

「ティエッラ」は盛り上がり必至!イタリアの炊き込みごはん【樫村シェフのキャンプごはん:後編】
2022.05.31 06:00
炭火焼きのエキスパートと称される東京・代官山の「falò(ファロ)」の樫村仁尊シェフに、イタリア版パエリア「ティエッラ」の作り方を教えてもらいました。具材と米を交互に重ね入れて炊くことで、素材の旨味が全体に行きわたります。魚介たっぷりで見栄えもしますよ。
米と具を重ねて炊き上げるイタリア版パエリアのレシピ
昨今、一大ブームとなっているキャンプですが、「何を作って食べようか」と頭を悩ませるキャンパーさんも多いのでは?焼肉やカレーといった定番料理についつい偏りがちですよね。そこで今回、東京・代官山の焚き火イタリアン料理「falò(ファロ)」の樫村仁尊(かしむら・のりたか)シェフに、アウトドアシーンにおすすめの炭火焼きレシピを教えてもらいました。樫村シェフは、プライベートでもお仲間とよくバーベキューを楽しまれているそうです。
前編に続いて、後編でご紹介するのは「ティエッラ」。あまり聞きなれない名前ですが、南イタリアの伝統的な郷土料理で、いわばイタリア版のパエリアです。材料を切って重ねるだけで米も洗わなくていいので、アウトドアでも手軽にチャレンジできますよ。
また、6/2(木)12時〜、樫村シェフのレシピをシェフの厨房からInstagramでライブ配信します。 詳細はページ最後をご確認ください(食のメディア「料理通信」とのコラボレーションでお届けします)。 「イタリアの炊き込みごはん、ティエッラを紹介します。米、じゃがいも、ムール貝などを重ねて炊く料理ですが、今回はムール貝のかわりに、手に入れやすいあさりを使いましょう。
ブイヨンを入れると食材そのものの味を感じにくくなってしまうので、僕はあえて使いません。魚介からおいしいだしが出るから、調味料は塩だけでじゅうぶん。お米そのものの味まで楽しめますよ。
ふた付きの鍋で炊くと、水分が飛びすぎてお米に芯が残ってしまう心配もありません。今回は直径18cmのストウブを使います。小さい鍋だと具材が入りきらないので、18cm以上の鍋がいいですね。鍋のサイズや素材が変わっても加熱時間は変わりませんが、様子を見ながら調整してください」
材料(2〜4人分)
調理時間:35分・米…… 150g
・じゃがいも……1個
・トマト……1個
・玉ねぎ(みじん切り)…… 中1個
・あさり(砂抜き済み)…… 300g
・むきえび…… 100g
・にんにく(みじん切り)…… 小1片
・水 ……150g
・塩……適量
・パルメザンチーズ(すりおろし)……適量
・イタリアンパセリ(ざく切り) ……適量
作り方
1. 玉ねぎを炒める
オリーブオイルを厚手の鍋に引き、玉ねぎのみじん切りを加え、透き通るまで強火で炒めます。「生の玉ねぎには独特の辛味や苦味がありますが、火にかけて透明になると甘味に変わります。つきっきりにならなくても、時々かき混ぜれば焦げる心配はありません。玉ねぎを火にかけている間に、野菜を切っていきましょう」
2. じゃがいもとトマトを切る
じゃがいもの皮をむき、5mm幅に切りわけます。「ごはんの炊き上がりの状態に合わせたいから、じゃがいもの厚さはお米の長さが目安です」 トマトはヘタを取り、半分に切ってから5mm幅にスライスします。今回は大きいトマトだったので、スライスしたトマトをさらに半分に切りました。
3. 玉ねぎを鍋から取り出す
5分ほど加熱して玉ねぎが透き通ったら、鍋から取り出します。玉ねぎを炒めた鍋は洗わずにそのまま使います。4. 鍋に材料を重ね入れる
まずは玉ねぎ1/3量、米1/2量、じゃがいも1/2量、トマト1/2量を重ね、塩を少々ふります。続いて玉ねぎ1/3量、米1/2量、じゃがいも1/2量、トマト1/2量を重ね、最後に玉ねぎ1/3量をのせます。 「こんなふうに具材を段々に重ねるのがティエッラの特徴なんですよ。理由は、重ねて入れたほうが素材の味が混ざり合っておいしくなるからかな?」5. あさり、むきえびを並べる
