<乃木坂46秋元真夏インタビュー>絶賛される“バラエティ力”の裏側、5年間で一番嬉しかったこと・落ち込んだこと、そして“卒業論”…アイドルの形を変える!?
2016.11.12 22:00
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乃木坂46の秋元真夏(あきもとまなつ・23)。最新シングル『サヨナラの意味』(11月9日発売)でも福神に選ばれ、グループになくてはならない存在。バラエティ番組にも多数出演し、乃木坂46には珍しくヨゴレ役も辞さない。また「世界一可愛いアイドル」を自称するなど、思わずイジりたくなるような名言やエピソードもたくさん。“バラエティ力が高い”と絶賛される彼女は、何を考え準備してバラエティの世界に飛び込んでいるのか? モデルプレスは橋本奈々未の卒業、これからの乃木坂46について思うことなども合わせ、幅広く秋元本人に聞いた。
目次
橋本奈々未の卒業…“これから私がやるべきこと”
― 16枚目のシングル『サヨナラの意味』。橋本奈々未さんの卒業シングルにもあたりますが、秋元さんはこの曲からどのような印象を受けましたか?秋元:タイトルからななみん(橋本)の卒業にちなんだ曲になっていますが、残されるメンバーにも問いかけられているような曲になっています。「サヨナラに強くなれ」という歌詞とか特に。メンバーが旅立つことに慣れる、耐える。その大きい壁を乗り越えて、もっとグループを大きくしなくてはいけないという意味が込められていると思いました。私自身、メンバーの卒業はやっぱり寂しいという感情が一番最初に来がちなんですけど、それだけではダメで、今は3期生も入ってきて、グループとしてさらに成長する時。新たな一歩を踏み出さなくてはいけないという気持ちでいます。
― 橋本さんの卒業を聞いた時は率直にどのように思いましたか?
秋元:ななみんは卒業を全くほのめかしていない人でもなかったので、衝撃というよりはその日がとうとう来てしまったんだなという感じの方が強かったです。でもなんだかんだ卒業というのは少し遠い話のような気がしていたので、思っていたよりも早くその日が来てしまったというのは思いました。
― 不安はあると思います。でもその中で秋元さんができること、していきたいと思っていることはなんですか?
秋元:ななみんはずっとフロントでやっていた人なので、その存在が乃木坂46からいなくなるというのはすごく不安です。今おかげさまで乃木坂46は右肩上がりというようなことを言っていただく機会が増えて、でもその流れの中でななみんの卒業という大きな穴が開いてしまうようなことが起きて…。大丈夫かな?と思ってしまうんですけど、私たちが不安ばかりを口にしていたら、ななみんも安心して卒業できない。だから私たちが頑張らないといけないんです。私自身、何作か連続で二列目のポジションをやらせていただいて、それはすごくありがたいんですけど、やっぱり前に行きたいという気持ちもある。でも私のことよりもグループを維持させて少しずつ駆け上がることを考えたいという気持ちの方が今は強いです。
― 乃木坂46で「秋元真夏」はどのようにあるべき、またありたいと思っていますか?
秋元:私は1期生であるけれど、途中からはいったので1.5期生のような気持ち。なので1期生と2期生の間を取り持てたらいいなとはいつも思っています。これから3期生も入ってくるので、3期生と現メンバーの間も取り持てたらいいですね。でも私はあまりみんなをガツガツ引っ張って行くタイプではない。ピラミッドの土台のように「何かあった時は秋元真夏に聞けば大丈夫」と思ってもらえるような、そんな意見を常に持っていたいです。
― 引っ張っていくタイプではないかもしれませんが、秋元さんがムードメーカーの一人であることは揺るぎない事実だと思います。
秋元:私がちょっとふざけたりとか、例えばライブ中にこけてしまったりとか、そういうことをしてもメンバーが怒らずに受け入れてくれるんです(笑)。ネタとして優しくイジってくれてるので、故意にやるとかはないですけど、それが心地良くてやってしまうこともあります(笑)。
絶賛される“バラエティ力”…秋元真夏は何を思う?
