永野芽郁、山田裕貴との撮影中に“予想外の涙”「心を通わせすぎた」新たなコミュニケーションの形とは<「君が心をくれたから」インタビュー前編>
2024.01.06 06:00
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1月8日スタートのフジテレビ系新月9ドラマ「君が心をくれたから」の主演を務める女優の永野芽郁(ながの・めい/24)。放送に先駆け、モデルプレスのインタビューでは、初の月9主演への思いや共演の山田裕貴との撮影中に起きた“予期せぬ出来事”について語ってもらった(取材は2023年12月下旬に実施)。<前編>
永野芽郁主演「君が心をくれたから」
今作は、主人公・逢原雨が、かつて心を通わせた男性、朝野太陽(山田)のために自分の“心”を差し出す宿命を背負うことから始まる、“過酷な奇跡”が引き起こすファンタジーラブストーリー。永野演じる雨は、過去のある経験から、自分に自信を持てずにいる女性という役どころだ。
永野芽郁、雨役は「苦しくなる瞬間が多い」
― まずは出演が決まったときの心境を教えてください。永野:純粋に嬉しかったという気持ちと同時に、作品の内容としてすごく難しい部分もあり、演じていながらきっと苦しくなる瞬間が多いだろうなと感じたので「大丈夫かな?」という不安もありました。でも共演の山田裕貴さんもいらっしゃるので、この冬を一緒に乗り切れたらいいなと思いました。
― 「苦しくなる瞬間」とは雨役として?
永野:客観的に読むときと雨ちゃんとして読むときで感じ方は違うのですが、どちらも共通して苦しいと思うのは、相手のことを思って取った言動が相手にとっては苦しいことでもあるということ。それを見たり感じたりしていると「なんでこんなにも報われないんだろう?」と思う場面がすごく多いです。雨ちゃんとして読んでいると、さらに心苦しくなって、これで正しいのかどうか不安に思うこともあり、見ていて胸がぎゅっとなるシーンは多いと思います。
― 永野さんは雨をどういう女の子だと思って演じていますか?
永野:すごく強い子だと思います。雨ちゃんは自分のことを無下に扱って、自分に全く自信を持っていませんが、自分の大切な人のために心を捧げることは簡単なことではないですし、私だったら無理だなと思うので、実は内側はすごく強い子だと感じます。殻に閉じこもって1人で過ごしていますが、1人で過ごせる人はやっぱり強いですし、傷つきながらも、傷ついた分強くなって生きてきたんだと思います。
永野芽郁、初の月9主演への思い
― 月9の印象について「ドラマの中でも特別な枠だと思っていた」とお話されていましたが、オファーを受けるにあたりプレッシャーはありませんでしたか?永野:“月9だから”というよりも、素敵な脚本とチームがあるからこそ、この作品の魅力を自分が一番に伝えないといけない、という思いは現場に入って一層強くなりました。そういう意味では、“その責任を果たすことができるのか”と良いプレッシャーを自分にかけ続けているので、この作品に挑戦したことは、きっと今の私にとってとても良い選択だったと思います。
― 撮影している間に成長を感じる瞬間はありますか?
永野:自分が成長したことに気づけるのは、また時間が経ってからだと思うのですが、作品に入って実際に自分が撮っていながら、「この作品本当に良いよね」とキャストやスタッフの方と話し合えている時間がすごく幸せなんです。みんながそう思いながら1つのものを作れるというのは、あるようでなかなかないことでもあると思うので、とても貴重な時間を過ごしています。
永野芽郁、山田裕貴との共演で“予想外の涙”
― 山田さんとは「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系/2021年)以来の共演になると思いますが、そのときの印象から変化したことはありますか?永野:山田さんとは「2年間でお互い変わったことはないよね」と話していますが、それぞれが2年間の間にいろいろな経験をしているので周りの人から見たら、良い意味で変わっている部分はあるのかもしれません。近くにいる分、お互いにはあまりその変化に気づけていませんが、それがお芝居で出ていたらいいなと思っています。
― クランクインしてから現段階まで、山田さんの新たな発見はありましたか?