あさりとむきえびをのせ、塩ひとつまみ、みじん切りしたにんにくを散らします。水を注げばセッティング完了です。6. ふたをして火にかける
ふたをして、強火にかけます。沸騰したら弱火で約18分加熱します。「火加減はごはんを炊くときの要領と同じです。弱火で加熱しているときに吹きこぼれたら、それは火が強いサイン。火力を弱めてください」 「つまみで調整できるガス火と違って、炭火は火加減がむずかしい。弱火にしたかったら炭を少し別の場所によける、強くしたかったら炭を集めたり、うちわであおいだりすることで調整できます。
炭火はレーザー光線みたいなもので、何かで遮断されると熱が伝わらなくなります。だから炭の表面に灰がつくことでも火力は落ちてしまうんです。火が弱くなったと思ったら、灰を飛ばすだけでもずいぶん変わりますよ」 約18分後、鍋いっぱいに炊き上がりました。皿に取り分けて、イタリアンパセリ、パルメザンチーズ、オリーブオイルを垂らせば完成です!
魚介の旨味たっぷり。じゃがいもがいい仕事しています!
とてもやさしい味付けで、えび、あさり、じゃがいも、トマト、玉ねぎ、そして白米それぞれの味をしっかり感じます。ごはんはリゾット風。だしを吸ったじゃがいもがとにかくおいしいんです!「ティエッラは元々はテラコッタのオーブン皿のことで、この皿に材料を積み重ねる料理もティエッラと呼ばれるようになったそうです。ティエッラには必須のじゃがいもさえあれば、ほかは何を入れてもOK。鮭や鶏肉で作ってもおいしくできます。
直火の場合はふたありの鍋がおすすめですが、フライパンにアルミホイルをかけてもいいし、飯盒でも作れます。アルミホイルをふたにする場合は水分が飛びやすいので、途中で水を足して調整するといいですよ。
塩と魚介の出汁だけでもすごくおいしくできます。ぜひ素材の味を楽しんでほしいです」
炊いている最中からいい香りが立ちのぼり、炊き上がってふたをあけると、鍋いっぱいのあさりやえびが目に飛び込んできました。アウトドアシーンが盛り上がること間違いありません。ぜひお試しを!
教えてくれた人
falò(ファロ)・オーナーシェフ/樫村仁尊さん東京都出身。調理師学校を卒業後、「リストランテ アクアパッツァ」の日髙良実シェフの元でキャリアをスタート。その後、イタリアや都内のレストランで経験を積み、アクアパッツァに戻ったのち料理長まで務めた。2016年、代官山に「falò」をオープン。人気メニューを全国発送するオンラインショップも運営
代官山の焚き火イタリアン falò(ファロ)| 公式サイト
@falo_daikanyama | Instagram
6/2(木)12時〜、樫村シェフにレシピを習うインスタライブ開催!
“食で未来をつくる・食の未来を考える”をテーマとする「料理通信」とmacaroniの両編集部がInstagramでコラボレーション。樫村シェフをゲストに迎えインスタライブで「アジの香草パン粉焼き」の作り方をお届けします。パーツとなるじゃがいものピュレ、香草パン粉はほかの料理にも展開できるすぐれものです。厨房からシェフ愛用の道具や調味料などもご紹介します!インスタライブの詳細はこちら▼
【インスタライブ開催!】樫村シェフの「アジの香草パン粉焼き」 料理通信 × macaroni
取材協力取材・文/古川あや撮影/宮本信義
樫村シェフのほかのレシピはこちら▼
皮パリっ!「たっぷりきのこと鶏肉のレンガ焼き」【樫村シェフのキャンプごはん:前編】
炭火焼のエキスパート・樫村シェフの「チーズでメリクリ!」 - macaroni [マカロニ]
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