『BOOMBAYAH』『WHISTLE』以来、メイン音楽シーンの最新トレンドと、YGらしい力強いヒップホップ、EDMサウンドを駆使し、女性アイドルらしからぬ楽曲を打ち出してきたBLACKPINK。それは同事務所が誇る鬼才プロデュサー・TEDDYだからこそできたことだとも言えるだろう。TEDDYはBIGBANGの『FANTASTIC BABY』や『BANG BANG BANG』を手がけたキラーチューンメーカーであり、『Kiss and Make Up』の制作にも一部参加している。

「4人のことはそこまでよく知らないが、楽曲はすごく好きだ」という楽曲優先のファンが多いことも、BLACKPINKの特徴だ。彼女たちの楽曲の人気は、BIGBANGの『FANTASTIC BABY』などが既定のファンだけに留まらず、当時若者の間で大流行したことを思い起こさせる。

ソロ活動で見せるマルチな才能と可能性

JENNIE (C)モデルプレス
JENNIE (C)モデルプレス
そして今、彼女たちの価値をより高めているのがソロ活動だ。YGのヤン・ヒョンソク社長は今後、全員のソロ活動を予定しているとしており、その第1弾として現在まさに注目を浴びているのがJENNIE。

10日のソウルコンサートで世界初披露された「SOLO」(12日配信)は、やはりTEDDYが手がけ、オーケストラのような壮大なサウンドと中毒性のあるエレクトロビートが組み込まれたヒップホップ曲に仕上がっている。彼女の美貌と、儚げでクールな雰囲気を活かした、まるで映画のワンシーンのようなMVは公開から15時間で1000万回再生を突破。これは韓国女性ソロ歌手史上、最短期間の記録だという。

さらに同時期にTWICEやWanna Oneという大型グループが新曲をリリースする中、主要音楽サイトのデイリーチャート、週間チャートで1位を総なめに。その後もロングランを記録し、人気音楽番組でもTWICEを抑えて1位を記録するなど、初のソロ曲に挑んだ女性歌手としては異例の成績を打ち出している。

そんなJENNIEは、実際にBIGBANGのV.Iから「女性GD(G-DRAGON)」とも称されており、まさにG-DRAGONのようにラップでも歌でもカリスマ的な能力を発揮。ただJENNIEに限らず、ボーカル能力、ダンススキル、美貌と独自性を合わせもったBLACKPINKであれば、今後続くとされているソロプロジェクトは、全員大いに期待できる。いずれはBIGBANGのように、それぞれがソロ公演を行う可能性も出てくるかもしれない。

ROSE (C)モデルプレス
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LISA (C)モデルプレス
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JISOO (C)モデルプレス
JISOO (C)モデルプレス

ファッション界からも止まらぬラブコール

彼女たちの衣装やアクセサリーの選出は、スタイリスト陣の多大なエネルギーが割かれていることでも知られており、BLACKPINKの人気が楽曲だけでなくファッションの面にも及んでいることはすでに衆知だろう。


しかし今年下半期は、服飾・美容業界からの注目がさらに加速していた印象だ。9月に行われた米・NYファッションウィークにはJISOO、ROSE、LISAの3人が、さらに仏・パリファッションウィークにはJENNIEが参加し、世界のモードシーンにしっかり爪痕を残した。現在「CHANEL」のアンバサダーを務めるJENNIEだけでなく、4人全員が多くの化粧品ブランドやファッションブランドの広告塔を務めている。

また彼女たちのSNSは、ただ写真を投稿するだけでなく自分たちの世界観へのこだわりも感じさせ、ファンだけでなく業界人のフォロワーも多い。K-POPに詳しくなくても、彼女たちをチェックしているという人は少なくない。

K-POP界一のファッショニスタであるG-DRAGONを筆頭に、ファッションアイコンとしても常に新たな価値観を打ち出してきたBIGBANGのように、彼女たち自体がトレンドを生み出す未来も遠くないだろう。

“女性版BIGBANG”? 新K-POP時代のBLACKPINKはどうなる?

BLACKPINK (C)モデルプレス
BLACKPINK (C)モデルプレス
以上のように、着々と“レジェンド”BIGBANGの道を着々とたどるBLACKPINKだが、一方でK-POPを取り巻く環境、そして世界の音楽シーンは変化・進化し続けている。BTSの影響によって、K-POPアーティストは今やワールドトップクラスの注目を集められるようになった。全世界的なK-POP人気は、ネット上の盛り上がりも加速させ、SNS上で世界的アーティストとK-POPが結びつくことも少なくない。4日には、「Havana」で名を馳せたカミラ・カベロが、彼女のことを称賛したROSEに対しTwitterでレスポンスしたことが話題となったばかりだ。

カミラ・カベロ/photo:Getty Images
カミラ・カベロ/photo:Getty Images
YGスピリットを着実に受け継ぎつつ、新たな時代を迎えたK-POPのフィールドで着実にワールドスターへと進みつつあるBLACKPINK。性別、国籍を問わず若者たちの支持を得ている彼女たちは、一気にスターダムを登りつめてもおかしくはない。そんな彼女たちの今後に期待したい。(modelpress編集部)

BLACKPINK (C)モデルプレス
BLACKPINK (C)モデルプレス

BLACKPINKプロフィール

ジス/JISOO
ボーカル、1995年1月3日生まれ(韓国出身)
ジェニー/JENNIE
ラッパー兼ボーカル、1996年1月16日(韓国出身)
ロゼ/ROSÉ
ボーカル、1997年2月11日生まれ(ニュージーランド出身・オーストラリア育ち)
リサ/LISA
ラッパー、1997年3月27日生まれ(タイ出身)

2016年8月8日:「WHISTLE」「BOOMBAYAH」を収録したデビュー作『SQUARE ONE』で韓国デビュー。メンバー全員の容姿端麗さと、HIP HOPやEDMなど、YG ENTERTAINMENTが得意とする音楽エッセンスの全てをつぎ込んだ楽曲で話題に。
2016年11月1日:『SQUARE TWO』で「PLAYING WITH FIRE」「STAY」を発表。
2017年6月22日:「AS IF IT`S YOUR LAST」を配信。
2017年8月30日:Japan Debut Mini Album 「BLACKPINK」で日本デビュー。
2018年6月15日:1st Mini Album『SQUARE UP』リリース。

BLACKPINK 公演情報

BLACKPINK ARENA TOUR 2018 “SPECIAL FINAL IN KYOCERA DOME OSAKA”

2018年12月24日
京セラドーム大阪

OPEN  16:00
START 18:00
【Not Sponsored 記事】

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