― 最近では一人でバラエティ番組に出ることも増えていますね。秋元さんの“バラエティ力”が各所でよく絶賛されていますが、ご自身ではどのように思っていますか?秋元:私はかずみん(高山一実)、まっつん(松村沙友理)、いくちゃん(生田絵梨花)のような天才的に面白い部分は全く持っていないです。根は面白くないし、学校では生徒会長をやっていたくらいなので、むしろ根はちょっと真面目すぎるくらい。なので自分がバラエティに出ているのは本当にびっくりしています(笑)。でもバラエティに出ている時は私自身、本当に楽しめているんです。バラエティの才能はないけど、いろんなバラエティを見て研究して努力して、楽しさを伝えられる人になれたらいいなと思っています。
― バラエティでは特に何に苦労していますか?
秋元:最初の頃、発言をする時に誰かと被ってしまったら、絶対に引っ込んでしまっていました。そこで一瞬心が折れてしまって、それからはもう発言ができなくなってしまって…という負のスパイラル。最近は折れない心を持つことができて、誰かと被ったとしても合間を見つけたらさっと出ていくことができるようになりました。あとは自分の関係なさそうな話題でも、どうにか自分のアイドル活動の経験と結びつけて話せないかなとか、たとえ自分に経験がなくてもメンバーと結びつけられないかなとかを頭の中でバーって探して話そうとするようになりました。
― すごい!ネタは日々書き溜めていたりしますか?
秋元:そうですね、メンバーを見ていて変な行動をしたら携帯のメモに書いたり、自分の私生活で起きたちょっと変な出来事とかも書き溜めたりしています。
― やはり真面目ですね。
秋元:私は勉強することを頼りに生きてきたので。勉強で自分の知識を増やしていくことはもちろんですが、それよりも自らが安心感を得るためというところが大きい。これを勉強しておけばどこかで活かせるかもしれない、という一つの支えがあることで、心の持ち方がかなり変わります。
― 『乃木坂工事中』や『NOGIBINGO!』などの冠番組に出る時と、一人でバラエティに出る時は臨み方が違いますか?
秋元:少し違うかもしれないです。外の番組の時は姿勢が100%攻め。常に前のめりで、いつでも立てるように椅子も半分しか座らないみたいな(笑)。でも乃木坂46の番組では、自分ばかり出ていっても仕方ないので、自分も出るけどそれよりはバランスを考えています。ただでさえ、けっこう出しゃばりなところがあるので、ちょっと出すぎたなと思ったら誰かに話を振ってみたり、あとは誰かが話した時に乗っかるくらいにしてみたり、周りを見ることの方が多いですね。
― 大物司会者の方にも物怖じしないのも魅力ですが、世間は乃木坂46に少なからずおしとやかなイメージを持っています。バラエティで存在感を出さないといけない、でも“乃木坂46らしさ”は必要、そのような葛藤はありませんか?
秋元:けっこうそういう面では反省することが多くて…。収録ではやっぱり乃木坂46ということを考えつつも、攻めの姿勢でガンガン行くので、終わった後「ぶりっこ感を出しすぎたかな」とか「イジられすぎたかな」、「もしかしたら乃木坂46としてやりすぎたかな…」と後悔することはよくあります。でも乃木坂46のメンバーがバラエティに出ている時に思うのは、あまり下品な方向には行かないようにしているなということ。そこだけは崩してはいけない。乃木坂46としてはいろんな世代の人がテレビを見て、この子の笑顔を見てると応援したくなるとか、この子がちょっと頑張っているのを見ると嬉しくなるとか、そういう存在になっていけたらいいなと思っています。
乃木坂46が5周年…一番嬉しかったこと、そして落ち込んだこと
― 来年2月にデビュー5周年を迎えます。秋元さんは4枚目のシングル『制服のマネキン』から本格的に活動をスタートさせましたが、これまでで一番嬉しかったことはなんですか?秋元:一番嬉しくて泣いたのは、やっぱり紅白歌合戦に出られた時。私、出番の直前に大泣きしてしまって。たくさんのアーティストさんを見て、その場に自分がいることにびっくりしたんです。乃木坂46がついにここまで…と思うと嬉しくてずっと泣いていて。実はリハーサルの時にも泣いていたので(星野)みなみとかいくちゃんにまた泣いてるよ、とか言われていました(笑)。
― では逆に一番落ち込んだことはなんですか?