永野:雨ちゃんと太陽くんをお互いが演じている中で、まさか涙すると思っていなかったシーンで、心を通わせすぎたあまり2人して涙をしてしまうことが多々ありました。いつもだったら2人ともケラケラしているのに、お芝居をしている中で、相手の声の震えを感じたり、「きっと今自分のことを思ってこうやって言ってくれているんだろうな」と感じ取ったりして、私は雨ちゃんとして、山田さんは太陽くんとして受けとめています。お互いに対しての感度がすごく高い状態で撮影できているので、みんなが予期せぬことが起こることがあり、すごくやりがいがあって面白いです。また撮影が終わった後に、山田さんと「頑張ったね」と言って、ハイタッチや肩をトントンし合うことがルーティーンになっています。前回ご一緒したときと役の関係性が全然違うのもありますが、新たなコミュニケーションの取り方だなと感じました。
― 山田さんの他にも豪華なキャストが揃っていますが、お話したことや撮影の裏話はありますか?
永野:今回初めて共演させていただく案内人役の松本若菜さんと、撮影合間に食のことや休日の過ごし方などプライベートのお話をしています。ただ、案内人として過ごしているときは、どちらかというと笑顔も少なくて異世界の人の雰囲気があるので、その切り替えのギャップが面白くて、「ギャップすごいですね!」と言いながら楽しく過ごしています。斎藤工さんも加え、お2人が異世界の役柄なのですが、カットがかかるとすごく現実的なお話をされていて「プロだな」と思いつつ面白くてつい観察してしまいます(笑)。
★後編では、最近キュンとしたことや長崎県のロケでの思い出、2024年に向けての目標を語ってもらった。(modelpress編集部)
永野芽郁プロフィール
1999年9月24日生まれ、東京都出身。2009年に映画で女優デビュー。NHK連続テレビ小説「半分、⻘い。」(2018年)でヒロインに抜擢され大きな反響を集める。近年はドラマ「親バカ⻘春白書」(2020年)、「ユニコーンに乗って」(2022年)、映画「仮面病棟」(2020年)、「地獄の花園」、(2021年)、「キネマの神様」(2021年)、「マイ・ブロークン・マリコ」(2022年)、など話題作に多数出演。また映画「そして、バトンは渡された」(2021年)では第46回報知映画賞主演女優賞、第64回ブルーリボン賞主演女優賞、第45回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を、映画「母性」(2022年)では第46回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。5月31日には、映画「からかい上手の高木さん」の公開を控えている。「君が心をくれたから」第1話あらすじ
大雨の中、逢原雨(永野芽郁)が重傷を負った朝野太陽(山田裕貴)を抱きしめ、助けを呼んでいる。するとそこに“あの世からの案内人”を名乗る男・日下(斎藤工)が現れ、こう告げる。「君が“心を差し出す”ならば、今から奇跡を起こしてあげよう」。2013年の長崎。高校1年生の雨は、その珍しい名前から“ザー子”と呼ばれてからかわれ、自分に自信が持てない性格から、他人とは関わらないようにして生きていた。ある雨の日、傘がなく困っていた雨に、高校3年生の太陽が赤い折りたたみ傘を差しだし「よかったら、入らない?」と声をかける。たびたび自分を気にかける太陽を最初は疎ましく思っていた雨だったが、明るくて真っ直ぐな太陽と接するうちに心をひかれていく。しかし、2人はある約束を交わして、離ればなれになってしまう。雨はパティシエの夢を叶えるために東京へ上京、太陽は家業である花火師の修行を積む決意を固めたのだ。
それから10年後、雨は長崎に帰省していた。祖母・逢原雪乃(余貴美子)に迎えられ、東京の職場のことを話に出されると、雨はそそくさと逃げていく。一方、太陽は、大みそかの花火大会を任されないことを不満に思い、父であり師匠でもある朝野陽平(遠藤憲一)と衝突していた。お互いに過去と現在への葛藤を抱く中、かつて思いを語り合った眼鏡橋で、太陽は赤い折りたたみ傘を取り出した雨の姿を見かける。
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