<伊藤千晃インタビュー>「この2年間心に穴が空いたみたいな感覚」音楽活動への本音を語る
2019.03.20 08:00
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アーティストでモデルの伊藤千晃(32)がモデルプレスのインタビューに応じた。2017年4月よりモデル業を中心にソロ活動を始め、昨年2018年9月にはソロで新曲をリリースし、音楽活動を再開させた。さらに、3月20日に新曲「Wa・Ta・Shi」、翌21日に「Don’t look back」を2日間連続配信リリース。3月25日には初のワンマンライブを開催するなど、本格的な音楽活動をみせている伊藤だが、音楽に触れていなかった期間は「心に穴が空いた感覚」があり、「すごく辛い時期だった」という。今回のインタビューでは、「恥ずかしいほど素をさらけ出した」という新曲のほか、音楽活動に対する想いなどについて語ってくれた。
伊藤千晃の新曲「Wa・Ta・Shi」は「恥ずかしいほど素をさらけ出した」
― 昨年12月にはミニアルバムがリリースされたばかりだったので、わりと早いテンポで新曲がリリースされるんだなと感じました。伊藤:本当ですか!?3月25日にミニライブをやらせていただくので、もう少し曲数を増やしたいと思い、新たに2曲作りました。ライブをイメージして作ったので、テンポ感のある楽曲に仕上がっています。
― 3月20日にリリースされる「Wa・Ta・Shi」はナオト・インティライミさんがプロデュースされたということですが、どのような経緯があったのでしょうか?
伊藤:ナオトさんとは実は知り合ってから10年ほど経ちます。元々プライベートでも仲が良く、一緒に音楽を作ってみたいと私から声をかけさせていただきました。そしたらちょうどナオトさんが音楽制作期間に入るということで、タイミングよく実現することができました。
― 伊藤さんも作詞に携わったそうですが、伊藤さんの想いが反映された作品になったのでしょうか?
伊藤:コンセプト的なものを伝えたのですが、全てスルーされました(笑)。ナオト・インティライミの世界観で私が歌ったらどうなるんだろうというコラボがやりたかったので「ナオト色に染めてね」と言ったのですが、実際に曲を作ろうと私も同席させてもらったとき、ナオトさんは自分の色を出すというより、せっかくコラボするなら伊藤千晃の色を出そうと。アーティストとして作詞作曲をしていく中で、彼は伊藤千晃の支えでしかないという立場でいてくれました。こういうテーマでこういう曲がやりたいのではなく、今の伊藤千晃を表現したら、こういう曲になるという想いだったようです。
― なるほど。なので、自分が最初に描いていたものとは全く別の作品になったと。
伊藤:そうですね。今回は、今の自分をさらけ出すというマインドの部分から入っていきました。ナオトさんは、今この空間で楽しいよねって思えたものが音楽にのれば最高じゃんというやり方をするタイプだったので、いきなり「千晃ピアノ弾いてよ」って言われて、私ピアノはほとんど弾けないと言ったら「なんでもいいよ、好きな音をポンポンポンって叩いて」って。最初はすごく変なプレッシャーを感じていたのですが、ピアノを叩いていくうちに自分の好きな曲の流れがわかって、作曲に組み込んでくれました。
― そうやって「Wa・Ta・Shi」が完成したと。
伊藤:このようなやり方で作っていったのは初めてでしたし、ナオトさんとだから完成することができました。それより、「今の私」がテーマだったので、今の自分を音楽に落とし込むとどうなるのだろうという壁にぶち当たりました。
― 「Wa・Ta・Shi」=伊藤千晃…ということですよね。
伊藤:そうです、私のことです(笑)。今の自分の気持ちを書くことがあまり得意ではないので、これまでの楽曲は過去のことを書いていました。でも、今回は本当に今の自分のことを曲にしたので、恥ずかしいし、受け入れてもらえなかったらどうしようって、ナオトさんにも話したのですが、そういう会話自体が作詞になっていて(笑)。ナオトさんはずっとパソコンで作業しながら、私の話を「そうなんだ~」って聞いていたのですが、「歌詞できたよ」って渡された紙を見たら、「えっ?これさっきの会話じゃん」みたいな(笑)
― どの辺が歌詞になったのでしょうか?
伊藤:「自分の中の秘密 誰にも言いたくないけど」という歌詞があるのですが、誰もが自分自身の秘密を抱えてて心を許す人にはだんだん話していくんじゃないのかな、みたいな何気なく話していた人生の会話が歌詞になっていて(笑)
― ナオトさんから見た伊藤さんということですよね。
伊藤:そうです。私と会話していたら、こうなったみたい(笑)。リアルすぎるから、私の素を見せているようで…。でも、これを表現したことでアーティストとしてまた新たな一面を見せられたんじゃないのかと言ってくださり、恥ずかしかったけどすごく好きな曲になったので、ナオトさんの力を借りてよかったなと思います。
― なるほど。ファンの方に包み隠さず、素をさらけ出せた曲になったと。
伊藤:ナオトさんがおっしゃっていたのですが、本当の自分をさらけ出し、経験したありのままを書いたことによって、その経験を共感してくれた人が伊藤千晃のことを好きになるからって話してて、そうだなと納得することができました。私はいつもどこかで、かっこつけてしまうところがあって、本当に恥ずかしいと思うものを表現したことがなかったので、本当の私に共感してくれたらいいなと思っています。
― そんなナオトさんとの初タッグはどうでしたか?
