中谷美紀主演「連続ドラマW ギバーテイカー」ティザービジュアル(倉澤ver.)(C)WOWOW

中谷美紀、異色の刑事役で主演 漫画「ライフ2 ギバーテイカー」連続ドラマ化

2022.09.15 07:00

女優の中谷美紀が主演を務める「連続ドラマW ギバーテイカー」(全5話)が、2023年にWOWOWプライムにて放送・WOWOWオンデマンドにて配信されることが決定した。


漫画「ライフ2 ギバーテイカー」連続ドラマ化

「ライフ2 ギバーテイカー」書影第1巻(C)すえのぶけいこ講談社
「ライフ2 ギバーテイカー」書影第1巻(C)すえのぶけいこ講談社
本作は娘を殺された刑事・倉澤樹(くらさわ・いつき)と、その娘を殺した猟奇的殺人犯・貴志ルオト(きし・るおと)が繰り広げる死闘を描いた本格クライムサスペンス。

原作の「ライフ2 ギバーテイカー」は、累計発行部数1000万部越えのメガヒット漫画「ライフ」にて社会現象を巻き起こしたすえのぶけいこの初の青年誌連載作品。連載開始前から注目を集め、迫力あるタッチでエネルギッシュに描かれたその強烈なストーリーと独特な心理描写が「ライフ」に次ぐ、“第2の衝撃作”と話題を呼んだ。

今回、そんな話題作を“連続ドラマW”としてドラマ化するにあたって、原作とキャラクターの魅力を最大限に活かし、作品に刻まれたメッセージを映像化ならではのアプローチでより深く表現するため、原作の設定である“妹が殺された刑事”を、“娘が殺された刑事”へと変更。そして、主演に迎えたのが来年、女優デビュー30周年を迎える中谷だ。中谷の連続ドラマ主演は「ハル~総合商社の女~」(TX・2019)以来、WOWOWのドラマへの出演は主演作「連続ドラマW 東野圭吾 片想い」(2017)以来の2度目となる。

監督は、WOWOW開局25周年記念「連続ドラマW 沈まぬ太陽」(2016)、「WOWOWオリジナルドラマ ヒル」(2022)、「連続ドラマW シャイロックの子供たち」(2022)の鈴木浩介、脚本は「連続ドラマW 黒鳥の湖」(2021)、「ドクターホワイト」(CX・2022)などを手掛けた小峯裕之が務めた。

中谷美紀、被害者遺族としての絶望が内在する異色の刑事役

中谷が演じる主人公・倉澤は元小学校教諭の刑事。彼女は可愛がっていた教え子・ルオトに、愛する娘を惨殺された過去を持つ。事件当時12歳という犯人の幼さも相まって、この猟奇的殺人事件は日本中に大きな衝撃をもたらした。倉澤は被害者遺族として絶望を味わい、その経験から生まれた“自分と同じように苦しむ人を一人でも多く救いたい”という想いの元、刑事になった。

その強い信念に突き動かされ、事件解決に奔走する日々を送ること12年。倉澤は娘の命日を目前に、ルオトが医療少年院を退院することを知る。そして、ルオトが「完全に更生した」との話を聞くも、被害者遺族として疑心を抱かずにはいられない彼女の元に、ある日、不審なメッセージが届く。「あなたの大切なものを、もういちど奪います」。それは、再び日本中を震撼させる新たな事件の始まりだった。

中谷美紀「死の淵に立たされているかのような感覚」撮影を回顧

倉澤は普段は冷静を保っているが、時に自身の危険を顧みずに行動する、“クールな頭脳派”とも一味違った刑事。理不尽な相手と闘い続け、刑事として理性を保とうとしながらも、内在する犯罪者への怒りや憎しみを発露させてしまう難役だ。中谷はそんな倉澤を見事に体現し、ルオトとの悲しき追跡劇の根底にある強いメッセージを、説得力のある確かな演技力で表現。

