「実は猫アレルギーなんだ」と告白した彼…猫3匹と暮らす私が出した「一つの答え」
半年間、気づけなかった彼の症状
彼がベッドサイドで小さな錠剤をのむのはよく見ました。けれど「花粉症の薬」と聞いていたので、深く考えたことはなかったのです。
ある日急に思い立って「ねぇ、いつも飲んでる薬って1年中飲んでるの?」と尋ねた私に、彼は少し間を置いてから「実は俺、猫アレルギーなんだ」と返信しました。
すぐには意味が飲み込めませんでした。3匹の猫がいるこの部屋に、半年通い続けてきた人が、ずっと薬を飲んでいた。そういうことなのだ、と少しずつ理解していきました。
「会えなくなるのが嫌で言えなかった」
「いつから飲んでる?」と返信すると、彼は「最初に家に行った日から」と答えました。半年間、彼はくしゃみと痒みをやり過ごしながら、私の部屋に通ってくれていたのです。「どうして言ってくれなかったの」と打つ私の指は、何度も入力をやり直しました。
「会えなくなるのが嫌で言えなかった」に、申し訳なさと愛しさが同時に押し寄せました。アレルギーは体質の問題で、努力でどうにかなるものではありません。3匹の保護猫は、私が引き取ると決めた家族です。どうすれば良いかわかりませんでした。
短い返信に込められた答え
しばらくして届いた返信は、短い文でした。
「でも猫は手放さないでほしい。俺が薬を飲んで通うから」
続けて「3匹ともあの子たちは家族だろ。家族を切るのは違う」と。画面を見つめたまま、私はキッチンの椅子に座り込みました。
「本当にいいの?」と聞き返した私に、彼は「いいから」とだけ返してきました。翌朝、私は近所のペットの皮膚科医院でアレルギー対策を相談し、寝室と居間を分ける扉を取り付ける見積もりも取りました。彼に負担をかけたぶん、私にもできることをしたかったのです。
そして...
翌週末、彼は仕事帰りに空気清浄機を一台抱えて、私の家のチャイムを鳴らしました。「これ、自分の分。家にも置きたいから」と笑いながら、いつものように猫たちの方には近づきすぎず、けれど確かに優しい視線を向けていました。
半年間、何も気づけなかった私を責める気持ちはまだ残っています。それでも、家族を切るのは違うと言い切ってくれた彼の声が、これからの暮らし方を変えていく予感がします。3匹の猫と、彼と、空気清浄機のかすかな運転音。私の家には、新しい家族の形が増えました。
(30代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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