伊藤:すごく勉強になりました。音楽が生まれる瞬間に関わるという今までとは違う経験ができました。日常の女の子の会話の中で鼻歌を歌っていたら「今のいいじゃん!その曲にしようよ」っていうノリなんですよ(笑)。それが音楽の原点なんだなって改めて思えることができました。
伊藤千晃、子育てが「大きな影響を与えてくれた」
― 「Don’t look back」は「Wa・Ta・Shi」の翌日21日にリリースされますね。伊藤:この曲もミニライブに向けて作りました。「Wa・Ta・Shi」とはジャンルが違う曲ですが、ライブに相応しい勢いのある楽曲に仕上がっているので、ライブで歌うのを楽しみにしていてほしいです。「Don’t look back」というタイトルだけでも強いメッセージ性があるので、今の私にぴったりなんじゃないのかなと思います。
― 「Don’t look back」は“後ろを振り向かない”という意味ですよね。
伊藤:そうです。常に前向きでいようというメッセージが伝わればいいなと思っています。やっぱり今の世の中、どうしてもネガティブな言葉が耳に入ってきたりして、ストレスが溜まったりしてしまうと思います。その中でも、後ろを振り向かず歩いて行きましょうというメッセージが込められています。日々をスペシャルなものにするのって自分次第です。
― 伊藤さんの音楽って今回のように前向きなメッセージが込められている曲が多い気がするのですが、伊藤さん自身は後ろを振り返ることがないのでしょうか?
伊藤:もちろん、あります。後ろを振り向いて、ネガティブな要素に引っ張られることは全然あります。でも、そういうネガティブに引っ張られながらも前を向くスピードは早い気がしてて(笑)。あまりマイナスと思わないようにしています。今は特にかもしれませんが、子育てって、私の中で大きな影響を与えていて、うまくいかないことやネガティブになってしまうことがたくさんあるので、心折れそうと思ったら折れまくってしまいそうになるんです。それでも、やっぱり前を向いていかないと自分の子供すら笑顔にできないと強く思っているので、まずは自分が幸せでいたいし、笑顔でいたいなと思っています。
― そう考えるようになったきっかけがあったのでしょうか?
伊藤:ネガティブな要素に引っ張られても得がないということを子育てを通して徐々に感覚的にわかってきました。子育ては正解がないので、これが正しいのか悩む日々の繰り返しなので、「これで大丈夫」って自分を信じないと心が持ちません。とにかく自分を信じて1回やってみようと、徐々に心が強くなっていったんだと思います。
― ソロ活動となってから、3月末で丸2年。子育てが伊藤さん自身を強くしてくれたと。
伊藤:それはすごく大きいです。強くもさせてくれたし、いろんな出来事に対して、敏感になりました。例えば、以前の方が全然強がりで、喜怒哀楽みたいなものがあまりありませんでした。特に怒なんて自分の中では全然なかった感情なのに、今は子供がやってはいけないことがあれば怒るし、それこそ子供が熱を出すと可哀相過ぎて、自分も泣けてきちゃう。以前は頑張って映画を観て泣くくらいだったのに、子供とお散歩しているだけで、すごくハッピーだなという気持ちになれます。前は忙しかったからかもしれませんが、晴れてても「今日は晴れか~」ってシンプルな感情で終わっていました。よく周りを見たら幸せなことがいっぱい落ちているんだなと思います。
― この2年間で変わることができたと思えたんですね。伊藤さんからすごく芯の強さを感じます。
伊藤:変わりましたかね!?でも、自分の意志をすごく持つようになりました。前までは、自分の意志を強く言えば言うほど、強い人に見られたら嫌だなと思っていて「なんでもいいよ」が口癖だったのですが、今は自分の気持ちを話すことで相手と向き合えるんだと思えるようになって。喧嘩がしたいわけではなく、相手の気持ちを聞きたいから、自分の気持ちを話すというスタンスのおかげで信頼関係が生まれたり、本当に良い人間関係が築けるようになりました。
伊藤千晃、アーティストとして再活動していく決意
― 3月25日に初のワンマンライブがあり、今年はアーティスト伊藤千晃として本格的に活動していくのを楽しみにしています。伊藤:アーティスト伊藤千晃はこういう曲をやって、こういう表現をするというのを、私なりの音楽で届けられたらと思っています。
― 昨年9月に音楽活動を再開させたわけですが、やはり音楽がやりたいと改めて思えたのでしょうか?
