伊藤沙莉、平埜生成「虎に翼」第115話(C)NHK

「虎に翼」原爆裁判、判決文読み上げた人物トレンド入り「気迫がすごい」「こんな重要な役になるとは」 よね(土居志央梨)の涙も話題に

2024.09.06 10:52

女優の伊藤沙莉が主演を務める連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合・毎週月~土あさ8時~ほか)の第115話が6日に放送された。「原爆裁判」の判決が言い渡されたシーンに反響が寄せられている。<※ネタバレあり>


「虎に翼」8年に及んだ「原爆裁判」の判決が言い渡される

伊藤沙莉「虎に翼」第115話(C)NHK
伊藤沙莉「虎に翼」第115話(C)NHK
1963年(昭和38年)12月、「原爆裁判」の判決の日。傍聴席には大勢の記者が集まり、裁判長・汐見(平埜生成)は判決主文を後に回し、先に判決理由を読み上げた。当時の民事裁判では主文を後回しにして理由を読み上げるのは異例の出来事だった。

「当時、広島市にはおよそ33万人の一般市民が、長崎市にはおよそ27万人の一般市民が住居を構えており、原子爆弾の投下が仮に軍事目標のみをその攻撃対象としていたとしても、その破壊力から無差別爆撃であることは明白であり、当時の国際法から見て、違法な戦闘行為である。では、損害を受けた個人が国際法上、もしくは国内法上において、損害賠償請求権を有するであろうか。残念ながら、個人に国際法上の主体性が認められず、その権利が存在するとする根拠はない」

傍聴席の記者たちが次々に立ち上がる。すると、汐見は「人類始まって以来の大規模、かつ強力な破壊力を持つ原子爆弾の投下によって、被害を受けた国民に対して心から同情の念を抱かない者はないであろう」と語気を強め、記者たちが座ると判決文の読み上げを続けた。

「戦争を廃止、もしくは最小限に制限し、それによる惨禍を最小限にとどめることは、人類共通の希望である。不幸にして戦争が発生した場合、被害を少なくし、国民を保護する必要があることは言うまでもない。国家は自らの権限と自らの責任において開始した戦争により、国民の多くの人々を死に導き、障害を負わせ、不安な生活に追い込んだのである」

「原爆被害の甚大なことは、一般災害の比ではない。被告がこれに鑑み、十分な救済策をとるべきことは、多言を要しないであろう。しかしながらそれは、もはや裁判所の職責ではなく、立法府である国会、および行政府である内閣において、果たさなければならない職責である。それでこそ訴訟当事者だけでなく、原爆被害者全般に対する救済策を講ずることができるのであって、そこに立法、および立法に基づく行政の存在理由がある。終戦後十数年を経て、高度の経済成長を遂げた我が国において、国家財政上、これが不可能であるとは到底考えられない。我々は本訴訟を見るにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられないのである」

岡田将生「虎に翼」第115話(C)NHK
岡田将生「虎に翼」第115話(C)NHK
そして「主文。原告らの請求を棄却する。訴訟費用は、原告らの負担とする」と判決が下されると、記者たちは急いで法廷を後にする。こうして、8年に及んだ「原爆裁判」は、国側の勝訴で幕を閉じ、原告代理人のよね(土居志央梨)は静かに涙を流した。

「虎に翼」汐見(平埜生成)&よね(土居志央梨)、トレンド入りの反響

約4分間にわたって描かれた判決言い渡しのシーン。力強い落ち着いた声で判決文を読み上げ、退出しようとしていた記者たちの足を踏みとどまらせた汐見に、視聴者からは「汐見さんめちゃくちゃかっこよかった」「感動した」「気迫がすごい」「判決文読み上げるシーンものすごく良かった」「汐見さんがこんなに重要な役になるとは思いもしなかったな」「言葉の重みを感じた」「本気を見た気がする」と反響が続々。一筋の涙を流したよねにも「よねさんが泣いてる」「よねの涙が印象的」「苦しくなった」「よねの涙を初めて見た」などの声が上がり、X(旧Twitter)では「汐見さん」「よねの涙」がトレンド入りした。


伊藤沙莉主演朝ドラ「虎に翼」

第110作目の連続テレビ小説となる本作は、日本初の女性弁護士である三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんをモデルに描くリーガルエンターテインメント。主人公の猪爪寅子(いのつめ・ともこ)、通称・トラコを伊藤が演じる。(modelpress編集部)

