一条響(提供写真)

一条響が年間7億稼ぐモンスターキャバ嬢になれた理由 結婚・現役引退は考える?見据える今後のビジョン<インタビュー前編>

2021.04.21 15:23

東京・新宿歌舞伎町No.1キャバ嬢と称される一条響(いちじょう・ひびき)。現在は「FOURTY FIVE」でディレクター兼キャストとして勤務し、今年3月には年間7億稼ぐ“モンスターキャバ嬢”としての生き様をつづった初の書籍「億女」を出版した。人並み外れた自己ブランディング力でトップに上り詰め、今もなおさらなる高みを目指す彼女の見据える今後とは―。

断り続けていた書籍オファー「私の生き方が誰かの心に届けば」

― これまで書籍のオファーは断り続けていたと伺いました。今回出版を決めた理由を教えて下さい。

一条:お断りしていた当時は若かったし、バリバリ現役で毎日出勤もしていたので、面倒くさい気持ちが勝っていたというのが一番の理由です。元々性格的に面倒くさがり屋なので、撮影とかも行っちゃえば楽しいんですけど行くまでが嫌で(笑)。

本に対してマイナスなイメージがあったわけではないんですけど、ほかにも本を出している方はいるし、「私の本を出したところで需要あるのかな」という気持ちがあったんですよ。唯一無二な存在でいたいとも思っていたので。

でも、今回お話をいただいて周りに相談した時、すごく周りに後押しされて。講談社さんの熱意も伝わったし、「好きなように発言していい」と言ってくれたことが決め手だったかな。

ぶっちゃけ、いつまでキャバクラやるかわからないじゃないですか。別にすぐ辞める気はないんですけど、自分の中で調子が良い時に何か頑張ってきた証を残してもいいのかなと思うようになりました。

こういうご時世になっちゃったから、生きる気力を失っている人が多いじゃないですか。私、そんじょそこらのポジティブ思考な人よりも相当ポジティブだと思うんですよ。嫌なことを覚えてないわけではないけど、極力考えないようにして、それをどうプラスに考えて生きていくか。そういう私の生き方が誰かの心に届けばいいなって。

一条響がNo.1になれた理由「この世界に友情とかチームワークってないと思ってた」

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― 改めてではありますが、一条さんがキャバ嬢になられたきっかけは何だったんですか?

一条:暇だったからです(笑)。友達もやっていて、遊びの延長みたいな感じだったんです。当時は今のようになるなんて考えもしなかったし、月に2回くらいしか出勤してなくて「お小遣いもらえてラッキー」みたいな感覚でした。そのままなりゆきで在籍することになったんですけど、正直お金に困って始めたわけじゃなかったので、給与明細も見たことなかったくらい。本当に遊びというか、ノリでした。

― 書籍の中でも、最初は自分がキャバクラ嬢に向いているとは思っていなかった、というお話がありました。それが年間で7億を稼ぐ“モンスターキャバ嬢”と呼ばれるほどになった一番の理由は何だと思いますか?

一条:環境の変化ですかね。1人では無理だったと思います。この世界でがっつり頑張るようになってから、最初のうちはほぼ1人で頑張っていて。怖そう、バチバチしてそうとか世の人がキャバ嬢に抱いているようなイメージを持ってたんで。この世界に友情とかチームワークってないと思ってたんですよ。

私、そもそも人と喋るの別に好きじゃないし、お酒も好きじゃないし、別にムードメーカー気質でもないし、聞き上手でもない。この商売で必要な何かに長けてるってことはない。

でもそれをルーティンにして、仕事に来ちゃえさえすれば楽しめる。全てのことに対してたどり着くまでが面倒くさい性格だから、ヘアメイクに行っちゃえば仕事行かざるを得ないじゃないですか?そうやってちゃんと出勤するようになって仕事も楽しくなったんですけど、名前ばっかり1人歩きしちゃって仕事に行きづらい時もあったかな。

― それはいつ頃ですか?

一条:5~6年前、六本木から歌舞伎町に移った時ですかね。「有名な子が来た」「売上がすごいらしいけど、どんな子なの?」みたいな噂がすぐに広まって。ハチャメチャやってきた分、あの頃は仕事行きづらかったな。

でも元々負けず嫌いだし頑固なんで。面倒くさがりな性格と矛盾してるとは思うんですけど、キャバ嬢って負けず嫌いじゃなかったら売れないと思うんですよ。そこだけは人より長けてたのかな。

― 日々目の前のことに全力で取り組んできた結果、今があると。

一条:そうですね。だから、何年後の目標とか今もないです。「バースデーでいくら売ろう」とか「レースがあったら1位を取ろう」とかそういう直近の目標はあるんですけど、「今後どうしていきたいか」みたいな目標はないんですよね。

「そんな安っぽいバッグ持って売れると思ってるの?」自己ブランディングの大切さ

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― 一条さんが考える売れるキャバ嬢と売れないキャバ嬢の差は何ですか?

