石原さとみ「今までで一番のプレッシャー」イメージ覆す挑戦 「進撃の巨人」で得たモノとは?モデルプレスインタビュー
2015.08.24 18:00
views
女優の石原さとみ(28)が、モデルプレスのインタビューに応じた。2部作連続公開される実写版映画「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」(前篇上映中、後篇9月19日公開)に出演する石原。同作は2009年より「別冊少年マガジン」にて連載中、全世界累計発行部数5000万部突破の人気コミック「進撃の巨人」(諫山創/講談社刊)が原作で、彼女は高い人気を誇るキャラクター“ハンジ”を演じる。
世間の声、演じる不安「今までで一番プレッシャーを感じた」
原作のタイトルが大き過ぎるがゆえ、不安も大きかったという。「映画化するということは知っていましたが、まさか自分が出演するとは思ってなかったので、オファーをいただいてすごくびっくりました。ハンジ役をやるって聞いて漫画を読んだんですが、『これは私じゃないな』って。170cm60kgって設定でどうしようって、クランクインまで不安でした。ハンジ役をやるって発表になったときの世間のリアクションも本当に大きくて、そういう声も怖かったです」。ハンジは、怖いもの知らずの変人。利発な性格で、ときに暴走することもある。石原も「ずっと1人でしゃべっていたので、誰かと対面した記憶がない(笑)」と言うほど“ぶっ飛んだ”キャラクターだ。
撮影が行われたのは、石原が天然系小悪魔女子を演じたフジテレビ系月9ドラマ『失恋ショコラティエ』の直後。女子力の高い役柄は彼女のイメージに見事にハマり、大きな反響を呼んだ。それだけに、ハンジは大きな挑戦――「今までのどの作品より、一番プレッシャーを感じていました」。
葛藤が生まれる「自分との共通点を見つけるってレベルではなかった」
その重圧をはねのけるため、彼女は原作を読み込み、アニメ版で勉強し、「進撃の巨人」ファンだという友人から情報収集を行った。「原作ファンの友人がたくさんいたので、その子たちから話を聞きました。みんな、私がハンジをやるって言ったらすごく驚いていたし、ハンジファンの子もいたので色々教えてもらいましたね。あとは、自分との共通点を見つけるってレベルではなかったので、ハンジの癖を探したり、アニメ版の朴さんの声を聞いたり。自分の中にハンジの要素を取り入れていく感覚でした」。
「不安だったから」、役作りには余念がなかった。樋口真嗣監督とも話し合いを重ねたそうで、「衣装合わせの前にも、3時間くらい打ち合わせをしました。疑問点が多すぎたので、質問ばかりしてました。『このシーンに私がいる意味は?』『この台詞を聞いたら、こういうリアクションになってしまうから次の展開にいけない』とか…。細かいところをずっと詰めていました」と振り返り、「主役やヒロインの場合は、筋が通っていればストレートにいける気がするんです。でも、脇のキャラクターだと、つじつま合わせが難しいときがある。そのバランスをすごく考えていました」と葛藤を明かす場面もあった。
「私の欲をすべて叶えてくれた」―糸が解けた瞬間
劇中では、巨人が支配する世界で、残された人類の希望となるべく巨人に立ち向かう戦士たちの姿を描く。その壮絶な物語の裏で、石原は自分自身とも戦っていた。「そうしてないと、ブレてしまいそうだったんです。少しでも気を抜いたらダメな気がしてた。だから、漫画もアニメも観続けて、常に集中力を切らさないようにしていました」。
張り詰めた糸を緩めることができたのは、映画がクランクアップし、dTVオリジナル「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」(8月15日配信)の撮影が始まった頃。石原はドラマ版で主演を務めており、そこでは「プレッシャーとかなくなってました。それはそれで、ダメなんですけどね(笑)。私の欲をすべて叶えてくれたというくらい、好きなことをさせてもらいました」と、顔をほころばせる。
「『このシーンがやりたい』『この部分が好きなんですけど…』ってリクエストをたくさんさせてもらいました。映画では、立体機動装置で飛ぶシーンが無かったので、『ずっと飛びたい飛びたい』って言ってて、それも叶えもらって(笑)。逆バンジーみたいで本当に楽しかった!」。
