元彼から中身のないメッセージが届いた→消さずにいた共有アルバムに見覚えのある一枚が増えていた
届いた空白
元彼とは、半年ほど前に関係を終えました。大きなケンカがあったわけではありません。ただ、会う約束が減り、連絡の温度も合わなくなり、最後はどちらからともなく距離ができました。
私から「もう終わりにしよう」と言ったとき、彼は短く「分かった」と返しました。そのあっさりした返事を見て、私は自分だけが名残惜しがっているようで、余計にみじめになりました。
それから連絡は取っていませんでした。彼の名前を見かけないように、チャットアプリの画面も開かないようにしていました。それなのにある日、彼からメッセージが届いたのです。開いてみると、そこには何も書かれていませんでした。
消せなかった共有アルバム
間違えて送っただけかもしれません。何かを送ろうとして消したのかもしれません。そう考えて画面を閉じても、気持ちは簡単には離れてくれませんでした。
もう終わった相手だと何度も思ってきたのに、何も書かれていない吹き出し1つで、私はあの頃へ引き戻されていました。それが悔しくて、すぐに返信することだけはしたくありませんでした。
気づけば、消せないまま残していた共有アルバムを開いていました。付き合っていた頃、2人で出かけた場所の写真を入れていたアルバムです。削除すれば区切りになると分かっていたのに、最後の操作だけはずっとできずにいました。
増えていたベンチの写真
アルバムの一番上に、新しい写真が増えていました。写っていたのは、近所の公園にある古いベンチでした。付き合い始めた頃、よくそこに座って、コンビニで買った飲み物を並べながら何でもない話をしていた場所です。
写真に人は写っていません。ただ、ベンチの端に少しだけ影が落ちていて、彼がそこに立って撮ったのだと分かりました。空のメッセージと、その写真。偶然だと思うには、つながりすぎていました。
「何が言いたいの」と送ろうとして、入力した言葉を消しました。怒りたい気持ちも、聞きたい気持ちもありました。でも、彼が何も言わずに揺さぶってきたように思えて、そのまま返すのは嫌でした。
そして...
私は結局、返信しませんでした。共有アルバムも削除しませんでした。ただ、その写真を何度も開くことはやめました。答えを求めているのか、謝りたいのか、ただ懐かしくなっただけなのか。それは彼が言葉にしない限り、私には分かりません。
あのベンチには、たしかに大切だった時間があります。けれど、何も書かれていないメッセージに、私まで何も言えないまま戻る必要はないと思いました。
アルバムは、もう少しだけ残しておきます。ただ、彼からの空白に私まで空白で返さないこと。それが今の私にできる、最初の区切りなのだと思います。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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