伊藤:思いましたね。この2年間心に穴が空いたみたいな感覚があり、それはなんでだろうと思っていたのですが、やっぱり音楽がやりたくてこの業界に入って、18歳のときからずっと音楽に触れていたので、この2年間音楽に触れてこなかった時期は今思えばすごく辛い時期だったなと思いました。
― 再開してよかったなと。
伊藤:そうですね。その背中を押してくれたファンの方には感謝しきれません。だからこそ、まずは音楽を続けることで恩返ししていきたいです。
― 地元・名古屋での初のワンマンライブはどのようなライブになりそうですか?
伊藤:本当に久々に歌って踊るステージに立てることを嬉しく感じていますし、本当にありがたいことだなと思っています。その第一歩を地元でやらせていただけるのは、自分の中ですごく嬉しいことです。やりたいことが盛りだくさんすぎて、ワクワク感が止まらないのですが、まずは久々のステージなので、伊藤千晃というものを曲とともにシンプルにお届けできたらいいなと思っています。
― 全国には楽しみにしているファンの方が大勢いると思いますが、今年はライブの年になりそうですか?
伊藤:5月に行われるガールズアワードへの出演も決まっているので、アーティスト伊藤千晃として、いろんなところで歌えたらいいなと思っています。今年はどこでも歌える力を蓄えて、後半にはみなさんにいい発表ができたらと考えているので、楽しみに待っていてください!
伊藤千晃の美容・子育て…ライフスタイルにも迫る
― 最後にライフスタイルについてもお聞きたいと思います。昨年末に髪の毛をバッサリ切りましたが、なにかきっかけがあったのでしょうか?伊藤:気分です(笑)。ずっとセミロングを保っていたのですが、変えたいなと思ったときウルフカットにしたのですが、すぐに飽きてしまい、1回バッサリ切ろうと思って。本当は今度のライブまでに伸ばそうと思ったのですが、ショートが気に入ってしまい、また切るという…いつも気分でヘアスタイルを決めています。
― どれくらいの長さを切ったのでしょうか?
伊藤:15~20cmくらいです。でも、気分がコロコロ変わるので、そのうちエクステで伸ばしているかもしれないです(笑)
― 暖かい季節になってきますが、最近の美容法を教えてください。
伊藤:この季節は花粉がひどいので、敏感肌になります。頬が赤くなったり、痒くなったりするタイプなので、最近スキンケアに関しては低刺激のものにシフトチェンジしています。
― 普段、運動や食事で気をつけていることはありますか?
伊藤:運動は定期的に自分の好きなダンスレッスンに通っています。食事はできるだけ、この時期冷たいものを飲まないようにしています。自分の身体と向き合いながらストイックになりすぎないようにしています。
― ストイックではないけれど、できるところからやろうと。
伊藤:そうですね。子供と一緒にご飯を食べるので、自炊したり、野菜を多めに摂ったりと、気をつけられるところは気をつけています。
― 伊藤さんにとって美の秘訣とは?
伊藤:自分自身を知ること。勧めてもらった化粧品や、スキンケア、ファッションなど試してみるのはいいのですが、自分にはどういうものが合っているのか、どういうものだと魅力的に見えるのか、自分自身に問いただしてあげることが美に繋がると思います。
― 子育てはいかがですか?
伊藤:子供が徐々に理解できるようになってきて、今1歳7ヶ月なのですが、私が怒っていることも理解してくれます。以前は、自分と子供の時間をきっぱりわけていたのですが、最近は一緒に楽しむことができるようになりました。
― 今までとは違う子育ての楽しさを感じられているんですね。
伊藤:そうですね。今までは楽しませてあげる感覚が大きかったのですが、今は自分も楽しめるので、仕事で疲れてもそれがリフレッシュになっています。
― 今回もたくさんのお話、ありがとうございました!
(modelpress編集部)
#伊藤千晃 さんがモデルプレス読者にメッセージ💖3月25日の初ワンマンライブに向けた新曲「Wa・Ta・Shi」「Don’t look back」をリリース😍🎶 @chiakiki_ito
— モデルプレス (@modelpress) 2019年3月20日
そんな彼女が音楽活動への本音を語ってくれました✨→ https://t.co/Wyc5Z6qAd4 pic.twitter.com/bDI19GXe4K
伊藤千晃(いとうちあき)プロフィール
1987年1月10日生まれ、愛知出身。男女7人組のダンスヴォーカルグループ のメンバーとして活躍し、2017年3月同グループを卒業。コスメブランド「C-TIVE」のプロデュースやアパレルのコラボ商品開発などで幅広く活躍中。ジュニア野菜ソムリエの資格も取得し、美容やファッションに関する豊富な知識で同世代の女性からの支持も高い。【衣装クレジット】
ワンピース
ブランド名:BAUM UND PFERDGARTEN(バウム・ウンド・ヘルガーテン)
【Not Sponsored 記事】
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