Hey! Say! JUMP山田涼介、拷問シーンなどハード撮影裏話「人間ってこんなに余裕なくなるんだ」“息抜きする時間がない”中での向き合い方<親愛なる僕へ殺意をこめて>
2022.09.12 07:00
views
Hey! Say! JUMPの山田涼介が、10月5日スタートのフジテレビ系水10ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて』(毎週水曜10時~)で主演を務める。撮影の裏話や仕事との向き合い方を語ってくれた。
山田涼介主演「親愛なる僕へ殺意をこめて」
同名コミックが原作の本作は、連続殺人犯を父に持つ大学生・浦島エイジ(山田)がある日、自らが二重人格であることを悟り、“もう1人の自分”が殺人を犯しているかもしれないと、底知れぬ不安にかられ、真相を明らかにしようと決意し、そこから驚がくの事実が次々と白日の下にさらされていく、見る者に息つく暇も与えないどんでん返しのストーリー展開が見どころの二重人格サスペンス。山田のほか、川栄李奈、門脇麦、尾上松也、遠藤憲一らが出演する。
山田涼介、二重人格で意識していること
― 二重人格という役柄を演じる上で意識していることや役作りのアプローチを教えてください。山田:視聴者の皆さんには、浦島エイジを演じている前編と、B一(ビーイチ)を演じている後編と思ってもらいたいです。今のところは明るいキャラクターのエイジをずっと演じていて、ときたまB一を演じていますが、その振り幅の部分を監督、プロデューサーととても考えています。僕の中ではB一の方が演じるのが簡単で、そこに向けてどれだけ振り幅が出せるかというのはエイジにかかっているので、おどけた姿や明るさ、人の良さなど細かい部分を監督と常に話して気をつけながら演じ分けています。
― B一の方が簡単というのは、山田さんがこれまで様々な役を演じてきて、演じるスイッチが入ると憑依する感覚なのでしょうか?
山田:そういうことではないです。クールな役は無言・無表情など言葉でイメージしやすく演じやすいんですが、何かを背負いながら何かに怯えながら明るく生きている人はそういないから、自分の中で具現化して構築していく作業が必要で難しいです。
― 原作漫画を読んだ際に、猟奇性がとても強くてこの作品をドラマ化するのはチャレンジだと感じたのですが、元々原作を読んでいた山田さん自身はどう感じましたか?
山田:描写は確かに見る人が見たらグロテスクで、苦手意識を持つ方もいらっしゃると思うのですが、何よりも内容がやっぱりハラハラドキドキするスリル満点のものになっているので、実写化しやすいのかなと思っていました。僕もこの作品が決まるずっと前からこの作品を知っていて、いずれ誰かがやりそうだなと思っていたら「俺かい!」みたいな感じでした。
でもおっしゃる通りで、どこまで描き切るのかというところは僕も気になっていて、民放のドラマで制限はある程度かかっていますが、最大限の原作へのリスペクトを込めてチャレンジしていると思います。限られた時間内での作品でどうしてもオリジナリティは出てきますが、本筋からは外れず、見たいシーンは表現できていると思うので、原作ファンの僕からしても納得の行く内容になっています。
― 原作を読んでいた時にご自分が演じることは想像されましたか?
山田:ないですね。決まってからも「俺、どうやってやるんだろう」と思いました。正直とてもスケジュールが重なっているので、その中で2重人格をやるのは自分でも訳が分からなくなりそうですが、監督やプロデューサー、周りのスタッフさんやキャストさんに支えていただきながら、エイジとB一をちゃんと演じきれているのかなと思っています。
山田涼介、川栄李奈ら共演者とのエピソード
― 内容はハードな考察モノですが、現場の雰囲気はいかがですか?山田:シーンによります。今日は涼しい場所で刑事さんとお話するシーンだったのでわりと和気あいあいとしていましたが、猛暑の中で10月期ドラマの厚着の服装でとなると、撮影に集中するだけで精一杯です。「人間ってこんなに余裕なくなるんだ」って(笑)あとは、拷問されるシーンは余裕がなくてピリピリしています。松山博昭監督がとてもカットを割るので、集中していないと追いつかなくなっていきます。
― 共演されている川栄さんの印象はいかがですか?
山田:人見知りと聞いていたのですが、ゲラな方でよく笑っているんです。昨日も同じシーンで撮影していた時にメイクさんが出してくれたなぞなぞにとんちんかんな答えを出して笑い合っていて、人見知りはお互いになくなって和気あいあいと撮影できていると思います。
― 今回のドラマでは初共演の方も多いですが、いかがですか?