情報:NHK
【Not Sponsored 記事】

関連リンク

関連ドラマ

  1. 虎に翼

    虎に翼

    2024年04月01日(月)スタート

    毎週月〜土曜08:00 / NHK総合ほか

    詳しく見る

関連記事

  1. 伊藤沙莉、生放送で何度も涙「虎に翼」仲野太賀ら共演者からメッセージ
    伊藤沙莉、生放送で何度も涙「虎に翼」仲野太賀ら共演者からメッセージ
    モデルプレス
  2. 「虎に翼」よね(土居志央梨)が原告女性にかけた言葉&劇中歌に反響「今日の主役」「名シーン」の声
    「虎に翼」よね(土居志央梨)が原告女性にかけた言葉&劇中歌に反響「今日の主役」「名シーン」の声
    モデルプレス
  3. 【虎に翼 第115話あらすじ】寅子、更年期で不調に 「原爆裁判」が判決迎える
    【虎に翼 第115話あらすじ】寅子、更年期で不調に 「原爆裁判」が判決迎える
    モデルプレス
  4. 伊藤沙莉&橋本環奈、初対面で“公開告白”「可愛い」「勝手に好きだなと」朝ドラバトンタッチに感慨
    伊藤沙莉&橋本環奈、初対面で“公開告白”「可愛い」「勝手に好きだなと」朝ドラバトンタッチに感慨
    モデルプレス
  5. 伊藤沙莉、橋本環奈へ朝ドラバトンタッチ「虎に翼」「おむすび」ゆかりの品をプレゼント交換「エモい気持ちになりました」
    伊藤沙莉、橋本環奈へ朝ドラバトンタッチ「虎に翼」「おむすび」ゆかりの品をプレゼント交換「エモい気持ちになりました」
    モデルプレス
  6. 「虎に翼」優未(毎田暖乃)の怒り爆発、衝撃ラストに「強烈」「人生初かも」の声
    「虎に翼」優未(毎田暖乃)の怒り爆発、衝撃ラストに「強烈」「人生初かも」の声
    モデルプレス

「ドラマニュース」カテゴリーの最新記事

  1. テレ東7月期も復讐ドラマ放送 ヒロイン“整形前”役写真公開・約2時間かけて特殊メイク
    テレ東7月期も復讐ドラマ放送 ヒロイン“整形前”役写真公開・約2時間かけて特殊メイク
    モデルプレス
  2. 「恋は闇」人間ドック受診者リストに小ネタ「一緒だ」「何かの伏線だったりして」の声
    「恋は闇」人間ドック受診者リストに小ネタ「一緒だ」「何かの伏線だったりして」の声
    モデルプレス
  3. 「恋は闇」浩暉(志尊淳)、向葵(森田望智)への一言に考察加速「違和感」「何か掴んでるはず」
    「恋は闇」浩暉(志尊淳)、向葵(森田望智)への一言に考察加速「違和感」「何か掴んでるはず」
    モデルプレス
  4. 【子宮恋愛 第9話】まき、山手に疑念ぶつける 予想外の返答とは
    【子宮恋愛 第9話】まき、山手に疑念ぶつける 予想外の返答とは
    モデルプレス
  5. 【あんぱん 第50話あらすじ】嵩、出征の日迎える
    【あんぱん 第50話あらすじ】嵩、出征の日迎える
    モデルプレス
  6. 「めおと日和」芳根京子&本田響矢の特別ショット公開 BE:FIRST主題歌のSPコラボ映像・7話ゲストも解禁
    「めおと日和」芳根京子&本田響矢の特別ショット公開 BE:FIRST主題歌のSPコラボ映像・7話ゲストも解禁
    モデルプレス
  7. 【波うららかに、めおと日和 第7話】なつ美&瀧昌、初めての年末年始迎える
    【波うららかに、めおと日和 第7話】なつ美&瀧昌、初めての年末年始迎える
    モデルプレス
  8. WEST.神山智洋×トラジャ中村海人の"凸凹コンビ"再び「ミッドナイト屋台」season2制作決定【コメント】
    WEST.神山智洋×トラジャ中村海人の"凸凹コンビ"再び「ミッドナイト屋台」season2制作決定【コメント】
    モデルプレス
  9. 田中みな実、3年連続木曜劇場レギュラー出演 木村文乃×ラウール「愛の、がっこう。」キャスト一挙解禁
    田中みな実、3年連続木曜劇場レギュラー出演 木村文乃×ラウール「愛の、がっこう。」キャスト一挙解禁
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事