<月9「好きな人がいること」>美咲が作るケーキとは ~ ケーキデザイナー・鈴木ありさの世界 ~
2016.09.12 21:58
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月9ドラマ『好きな人がいること』(フジテレビ系、毎週月曜よる9時~)を華やかに盛り上げるのは、パティシエの美咲が手がけたキュートなケーキ。実際に制作に携わったケーキデザイナー鈴木ありささんに、お話をうかかがいました!
ドラマに登場したケーキもありささんが担当
第1話の冒頭で印象的だったウェディングケーキ。唇をつき出した人形が、かわいいのにコミカルになるよう何度も試作を重ねたそう。背景のステンドグラスは、光がきれいに入るよう飴で制作。第2話の結婚パーティーのシーンで登場したケーキは、バラの花びら1枚1枚までお砂糖で手づくりし、1つずつ違ったリアルな質感に。撮影当日の朝に無事完成したケーキは、ありささんが自ら運んできました!
ありささんにインタビュー
― 今回制作を担当された、ドラマに登場するケーキに関するエピソードを教えてください。ありささん:1話で登場したケーキについては、脚本ができ上がった時点でこのケーキからドラマが始まると聞いたので、スタッフのみなさんと相談し、何度も試作しながらつくりました。一番のこだわりは、かわいいけどちょっとまぬけに見える人形の表情。私が実際に試作した人形の数々が、美咲の部屋で写り込んでいるシーンもあるんです(笑)。2話で登場したウエディングケーキは、“バラの花束”というテーマに沿ってつくりました。やわらかさを出すために色はグラデーションにし、360度どこからでもバラが美しく見えるようにしています。ドラマでのケーキ制作は時間がタイトなので、当日の朝までかかっちゃいました。
― 主人公の美咲もケーキを徹夜してつくっていましたが、ご自身と重なる部分はありますか?
ありささん:パティシエの仕事をしている1話での美咲のシーンは本当にリアルで。私も夢中でつくっていたら朝になってたということはよくありますね。やりたいことを見つけてからのこの数年間は、私も美咲のように仕事に没頭して、仕事ばっかりが生活の中心になっていました。だから、恋愛と両立ができないという気持ちもよくわかります。歳も近いですし。でも、この世界は本当に男性との出会いがないので、今の彼女はすごくラッキーだと思います(笑)。あとは「かっこいいと言われるのが嬉しい」という美咲の台詞。やりたい事を仕事にして、それをそんな風に評価してもらえたら私もすごく嬉しいです。
― 普段はどんな風にしてケーキのデザインを考案しているのですか?
ありささん:ドラマのシーンでもありましたが、依頼をされた方のエピソードや思い出、サプライズの場合は相手の方がどんな方なのかなどを直接お会いして聞き、一緒にデザインを決めていきます。情報収集はケーキにオリジナリティを出すためにもっとも重要な部分なんです。自分のテイストも崩さないよう、他のデザイナーの作品ではなく、実際にエピソードに出てきたものなどを参考にしています。例えば、犬が好きな方だったら犬の画像をひたすら検索したり。そこからアイディアを出して形にしていくところが、ケーキデザイナーの仕事ならではですね。
― ドラマを観ている人やTOPLOG読者にどんなことを伝えたいですか?
ありささん:この職業は日本ではまだ浸透していないので、まずはドラマを観た若い人たちに、「こんな職業もあるんだ」と興味を持ってもらえたら嬉しいです。あとは、今やりたいことや興味を持っているものがある方は、迷わず挑戦してみてほしいですね。最初は私も自信もなくて、これが仕事にできるという確信もなかったんですが。やらなかったら一生後悔するなと思い、挑戦してみた結果、少しずつみなさんに活動を知っていただけるようになりました。人生一度ですし、やってみるのはタダですから。失敗を恐れず、後悔をしないよう1歩踏み出してみるといいかなって思います。
ALISA’s CAKES
ありささんがこれまで手がけてきたケーキをほんの少しご紹介。どれも心あたたまるものばかりです。和の雰囲気漂う満開の桜ケーキ
桜の頃につくった満開のシュガーの桜ケーキ。屋内でも、甘~い桜の香りを楽しんでいただきました。ご主人から奥様への愛を込めて
いつも頼んで下さるお客様の、ご結婚25周年ケーキ。2人で分け合う小さめサイズで、奥様のつくられるパンのミニチュアをシュガーでつくって盛り込みました。アイアンマンが大好きなお2人へ
結婚式2次会用につくらせていただいたこのケーキ。2次会にはこんな遊び心満載のケーキがおすすめ! 全部食べられますが、本当に光るアークリアクターを埋め込んでいます。シュガーのお花と鳥をあしらって
アニヴェルセル表参道さんのウィンドウディスプレイ用につくったケーキ。横に立つと実は高さが身長ほどありました。お花はもちろん、飛んでいる白い鳥もお砂糖でできています。ロマンチックなメッセージを添えて
2人で世界一周を目指すご夫婦。奥様から旦那様へのお誕生日プレゼントです。とってもロマンチックなメッセージは、ご主人が大好きだというスティーヴィー・ワンダーの名曲から。こんなハイセンスなケーキも、いつもお客様のアイディアから誕生します。モダンケーキは幼馴染みの結婚式に
金箔とブロンズ箔を基調に2人のイニシャルとテーマの言葉を入れました。好みが分かっている友達だからこその、異例の当日までのサプライズケーキだったのですが、会場の雰囲気にもばっちり合ってとても喜んでくれたので嬉しかったです。世界にたったひとつのケーキをデザインする「スペシャルティ・ケーキデザイナー」という職業の世界はいかがでしたか? 今後もありささんのケーキにも注目して、ドラマを楽しんでみてください。(modelpress編集部)
スペシャルティ・ケーキデザイナー・鈴木ありさプロフィール
1987年東京都生まれ。学生時代に訪れたボストンでケーキビジネスの存在を知り、N.Y.の一流料理大学「CIA」へ進学。二年次に学校代表として参加した国際コンペで金賞と最優秀賞を受賞し、卒業後は最先端を行く多くの海外セレブリティのパーティーシーンで活躍。2014年に帰国し、「Alisa Suzuki Cakes」を設立。 日本にもスペシャルティーケーキの文化を広めるべく、様々なイベントや撮影などに携わっている。
【Not Sponsored 記事】
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