山田:松也さん(尾上)とは同じシーンを撮ったんですが、あの人本当に“まじやべえ”役なんです。まじでヤバイ見た目をしているし、見ていただければ分かりますが、演じ方や入り込み方もヤバイです。松也さんが作り出す佐井というキャラクターの怖さが原作を超えていてあまり喋りたくないです(笑)。
現場ではニコニコされていて喋ると面白い方なので楽しいですが、和気あいあいとするシーンがないので、にこやかに話す瞬間はあまりないかもしれないです。
エンケン(遠藤)さんはそれこそ僕が「カインとアベル」というドラマに出演していた時に、隣のスタジオにいらっしゃって廊下ですれ違った時に「俺はHey!Say!JUMPと共演する率が高いんだ!」と僕に言っていたのですが、同じことを(今作の)クランクインの時にも言われました。イメージと違ってとても面白い方です(笑)。
― 2度目の共演となる門脇さんとはいかがですか?
山田:映画で1回共演しましたが、その時はあまり同じシーンはなくて。キャンペーンや宣伝で一緒になった時に「この人面白いな」と思ったまま、今回の共演となりました。サバサバしていてとても面白いし、話も合って一緒にいて楽ですね。演技もとても上手な方で、今回はご一緒するシーンが多いので心強いです。
山田涼介自身の人格は?
― 二重人格という役柄にかけて、山田さんが自分自身の中にもう1人の自分がいると感じる時はありますか?山田:現場によって人格が変わると思います。僕も人なので、仕事が重なってくるとずっと黙って多分スタッフさんをビビらせてしまったり、気持ちに余裕が出れば明るく現場にいたり、そういう意味では皆さんと同じで疲れ具合によります(笑)。
あと「バラエティーの顔、アイドルの顔、ゲーマーの顔、俳優の顔、どれが本当の山田くんなんでしょう」という質問が来ますが、「どれも本物の山田くんなんでしょう」と返しています。でもゲームをやっている時は素で普段の僕です。
― 実生活の中で役に引っ張られそうになる瞬間はありますか?
山田:僕は昔から「人が死にました、事件に追われています、次の日ライブです」ということが日常なので、引っ張られることは一切ないです。でも今回に関しては、アイドル・エイジ・B一と3役あるので、切り替えが難しい部分もあります。
― 多忙だとは思いますが、息抜きになっていることは?
山田:正直息抜きする時間がないですが、エイジを演じている時間、考えている時間は苦ではなく、楽しいです。演じることはお仕事の中でも相当好きなので、この現場で四苦八苦している自分を楽しんでいます。
― タイトルの「親愛なる僕に殺意をこめて」にかけて、山田さんご自身の親愛なる物事はありますか?
山田:最近できていないという意味では海外旅行です。社会的に行けない時期が続いてしばらく行っていなかったので、この前ロケで久しぶりに飛行機に乗って「そういえば高いところ苦手だったな」と怖くなりました。
でも3日・4日休みがあったら海外に行く人だったので、飛行機に乗ってより行きたくなりました。下手ですが、海外限定でサーフィンをやっているので、ハワイとかのんびりできる場所に行って、そういうマリンスポーツをやりたいです。
山田涼介が語るB一の魅力
― この“水10”枠は「ニューヒーロー」がテーマとなっていますが、エイジとB一を演じていて感じる“ヒーロー”な部分はありますか?山田:ヒーローという感じは正直あまりしないです(笑)。でも自分で言うのもなんですが、B一はかっこいいと思います。かっこいいなという目線で見てほしくないキャラクターではあるのですが…。
「絶対こんなセリフ誰も言わんやろ」というセリフをB一が言うシーンがあって。どうあがいてもかっこよくなってしまうセリフで「こういうことをさらっと言う男が現れた」と感じました。そういう意味では、新しい一面を見せるダークヒーロー感はあるかもしれないです。
― ギャップでさらにかっこよさが増すという感じですか?
山田:それは僕が醸し出していますね(笑)。そんなことはないですが、様々なものを経験して背負って生きているB一のかっこよくも寂しく見える部分に共感してもらいたいですし、何かを背負いながら無理して明るく振る舞っているエイジの人の良さにも寄り添いながら見てほしいです。
― 最後にドラマを楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
山田:毎週水曜日の10時が頭を使う時間になると思います。ハラハラドキドキして、一緒に推理しながら、誰が犯人なのか、そこに何があるのか、自分の目で確認していただけたらなと思います。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
山田涼介プロフィール
1993年5月9日生まれ、東京都出身。Hey! Say! JUMPとして2007年に「Ultra Music Power」でメジャーデビュー。2008年には「スクラップ・ティーチャー~教師再生~」(日本テレビ)で連続ドラマ初主演。2015年3月21日公開の主演映画『暗殺教室』では、「第39回日本アカデミー賞」で「新人俳優賞」を受賞した。その後もドラマ「カインとアベル」(2016)「もみ消して冬」シリーズ(2018・2019)「セミオトコ」(2019)、映画「鋼の錬金術師」シリーズ(2017・2022)など数々の話題作に出演している。
【Not Sponsored 記事】