一条:やっぱりガッツがあるかないか、じゃないですか。いろんな意味のガッツ。

― いろんな意味というのは、例えば?

一条:毎日出勤するのはガッツがいるじゃないですか。お酒を飲むのもガッツがいるし、同伴やアフターするのもガッツがいるし。連絡をマメにとり続けて、電話して営業するのもそう。

自己投資できない子が多いなとも思います。「ドレスがそんなパツパツで気にならないんだ」「髪の毛そんな痛んでて気にならないんだ」「メイク研究しようと思わないの?」とか挙げたらキリがないけど、別に見た目の話だけじゃなくて、自己ブランディングの能力がないんですよね。

これってキャバクラだけの話じゃないですよね、多分。髪ボサボサの人から何か買おうとは思わないじゃないですか。言い方きついですけど、「そんな安っぽいバッグ持って売れると思ってるの?」っていう。自分が“商品”ということを自覚しないと売れないと思います。

― 刺さります。一条さんが仕事でやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

一条:昔は年に1回バースデーイベントをやっていて、それが終わった瞬間が一番達成感ありました。今はバースデーイベントもやらなくなっちゃったし、ナンバーも殿堂入りしちゃったんで、自分のことより自分が目をかけていた子の成長が嬉しい。「No.1獲りました!」「バースデー成功しました」という報告や、もっと些細な「お客さんが初めてシャンパン入れてくれました」とかも。もう親心に近い感じですよね。

― 逆にキャバ嬢を辞めたいと思ったことは?

一条:辞めたいはもうここ何年も感じてないです。

― 仕事が嫌だなと思ったことも?

一条:そんなのは毎日感じますけど、それが辞めることに繋がらない。仕事行きたくないな、面倒くさいな、っていう気持ちは毎日あるけど、体が勝手に仕事行く用意をするんで。

― では、キャバ嬢は天職?

一条:いや、私キャバクラが天職とはいまだに思ってないというか、自分自身をそうマインドコントロールしている感じに近いです。周りには言われるけど「あ、そうなんだ」みたいな。「キャバクラ大好き!」とかでもないですし。

― ちなみに、キャバ嬢になって一番泣いたことは?

一条:一番か。ちょいちょい泣いてるんだろうけど、あんまり覚えてないんですよね、基本的に。つらいことも悔しいこともたくさんあったと思うんですけど、明確には覚えてない。当時泣いたんだとしたら、泣いたことで自分の中でリセットできてるのかな。昔からそういう感じですね。

― 結構どんなことも切り替えが早いタイプ?

一条:そうですね。嫌なことがあっても、あんまり引きずらないかも。その時間がもったいなと思っちゃう。

引退を考えることはある?仕事と恋愛の両立

一条響(提供写真)
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― 先ほどキャバ嬢をいつまで続けるかわからないとお話しされていましたが、引退について具体的に考えることはありますか?

一条:(愛沢)えみりさんとも話すんですけど、今のところはまだ考えてなくて。

今もキャストに専念していて、バリバリ現役のNo.1キャバ嬢という肩書だけだったら、もしかしたらいつまで、みたいな期限は決めてたかもしれないですけど、今は半分ディレクターで半分キャストなので。自分としても充実しているしやりがいも感じているので、別に期限決めなくてもいいかなって。

― 愛沢さんとの動画でも「結婚してもキャバ嬢やってるかも」とお話しされていましたが、結婚願望はありますか?

一条:結婚はできたらいいなとは思うんですけど。昔は皆あるじゃないですか。何歳までに結婚して、何歳までに子ども産んで、みたいな。でも、いつの間にかそういうのはなくなりました。

子どもは好きだから子どもが欲しいとは思うんですけど、最悪普通に結婚しなくても、子どもだけ産めたらいいなとは思いますね。

― 形式にとらわれる必要はないですよね。ちなみに結婚相手に求める条件を3つ挙げるとしたら何がありますか?

一条:あんまりないんですよね。もちろんニートは嫌ですけど(笑)。騙される人は嫌ですね。賢い人がいい。でも、その賢いも勉強ができる賢さじゃなくて、ちゃんと社会について知ってる賢さ。世間知らずは嫌なんで。あとは、世渡り上手。一緒か(笑)。

― ルックスはどうですか?

