宿の予約番号の代わりに届いた「はいはい、ごめんごめん笑」。私が求めたのは謝る言葉ではありません
決まった文面で終わってきた喧嘩
付き合ってから、私たちの喧嘩の終わり方はいつも同じでした。約束の日を当日に断られたときも、貸したままの本が戻ってこないときも、理由を聞くと「はいはい、ごめんごめん笑」が返ってきます。そこで私が引き下がれば、次の話題が何ごともなかったように送られてきました。今回の旅行は、半年ぶりに合わせて取れた連休のためのものです。行き先を決めたのも、宿は自分が押さえると言ったのも彼でした。出発の前の日、「持ち物を確かめるついでに予約番号を送ってほしい」と頼みました。既読はつきましたが、返信はありませんでした。催促を打ちかけて、疑うようで悪いと思い、消しました。
いつ分かったのかと聞き返しました
翌日に届いたのは「宿、取れてなかった。ごめん」でした。休みは動かせませんし、行き先までの切符は私が2人分を買っています。「いつ分かったの?」と私は聞き返しました。返ってきたのは「はいはい、ごめんごめん笑」です。読んだ私は、鞄を持ったまま台所の椅子に座りました。取れていない理由も、いつ気づいたのかも、そこには書かれていません。「笑」をつけて流されるたびに、私は自分の怒りのほうが大げさなのだと引き取ってきたのだと思います。引き取るのはこれで最後にしようと決めました。
「笑」のつかない文が届くまで
私は「何が悪かったのか、自分の言葉で書いて。書けるまで返さなくていい」と送りました。既読はついたまま、返信は届きません。画面を開き直しては、また伏せて置くことを繰り返しました。詰めた荷物をほどいて、洗面用具を棚へ戻していきます。彼は何を書こうとしているのだろうかと考えながら、切符の払い戻しの手続きを調べました。届いたのは「取ると言ったのに取らなかった。前の日に聞かれたときも、確かめずに寝た。それを笑って終わらせようとした」という文です。終わりに「笑」はついていませんでした。
そして...
旅行はそのまま流れました。次に彼から届いたのは、別の日で取り直した宿の予約番号でした。あの文面は、あれから一度も届いていません。私が怒りを引き取るのをやめただけで、話は前へ進むのだと知りました。
(20代女性・医療事務)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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