山之内すず「人生はリハーサルじゃない」 学生時代の後悔から学んだ大切なこと<Netflix『ザ・プロム』インタビュー>
2020.12.11 10:30
“ティーンのカリスマ”として同世代から絶大な支持を集めるタレントで女優の山之内すず。メディアでは弾ける笑顔が印象的な山之内だが、学生時代は同世代と馴染むことができず悩んでいた過去を明かす。そんな彼女が「学生時代に出会いたかった」と語る、Netflixのミュージカル映画「ザ・プロム」(12月11日より独占配信開始)。もう取り戻せない学生時代と、その後悔から山之内が学んだ大切なこととは。
目次
この冬必見の極上ミュージカル!Netflix映画『ザ・プロム』
本作はミュージカルドラマ『glee/グリー』を手掛けたライアン・マーフィーが監督を務め、ハリウッドの名優メリル・ストリープやニコール・キッドマン、新人女優のジョー・エレン・ペルマンらが、抜群の歌唱力とパフォーマンスを発揮している、この冬必見の愛と感動のミュージカル大作。田舎町に住む恋人同士の女子高校生エマ(ジョー・エレン)とアリッサが、女性カップルでプロム(※1)に参加することが問題となり中止を言い渡され、悲しみに暮れていた。その事実をSNSで知った都会の“元”超人気舞台俳優ディーディー(メリル)やアンジー(ニコール)は、女子高生を手助けすることで自らの役者イメージを挽回しようと計画を練る。世代も目的も違えど、プロムを再び開催するという目的のために、若い女子高生たちとベテラン俳優たちが交わり行動を起こしていくことで、思いもよらない騒動と、愛と感動のハートウォーミングな奇跡が待ち受けていた。
(※1)プロムナードの略称。高校で学年の最後に開かれるフォーマルなダンスパーティーのこと。
山之内すず「すごく後悔している」
― 一足先に『ザ・プロム』を鑑賞いただきましたが、率直な感想を聞かせていただけますか?山之内:歌とダンスのパワーを感じた作品でしたし、すごくモチベ―ションが上がる作品でした。誰しも色んな辛いことを乗り越えて、一つの目的を叶えたいという思いがあるんだなって。その目的は個人的な幸せだったり、誰かを幸せにしたいという気持ちもあると思います。叶えたい目的は違ったとしても、色んな人の思いが集まって一つの形になっていくのがすごく素敵でした。自分もちゃんと自分の幸せ、周りの幸せのために行動を起こそうと思える作品でした。
― すずさんはエマやアリッサと同年代です。プロムを再び開催するために行動する二人に共感した部分はありましたか?
山之内:高校生って悩むことも多いと思うんです。その中でもちゃんと自分の芯の部分がある2人はすごくカッコよかったです。私はそんなに強い人間じゃないので…。2人とも大人に流される部分はあったけど、最終的に自分の意思で進んでいったので、私もそうなりたいなって思いました。特にエマは誰かのために頑張れる強さを持っていて、自分も幸せでみんなも幸せにしたいという“両方の幸せ”を思い行動するのは憧れます。私も大切な人のためなら頑張れるけど、エマほど強い意志をもって動くのは出来ないと思うから、エマのような強さに憧れますね。
― スカウトされ芸能界に入り、今はTikTokで“ティーンのカリスマ”と言われるようになる境遇はエマと似ている部分もあるのかなと思いました。
山之内:カリスマと呼んでいただくのは恐れ多いですが…。確かに境遇としては似ている部分はあるかもしれないですね。ただメンタル面はぜんぜん違うなって。エマくらい明るく芯を持った人間になりたい。もっと自分のやりたいことを出していける真っ直ぐな人間になりたいなって思っています。
― すずさんが作中で特に印象に残ったシーンは?
