金属アレルギーと闘い10年 現役看護師が〝アレル配慮〟イヤリングを開発

現役看護師の髙橋弥生さんが代表を務めるメタルアレルギーラボ(愛知県岡崎市)は金属アレルギーが出にくい「アレル配慮イヤリングパーツ」を開発し、そのパーツを使ったイヤリングの販売を始めた。開発から足掛け10年。「誰もが安心しておしゃれを楽しめる社会を作る」という髙橋さんの思いが実現に向けてゆっくりと動き出した。
(森田雄也)
現場で見た課題
髙橋さんは愛知県豊川市生まれ。看護師として総合病院の眼科に5年勤めた後、出産で退職。その後、眼科クリニックに復職した後、知り合いの医師からクリニックを開業するから手伝ってほしいと声を掛けられ、今でも看護師として現場に立っている。
看護師として働く中で、「アレルギーがあるから仕方ない」とおしゃれを諦める人を数多く見てきた髙橋さん。自身も金属アレルギー。アクセサリーを付けると赤くなったり、ただれたりして、使用を制限されてきた。「子供の入学式や卒業式に付けられるアクセサリーが無かった」という。
市場には金属アレルギー対応をうたったアクセサリーはたくさんあるし、それを使ったこともある。それでも反応が出てしまい、「え?どういうこと⁉」とびっくり。そこから金属アレルギーと本格的に向き合い始めた。
15年に金属アレルギーに関する正しい知識を持つ金属アレルギーマイスターの資格を取得し、自らショップも立ち上げた。ただ、ハンドメイド市場には金属アレルギーに対する誤った情報が出回り、真に安全な製品を提供する難しさを感じていた。金属アレルギーについては国内に法的規制がなく、注意喚起にとどまる。そこから高橋さんは20年から24年にかけ金属パーツ業者への問い合わせを繰り返し、課題を独自で調査した。
正確な情報伝える
そして24年7月に立ち上げたのが、アレルギー対応を考えるハンドメイド作家を支援する「メタルアレルギーラボ」だ。
金属アレルギーは起きてから対処するのではなく起きないようにリスクを最小限に工夫をするという〝アレル配慮〟の概念を広めるとともに、ハンドメイド作家への情報提供やサポートなどが目的だ。全6回の講座(税込み5万5000円)では医学的観点からのアレルギー説明、金属アレルギー対応の消費者理解などを伝えるほか、定期的な情報発信や勉強会も開いている。
さらに今年6月には独自のアレル配慮のガイドラインを作成。9月には日本文化用品安全試験所で金属アレルギーの主原因であるニッケル溶出検査において国際基準をクリア。10年の試行錯誤を経て「アレル配慮イヤリングパーツ」を完成させた。

アレル配慮イヤリングパーツは真鍮(しんちゅう)に22金やロジウムでメッキしている。ニッケルが基準値の10分の1以下で、様々な化学物質のアレルギー反応リスクを考慮し、素材すべてに成分検査を行う。
そのパーツに髙橋さんが手編みしたタティングレースを付けるとアレル配慮イヤリングが完成する。2グラム以下と軽く、耳にフィットする設計も売りだ。

受注後に手作り
11月にはアレル配慮イヤリング専門ECショップ「M+ヘルシーアクセサリー」を立ち上げた。タティングレースが華やかで可愛い主役級のイヤリングを髙橋さんが受注後に1点ずつ手作りする。税込み5900~9800円。イヤリングの卸販売の打診も来ており、今後検討していく。
さらに今年度中にハンドメイド作家によるイヤリング、ピアスを集積したECショップを新たにオープンする予定。最終目標は「消費者が安心して使えるアクセサリーが世の中にもっと広まること」と髙橋さんは話す。
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