秋元:6枚目シングル(『ガールズルール』)の選抜発表の時に、福神だったところから三列目になって、悔しくて泣いていたんですけど、でも今考えるとその悔しさの意味が本当にわからなくて。自分は特に何も頑張らずに福神に入ってきた人なのに、そのポジションが自分は当たり前のように思い込んでいて、本当に恥ずかしいと思いました。普通はもっと頑張ってから悔しいって思うもの。それに気づいた時が、一番嫌な気持ちになりました。
― それはいつ頃、気づきましたか?
秋元:9枚目の『夏のFree&Easy』の頃です。過去を振り返っていて、6枚目、7枚目(『バレッタ』)、8枚目(『気づいたら片想い』)で3枚とも三列目で、そして9枚目でまた福神に戻れた時に気づきました。
― それからさらに約2年半の月日が経ちました。秋元さんの中で一番の変化はなんですか?
秋元:自分中心ではなくなったことですね。周りを見られるようになったというか。基本的にやっぱり自分が大好きなので(笑)、昔から自分の思うがままに、好きなことを優先しがちでしたが、グループに入っていろいろ経験して、そういうわけにはいかないんだなと気づきました。
秋元真夏の“卒業論”…アイドルの形を変える!?
― 秋元さんは自身の卒業について、どのように考えていますか?秋元:アイドルはいずれ卒業するみたいになっているじゃないですか? でも私はその流れに乗らなくてもいいのかなと思っている人で。完全に乃木坂46のお局みたいになりますけど、たとえバラエティ番組などでタレントとして活動していても、戻る場所は常に乃木坂46でもいいと思うんです。どんなポジションになってもできる限りここにいて、周りを見て支えられる人として居続けたいなと思います。
― CDの売上げも右肩上がりで、乃木坂46のファン層を拡大した一年になったと思うのですが、人気になった実感はありますか?
秋元:メンバーとよく楽屋で、今キテるなって感じるのはいつなんだろうね?って話します(笑)。でも自分たちはまったく感じていないので、「たぶんもうちょっと先だろうね」みたいな感じでいつも落ち着いて。そんな話を始めてからもう一年くらい経っていて、また話が出ると「あれ、まだ来ないね」みたいな(苦笑い)。きっと周りの方からそう言っていただいても「そんなことはない」と思うし、きっとどこかで「甘えたらいけない」という気持ちもあるんだと思います。だってむしろ欅坂46の方が今は勢いがあるんじゃないか…と(笑)。
― 焦りはありますか?
秋元:やっぱり焦りますよ。一応後輩なので越されたらまずいみたいな空気感も。でもAKBさんが48グループとしていろんなグループができて勢いが増したように、乃木坂も46グループで一世を風靡するみたいなことをいつかできたらいいなと思うので、乃木坂46も欅坂46も一緒に頑張っていければいいなと思います。
※後編に続く。
(modelpress編集部)
秋元真夏(あきもと・まなつ)プロフィール
1993年8月20日生まれ。埼玉県出身。血液型:B型。身長156cm。乃木坂46の第1期生ながら学業の関係で4thシングルから本格的に活動を始める。本人曰く“1.5期生”。ニックネームは「まなったん」。乃木坂46での活動のほか、ソロではバラエティ番組にも多数出演する。
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