山之内:曲中に出てきた「人生はリハ―サルじゃない」という言葉が好きなんです。エマのように、プロムが中止になっても前向きに行動できるような自信はないけど、きっと過去を振り返った時に後悔すると思うんです。自分の学生時代を振り返ってみても、「あの時もうちょっとこうすればよかった」と思うことが多いんです。でもその時期には絶対に戻れないじゃないですか。だからこそ「人生はリハーサルじゃない」という言葉が刺さったし、ちゃんと今の自分は今しかいないんだということを意識して頑張りたいなって。後悔なくやり切ったと思える人生でありたいなって思いました。
― 「人生はリハ―サルじゃない」という言葉は当たり前だけど、気付けないこともありますよね。
山之内:そうですね。私は「みんながそう言ってるならそれでいいか」と流されることも多くて、良くも悪くもあまり欲がないんです。そのせいで自分の人生にちゃんと向き合えていなかったなって。学生時代は目立つこともしなかったし、文化祭も一緒に回る人がいなくて一人で店番をして終わったり。それからは文化祭も体育祭もさぼっちゃって…。今になって学生時代の経験ってすごく大切だと思うし、すごく後悔しています。
― そんなこともあったんですね。
山之内:そうなんです。みんなと文化祭を回ったらきっと楽しいんですよね。それに気付けていないというか、もっと学生生活をエンジョイしていればよかったなって思います。学生時代をもっと楽しんでおけば良かったという後悔があるからこそ「人生はリハーサルじゃない」んだとすごく感じました。
― 特に10代はあっという間にすぎていきますからね。
山之内:本当にあっという間で、私もあと1年しかないんです。きっと10代の時の思い出ってずっと残るし、その時の絆ってそう簡単には崩れないだろうなって感じます。『ザ・プロム』と学生時代に出会っていたかったし、3年前の自分に観せてやりたいです(笑)。
山之内すずの理想の女性像
― 様々な登場人物が出てきますが、すずさんが特に好きなキャラクタ―は?山之内:やっぱりエマが好きなんですよ。エマ推しですね。まだ十代の弱さもあるけど、たくさん悩みながら自分の芯は揺らがずに堂々と自分の意志を伝えられるのがすごいなって。特に否定的な意見の人達に立ち向かっていくのは、すごく怖いことだと思うんです。それでもパ―トナ―のために行動していく強さは私の思い描く理想の女性像そのものって感じで。きっとエマのような人が身近にいてくれたら気持ちが明るくなるし、自分も一緒に成長していけるんだろうなって思わせてくれる人です。私はねちねち悩んじゃうことがあるので、そういう時にバシッとビシッと活を入れてほしいです!
― 確かに一緒にいたら成長させてくれるような気にしてくれますね。
山之内:そういう人っていますよね!「この人といたら成長できそう」って。何がそう思わせるのかは影響される側なのでわからないんですけど(笑)。理由なく惹かれるし話すとモチベーション上がるし、私もそんな人になりたいです。
― その魅力がエマにもあったんですね。
山之内:そうですね。だからすずも惹かれるんだろうな。
― すずさんが感動したシ―ンはありましたか?
山之内:やっぱり最後の最後ですね。達成感があるし、一番幸せなシーンだと感じました。観ているほうも幸せな気持ちにもなるし、モチベ―ションも上がりましたね。みんな色んなことを乗り越えて、最初の印象とは全然違って幸せな顔をしていました。
― 確かにみんな印象変わりますよね。
山之内:大変なことを乗り越えたこともあると思うんですけど、やっぱり人と関わることでみんな変わっていったんだと思うんです。良くも悪くも人と関わることが自分を変える一番のきっかけになると感じます。
― 今までの人生の中ですずさんを変えた人も?