この作品から彼女が得たのものは、きっと計り知れない。「やってる作業はほかの作品と一緒で懸命に役と向き合って、地味に地味にワンカットワンカット乗り越えただけ。ただ、同じような役はなかなかないですから。マネージャーさんが、挑戦させてくれる役をもってきてくれるからありがたいなと思います」と、演じきった自信が彼女をさらに輝かせた。
「夢を叶える秘訣」を語る
最後に「夢を叶える秘訣」と尋ねてみると、「意識と情報…かな。情報は散漫しているから、いい情報を掴むために意識を高めること、目的意識を明確に持つことが近道だと思います。例えば、女優になることが夢なら、『女優になりたい』って常に意識しておく。そうすれば、オーディションの募集など関連する情報は、自然と目に入る気がします」と、真剣な眼差しで語ってくれた。「では、今の夢は?」――「夢は…いっぱいありますよ。でも、これからそれを現実にしようと思ってるから、今は内緒かな(笑)」と、この質問にはいたずらに笑う。
そこにはもう、ハンジの面影はなかった。これまでのイメージを覆す挑戦は、彼女の新たな魅力と可能性を引き出している。いつまでも進化し続ける“女優・石原さとみ”に、また引きこまれていく。(modelpress編集部)
石原さとみ プロフィール
1986年12月24日、東京都出身。2002年ホリプロタレントスカウトキャラバン、グランプリを受賞し、「わたしのグランパ」(03)で映画デビュー。NHK朝の連続テレビ小説「てるてる家族」のヒロインを演じて人気は全国区に。主な出演作はNHK大河ドラマ「義経」(05)、映画「フライング☆ラビッツ」(08)、映画「貞子3D」(12)、ドラマ「失恋ショコラティエ」(14/CX)など。実写版映画「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」
公開日:前篇上映中、後篇9月19日(土)全国東宝系にてロードショー監督:樋口真嗣
キャスト:三浦春馬/長谷川博己、水原希子、本郷奏多/石原さとみ/國村隼
dTVオリジナル「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 反撃の狼煙」
映像配信サービスdTVにて8月15日より配信キャスト:石原さとみ/桜庭ななみ、渡部秀、武田梨奈/平岡祐太
【Not Sponsored 記事】
関連記事
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
三谷幸喜氏、再タッグで気づいた菅田将暉との共通点 若手俳優陣の姿勢に驚き「少なくとも僕らの世代ではいませんでした」【「もしがく」インタビュー後編】モデルプレス
-
三谷幸喜氏、フジ水10「もしがく」異例の長タイトル誕生秘話 後半の“伏線回収”にも言及【インタビュー前編】モデルプレス
-
新沼希空、刺激を受ける“元アイドル”の存在明かす 今後挑戦したいことも「自分の個性を活かせる仕事がしたい」【「モデルプレス特別表紙出演権オーディション」受賞者インタビュー】モデルプレス
-
超特急カイ・タカシ・アロハ、新曲選択はメンバー満場一致 ツアータイトルに込められた三者三様の解釈とは【「NINE LIVES」インタビュー3ショット編】モデルプレス
-
佐藤隆太・NEWS加藤シゲアキ・山下美月は「チーム浮かれポンチ」?互いに“弁明”止まらず【「新東京水上警察」インタビュー後編】モデルプレス
-
山下美月、1級船舶免許取得の裏側「事務所に何も言わずに近くのハーバーに電話」佐藤隆太&NEWS加藤シゲアキから太鼓判「見事に操縦」【「新東京水上警察」インタビュー前編】モデルプレス
-
超特急アロハ「エビライ」“湘南コンビ”大倉空人とのラップリレー裏側「僕の人生に路線変更はない」真っ直ぐ進んできた夢路【「NINE LIVES」インタビューソロ編】モデルプレス
-
乃木坂46岩本蓮加&冨里奈央、“先輩後輩”関係だからこそ作れた空気感 ドラマ共演で知った一面も【「ふたりエスケープ」インタビュー】モデルプレス
-
“GP帯初ヒロイン”15歳・白鳥玉季「自分を変えたい」役からの学び 及川光博&手越祐也に助けられていること【「ぼくたちん家」インタビュー連載Vol.3】モデルプレス