窪田正孝、初カンヌの感想&「切ない初恋」明かす<主演映画「初恋」インタビュー>
2019.05.22 07:00
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『初恋』(2020年公開)に主演する俳優の窪田正孝が15日(現地時間)、第72回カンヌ国際映画祭2019「監督週間」に参加し、インタビューに応じた。
窪田正孝、三池崇史監督と10年ぶりタッグで初カンヌ
窪田は「エンポリオ・アルマーニ」のブラックスーツで、同作の三池崇史監督、共演の小西桜子とともに会見に出席。三池監督初のラブストーリーである『初恋』は、原作のないオリジナル作品。同作では、負けるはずのない相手との試合でKO負けを喫したことから、人生の歯車が一気に狂い、アンダーグラウンドの世界で巻き起こる人生で最高に濃密な一晩を過ごすこととなる主人公のボクサー葛城レオを演じている。
数々の話題作に出演し、4月から放送されているフジテレビ月9枠の連続ドラマ「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」に主演するなど、実力派俳優として活躍する窪田。三池監督と「ケータイ捜査官7」以来約10年ぶりのタッグで、今回が初のカンヌとなる。
窪田正孝、初カンヌの感想は?「切ない初恋」も明かす
Q:カンヌに来た感想は?窪田:街並みが日本と違うので、それだけでも高揚するものがあります。道を歩いていたら大きい看板があって、あの有名なレッドカーペットがあって…。去年の冬、みんなで暖を取りながら、カーアクションシーンなどをずっと撮影していて、没頭していたのを思い出しました。みんなで頑張って作り上げたものが、こうやって海を越えてきたのが純粋に嬉しいです。カンヌというこの地に来れたことで、役者として一つの形をもらった気がしました。
正直、ヴェネツィア国際映画祭やベルリン国際映画祭など、自分とは全然縁のないものだと思っていました。いつかそこに立つというイメージが全然なかったので…でも、もっとここからやってみたいという欲が芽生えました。自分が生きている幅が、自分の中の可能性が、少し広がったように感じます。日本という場所でドラマや映画に出演して生きていきたいと決めてからは、しがみついている感覚があったのですが、その幅を大きくしてくれたように思いますし、自分の出演する作品がまた海を越える可能性もあるのかもしれない、という感覚になりました。映画やドラマをやらせていただいていますが、純粋に映画が好きだと再確認できました。
Q:ドラマ「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」の共演者の方やご家族の方の反応は?
窪田:今、ドラマで共演者している方々はみんな仲が良くて、今回ギリギリでスケジュールを空けていただいて、皆さんが連携取ってくださったおかげで、カンヌに来れたので…本当に感謝しています。家族は、母が僕の一番のファンなので、一番喜んでくれています。「カンヌいつ行くの!?」って連絡がありました(笑)。
Q:三池崇史監督からオファーが来たときの感想は?
窪田:また三池さんと一緒にやりたいと言っていたんです。いつになったら呼んでくれるのかとずっとマネージャーに愚痴ってました(笑)なので、純粋に“三池さん”って名前を聞いたときに、何よりも嬉しくて。三池さんの人柄がすごく好きなんです。三池さんの現場がとても心地よかったので、そこにまた帰れる喜びがありました。人として本当に尊敬しているんです。一緒に取材受けていると、やっぱりこの人はずっとブレないんだって思うし、現場でも再認識しました。
三池さんは誰よりも現場を楽しんでいて、どんなに疲れても投げない。モニカ役の桜子が現場で頑張ってる姿を一番近くで見ていたんですが、監督の発する言葉がとても大きかったです。「僕たちはモニカを監督としての目線でしか台本を読めない。でもモニカはあなたのものだから、あなたのモニカを演じてください」って言葉が自分にも言われているようでした。変わっていない三池さんとまた10年前に戻れた感覚になれたのがすごく嬉しかったし、10年間頑張ってきてよかったって思いました。このカンヌもそうですけど、本当にご褒美をいただいた気持ちです。
Q:主演レオというキャラクターについて印象は?
窪田:彼自身、中身がすごくピュア。でも、ピュアというより、人との関係を閉ざしているんだと思います。それはボクシングのスタイルにも表れているし、人と接することよりも、拳で語り合いたい感じ。周りから見ると接しずらいタイプかもしれないです。でも、死を近くに感じた時に、危機感だったり、すごく人間っぽさ出てくる。そんな感性の持ち主だと思って演じていました。普通に生きていて、この作品で描かれるようなシチュエーションは滅多にないと思いますが、事件に巻き込まれて、彼らヤクザたちに出会って…少しの会話かもしれないですが、それが彼が今後生きてく中で一つの教科書になる。心に染まっていくものがあったんじゃないかと感じました。
Q:初恋エピソードは?
窪田:小学校1年から6年間ずっと好きだった子がいたんです。ずっと好きで、席替えで隣になった時は天に昇る気持ちでした(笑)。その子も僕のことが好きだって聞いていたんですけど…バレンタインの日、目の前でその子が自分の仲がいい友達にチョコを渡していて…切ない初恋でした。
Q:作品を楽しみにしている方々へ一言。
窪田:“恋”という名の欲はいろんな形があると思いますが、この作品ではやりたいことをみんなが追い求めているんです。その中でいろんな抗争が起こって、過激なシーンやカーアクションもあります。自分の命が取られると間近に感じる瞬間をすごくリアルに描いていて、映画というエンターテインメントがすごく詰まっています。皆さん素晴らしくて、本当にいい表情をしています。最後、レオとモニカが新しい人間に生まれ変わっていく様が、どの方が観ても心に響くんじゃないかなと思います。キャストそれぞれに生き様があって、それをすごく丁寧に、かつスピーディーに描いています。1時間48分、のめり込んで欲しいです!
(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】
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