山之内:何人かいます。中学生の時は人生で一番悩んでいた時期で、その時にそばにいてくれた人は私を認めてくれました。その後もすごくしんどい時期があったけど、そばにいて守ってくれた人がいたからこそ、今の自分がいるんだと思います。私を認めてくれる人がいるから自分を保ててはいたけど、そこから変わることはできなくて。今のお仕事を始めて、私を成長させてくれる方と出会いました。すごくポジティブな人だったり、すごくモチベ―ションが高い人に出会って、「私も頑張ろう!」と思えるというか。甘やかしてほしいんですけど、しっかり怒ってくれる人がいるから成長できるんだなって思います。
― 色んな人と関わることで新しい自分とも出会えるんですね。
山之内:すごく思います。地元にいた時は自分に似た人と一緒にいることが多かったんです。でも東京は本当に色んな人がいて、自分もそうなりたいっていう気持ちが生まれたからこそ今成長できているのかなと思っています。
― 『ザ・プロム』でも高校生のエマと関わることで、大人たちにも大きな影響を与えていきますね。
山之内:やっぱり純な気持ちでまっすぐ頑張っている姿って誰が見ても心が動かされると思うんですよ。高校生カップルを見て、イメ―ジアップのためだけじゃない心情が生まれたんだと思います。人との出会いって人生を変えるんだと改めて感じました。
― 過去にはSNSで自分に自信がなくネガティブだという発信もありました。その部分も人との関わりで変わってきた部分ですか?
山之内:そうなんです。同世代の方が得意じゃなくて、勝手に壁を作っちゃっていたんです。あまり自分から関わりにいけなかったし、学生生活もうまくいきませんでした。でもこの前の映画撮影の現場がすごく大きな変化のきっかけになったんです。長い現場なのでずっと一緒にいるし、たくさん話さなきゃいけないこともあるんです。実際に話してみるとみんないい人だし、みんな仕事に対する自分の想いをしっかり持っていて。私にかけてくれる言葉も温かくて、こんなにたくさん私のことを理解してくれる人がいたんだって。その時に自分が勝手に突き放していただけなんだって気づいたんです。
― 確かに関わらないと気付けないことなのかもしれないですね。
山之内:そうですね。大事にしてくれる人がいて、大事にしたい人がいることでネガティブから解放された部分もあると思います。あまり悩まなくなったし、友達がいることはすごく大事だなって思いました。それが学生の時に気付けばよかったなと思うけど、きっと今からでも遅くないですよね。『ザ・プロム』を観て、改めて友達や人との関わりの大切さを実感しました。
山之内すず、ダンスへの想い
― すずさんは女優としても活躍されていますが、演技の部分で感銘を受けたシーンはありましたか?山之内:これまでは作品を観る側でしたが、演技をさせていただいてからは、自分とは違う人物を違和感なく演じることの難しさをすごく感じるんです。その違和感がなく成長していく姿を演じているのはすごいなって思いました。本当にドキュメントを観ているようで。登場人物みんなが表情でも成長しているのが伝わってきて、役者さんって本当にすごいなって思います。
― 確かにエマも最初と最後では表情が違いましたね。
山之内:表情から強さとか優しさも伝わってきましたよね。しかもミュージカルだからダンスも踊って、歌も歌ってなんて、レベル高すぎですよね…!演技ってバラエティーとはまた違う媒体で、その作品を好きになってもらわなきゃいけないし、しっかり作品を届けるには違和感なく人物を演じる必要があるので、今後はそんな女優さんを目指していきたいです。
― すずさんもTikTokでダンス動画をアップしていますが、どんな時に踊ることが多いんですか?
山之内:好きで勝手に踊っているだけなんですけど、気持ちが落ち込んだ時に踊ることも多いですね。ダンスは自分の中でテンションを上げてくれるもので、普段運動しない分、全力で踊った後の達成感や充実感が半端じゃないんです。小学生からダンスをしているんですけど、もちろん観るのも好きで気分が上がります。私の人生の中でダンスは大切なものですね。
― すずさんのダンスで励まされているファンの方もいるんじゃないですか?
