半年も決めきれず店に通い、席を外して電話を受けていた俺がついに打ち明けた本音
指輪を選び始めた半年前
彼女と付き合って2年が過ぎた頃、俺はそろそろプロポーズをしようと考え始めました。乗り換え駅の近くで偶然見かけたジュエリーショップに、ふらりと立ち寄ったのが半年前のことです。一生に一度のものだから、絶対に間違えたくない。丸みのあるデザインがいいのか、それともシャープなラインか。台座の高さ、メレダイヤの有無、刻印の文字。考えれば考えるほど、どれも決めきれなくなっていきました。担当してくれた女性が、候補の品が入ったら連絡しますと言ってくれて、それからは何度もやりとりを重ねるようになったのです。
決められないまま過ぎた数カ月
気がつけば、その店だけで5回。別の系列店に1回。さらに別のブランドの店にも、何度か足を運びました。サイズも測り直し、最終候補の3つには絞れたものの、そこから先へ進めなくなったのです。担当の方から入荷や次の予約の電話がかかってくるたび、彼女に話の内容を聞かれたくなくて、俺は決まって席を外していました。
帰りが遅くなる理由も、仕事の付き合いだと誤魔化していたのです。家に帰って彼女の顔を見るたびに、今日も決められなかったと、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
メッセージで打ち明けた、半年分の本音
ある日、彼女から一通のメッセージが届きました。画面に並んだ「最近、私に隠してることがあるよね」という短い一文を見て、嘘で誤魔化したい気持ちが頭をかすめましたが、もう逃げられないと観念したのです。返信を打つまで、何度も入力欄の文字を消しては打ち直しました。「指輪を選んでた。半年前から、何度も店に行って」「決めきれなかったんだ。一生に一度のものだから、間違えたくなくて」
やりとりを終えても、自分の優柔不断が彼女をどれだけ不安にさせていたのか、ようやく分かった気がして、しばらく画面を見つめていました。
そして...
浮気を疑われていたかもしれない。そう気づいたのは、彼女からの返信を何度も読み返しているときでした。担当の方からの電話を、こそこそ受けていた自分の姿が、彼女の目にどう映っていたのか。そう思うと、デザインに迷い続けた時間が、急に身勝手なものに思えてきたのです。
あと2週間。次に店へ行くときには、必ず一つを選んで持ち帰ろうと、俺は決めました。半年迷ったぶん、最後の数日くらいは、彼女の顔を真っ直ぐに思い浮かべて決断したい。情けない俺の半年が、ようやく終わろうとしていました。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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