一条:外見は韓国人っぽい感じが好きですね。俗に言うめっちゃイケメンより、ちょっとズレた感じが好きですね。目も細い感じが好き。

― パク・ソジュンさんみたいな。

一条:あれはちょっと細すぎる(笑)。

― (笑)。お金の面はどうですか?

一条:ある程度のお金は稼いでいてほしいですけど、超大金持ちじゃなくても、自分も稼いでるし良いかなと思うんですよね。お金だけで結婚したら、一生一緒にいれなそう。カード渡してこれで生活してって言ったきり家にいない旦那とか嫌じゃないですか。まあでも、お金は大事ですよね。節約して、とか言われたくないんで。

― 今、結婚を考えている方はいらっしゃるんですか?

一条:今はいないですね。というか、今はいらないかも。どうしても私の性格上、恋愛と仕事を両立する力がなくて。どっちかを取ることになったら、今まではずっと仕事を取ってきちゃって、それでお別れすることが多かったです。

昔、結婚したいと言われて、「じゃあバースデーが終わったらキャバクラ辞めよう!」と思ったんですけど、結局ズルズル…(笑)。多分、自分が辞めたくなかったんでしょうね。結婚したくなかったのかはちょっと覚えてないですけど。

― 天秤にかけて、恋愛を取ったことはない?

一条:ないですね。「仕事は辞めなくていいから結婚しよう」だったらまた別かもしれないですけど。

一条響の見据える今後「現状維持でやってたら衰退しちゃう」 夢を叶える秘訣

― 今はキャスト兼ディレクターという立場ですが、今後の仕事面ではどのような展開を考えていますか?例えばディレクター業の比重を大きくしていくとか。

一条:新しいことを始動しようと思っているんですけど、今はまだ会議中ですね。現状維持プラスアルファでやっていても、結局現状維持くらいになるし、現状維持でやってたら衰退しちゃうと思うんで。

― 常に前に前にというモチベーションなんですね。

一条:そうですね。でも意識しているわけじゃなくて、勝手にそういう風に生きちゃってる感じです。たまに燃え尽きちゃう時もありますよ。バースデーが終わった後とか特に、「ここからどう頑張っていけばいいんだろう」みたいな。過去最高記録とか出しちゃうと余計に。

そうなった時は、自分の中のルールとしてちょっと長期休暇を取るようにしてます。そうすると自分の中で「仕事行かなきゃ!」って気持ちが湧いてくるんで、その繰り返しでやってきました。

― 長期休暇はどのくらいの期間何をして過ごすんですか?

一条:2週間から1ヶ月くらいかな。旅行に行くこともありましたけど、基本的に腰が重いんで、家で引きこもってることが幸せなんですよ。

― 家にいると余計にへこんだりしないですか?

一条:えー?めっちゃ幸せです(笑)。家でゲームしたりアニメ見たり。犬がいるんで、一緒にぐーたらして(笑)。毎日アラームに追われて生きてるんで、アラームをかけずに寝れる幸せもあります。「心機一転、顔を変えてみよう」という時もありますけど。

― 最後に夢を追いかけているモデルプレス読者に向けて、一条さんが思う「夢を叶える秘訣」を教えてください。

一条:ミスしても、失敗しても、何回でもチャレンジしたらいいんじゃないかなと思います。失敗は成功の元っていうじゃないですか。

私も接客においてのミスなんてそんなの日常茶飯事ですよ。1日を振り返って、「ここはこうしたら良かったな」とかありますけど、それを次の経験に活かすことによって自分がステップアップしてくんじゃないかと思います。

― ありがとうございました。

※後編では月100万を投資している美しさの秘訣、次に挑戦してみたい整形、自分で買った一番高額なものなどについてインタビュー。(modelpress編集部)

一条響(いちじょう・ひびき)プロフィール

歌舞伎町キャバクラ「FOURTY FIVE」キャスト兼ディレクター。六本木の人気キャバクラ店に勤めだし、すぐに人気を集めるも、歌舞伎町に移ってからさらなる「カリスマ嬢」としてブレイク。

年間7億円を売り上げ、イベントでは一日4000万円は当たり前。コロナ禍になっても億を稼ぐ、「ザ·ラスト·キャバ嬢=ラスキャバ」。女性ファンも多く、Instagramのフォロワーは39万を数える。キャバ嬢のかたわら、マツエクサロン「Eye sound」も経営し、年商4000万円と堅実なマネージメント手腕を発揮している。

「億女」(3月3日発売、講談社)

第一章 キャバ嬢とは
第二章 美
第三章 マネジメント
第四章 恋
第五章 コロナ騒動
第六章 ミステリアス ヒビコ
【Not Sponsored 記事】

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