山之内:「嫌なことを忘れた」とかコメントをもらえることもあって、そういう時は嬉しいです。私自身も小さいときから嫌なことがあったら、音楽を聴いたりダンスを踊っていたので、ファンの子も私と同じように嫌なことを忘れることができたら良いなと思います。
山之内すず「ちゃんと今を全力で楽しもう」
― 『ザ・プロム』はどんな方にオススメの映画だと思いますか?山之内:コロナ渦で思い描いていた未来が崩れてしまった方ってたくさんいると思うし、すごく悩みの多い年だと思うんです。今何に向かっていけばいいのか、やりたいことはあってもどう実現していけばいいのかわからなくて悩んでいるって方が私の周りにも多くて。そういう方たちに観ていただければ少しでもモチベーションが上がると思うし、少しでも前を向けるんじゃないかなと思います。学生生活があまり楽しめていない方はもちろん、学生生活が楽しめている方も、学校に対する考え方が変わると思うし、ちゃんと今を全力で楽しもうって思えるような作品だと感じます。学生に限らず社会人の方でも、きっと響くものはあるはずです。
― ちょっと気分が落ちている時に観るのでもいいかもしれませんね。
山之内:そうですね。シンプルにちょっと気持ち晴れたなくらいに感じられることも、今の時期は大切かなって。きっと観終わった後にハッピーになりたいと思う方は今多いと思うので、そういう方にもピッタリです。
― 先程も仰っていましたが、学生時代に観たら何か変わっていたかもしれないですね。
山之内:中高の6年間なんて本当にあっという間じゃないですか。でもその6年間が過ぎてから考えると、すごい大事な時間だったんだなって思います。私は学校が嫌いだったんですけど、今は行っていたら良かったなって思うし、自分から楽しもうとする気持ちがなきゃダメだったなって今になってすごく思う。すずが学生の時に観ていたら、学校生活が少しはハッピ―に思えたのかなって。学生時代の私と同じ気持ちの方が観たら、きっと背中を押して前を向かせてくれると思います。
― もう1回観るなら誰と観たいですか?
山之内:仲のいい女の子の友達と観たいです!観終わった後、「この気持ちを誰かに言いたい!」って思っていたんです。プロジェクタ―でNetflixを観ることが多いので、『ザ・プロム』観ながらクリスマスパーティーとかも楽しそうですね。
― 確かに映像も綺麗だしホリデーシーズンにもぴったりですね。
山之内:映像がすごいからイルミネーションも必要ないですし(笑)。あとお母さんにもぜひ観てほしい!私と好みが似ていて、普段あまりミュージカルは観ないけど、「とりあえず一回何も言わずに観て!」って今度実家帰った時に言います。それにミュージカル映画をあまり観ない方にとっても観やすいと思います。私も色んな映画を観るようになったのが、ここ一年くらいなんです。
― すずさんと好みが似ているならお母さんも楽しめそうですね!
山之内:『ザ・プロム』は山之内家に絶対響くと思います!
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)[PR]提供元:Netflix株式会社
Netflixで独占配信中『ザ・プロム』あらすじ
ニューヨークの超人気舞台俳優ディーディー(メリル・ストリープ)とバリー(ジェームズ・コーデン)は、新作ブロードウェイミュージカルが大コケしてしまい、役者生命の危機が訪れ大ピンチ。一方、インディアナ州の田舎町では、恋人同士の女子高校生エマ(ジョー・エレン・ペルマン)とアリッサ(アリアナ・デボース)が、女性カップル2人でプロムに参加することが問題になって禁止され、悲嘆に暮れていました。ひょんなことをきっかけにその事実を知ったディーディーとバリーは、この機会に乗じて自らの役者イメージを挽回しようと、同じくキャリアアップを図るアンジー(ニコール・キッドマン)らと共に計画を練ることにしますが、ベテラン俳優たちと、若い女性カップルが交わることで、思いもよらない騒動と、愛と感動のドラマが待ち受けていました。
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