中谷は「この人物の底なしの悲しみに寄り添いつつも、がむしゃらに事件に立ち向かう倉澤樹を演じる日々は大変苦しく、常に自責の念がつきまとい、死の淵に立たされているかのような感覚で現場におりましたが、素晴らしい監督とスタッフ、キャストの皆様に支えられて、怒濤の撮影を終え、無事に生還することができました」と撮影を振り返る。

また、今回の解禁に合わせてティザービジュアル(倉澤ver.)も到着。添えられたキャッチコピー、そしてその表情、目線から、倉澤の信念を強く感じさせるデザインとなっている。(modelpress編集部)

中谷美紀(倉澤樹役)コメント

「もしも自分の娘を自らが教鞭を執る学校の生徒に惨殺されたら?」という、想像もしたくないような事件がこの物語の冒頭で起こります。今回演じた倉澤樹という元教師は、これ以上の被害者を出さないように、同じ苦しみを味わう人を少しでもなくすために、刑事になることを選択しました。以来、警察の縦社会など物ともせず、単独行動で犯人逮捕に血道を上げる一方で、マザーテレサのような質素な暮らしぶりを続けます。

しかし、娘を殺した犯人・貴志ルオトが医療少年院を退院したことをきっかけに、快楽のために人を殺める孤独な少年と、倉澤樹の死闘が開始のゴングを響かせます。怒り、憎悪、悲しみ、絶望と、ありとあらゆる感情を抱えて貴志ルオトと向き合う過程で、ハラハラドキドキな緊張感の絶えない、めくるめく展開が待ち受けています。

この人物の底なしの悲しみに寄り添いつつも、がむしゃらに事件に立ち向かう倉澤樹を演じる日々は大変苦しく、常に自責の念がつきまとい、死の淵に立たされているかのような感覚で現場におりましたが、素晴らしい監督とスタッフ、キャストの皆様に支えられて、怒濤の撮影を終え、無事に生還することができました。

果たして被害者遺族として犯人に復讐をするのか、あるいは刑事として事件を追うのか、究極の選択に迫られる倉澤樹と、周囲の登場人物たちの豊かな心情描写、そして、貴志ルオトというモンスターが仕掛ける数々の罠をお楽しみいただけましたら幸いです。

すえのぶけいこ(原作者)コメント

最初にドラマ化のお話をいただいた時は主人公の年齢設定が変わるとのことでどうなるんだろう?と思っていたのですが、倉澤樹を中谷美紀さんに演じてもらえるという予想外の展開に大興奮。喜びとワクワクが込み上げてきました。

連載中は未成年の犯罪や遺族となった家族の手記を調べていくうちに暗澹たる気持ちになったり、重いテーマに葛藤を感じながら日々奮闘していたので、豪華なキャストの皆様に演じていただけることになり感激しています。映像でよりリアルに、スリリングになっている部分がたくさんあると思うので私自身も放送が楽しみです。

原作を読んでくれている方も、初めて知ったという方も、ぜひ「ギバーテイカー」の世界に浸ってもらえたら嬉しいです!

鈴木浩介(監督)コメント

原作から脚本という形に変わり、色々な変更点など加味されましたが、わたしなりに作品のテーマを「家族」と捉え、主人公の樹が背負わされた生き方にどう寄り添うことができるか、驚愕な行動をしたルオトの家族の描き方も踏まえ、どのように映像にするかを模索する毎日でした。

中谷さんとは初めてご一緒させていただきました。とても素敵な時間を共有させていただき、貴重な人生分の2ヶ月を過ごすことができました。そして何より、心地よい緊張感をスタッフ・キャストと共有し、本作と真摯に寄り添うことができました。

10年ほど前からWOWOW作品に参加させていただきましたが、日々の撮影が終わった瞬間、もの凄い安堵感に包まれたのは本作がはじめてでした。本作独特の世界観が、そうさせたのかもしれません。
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