デート中にスマホを見ていた理由を、喧嘩の勢いでさらけ出してしまった夜
彼女の「行きたい」を集める癖
彼女はふとした瞬間に「行きたい」をこぼす人です。SNSを眺めながら「ここ行ってみたいな」。歩いているときに「あのカフェかわいい」。友人の投稿を見て「屋上のレストランいいな」。
その何気ないひと言を聞いたら、忘れないうちにスマホで店を検索してメモする。いつの間にかそれが俺の癖になっていました。記念日や誕生日のたびにメモの中から店を選んで予約を取る。彼女の驚く顔が見たくて続けていた習慣です。
ただ問題は、メモをとるタイミングがいつもデートの最中だったことでした。
画面の中でしていたこと
彼女が「行きたい」と言った瞬間に検索しないと、店の名前を忘れてしまう。だからデート中にスマホを開いて、営業時間を調べ、予約の空き状況を確認し、メモ帳に保存する。2、3分のことです。
でも彼女から見れば、俺はただスマホに夢中な彼氏でしかなかったのだと思います。「何見てるの?」と聞かれれば「ちょっと調べもの」。嘘ではない。でも中身を言えばサプライズが台無しになる。
彼女の不満が積もっていくのを感じながら、「あとで喜ばせるから」と自分に言い聞かせていました。
送りつけたスクショ
あの日の帰り道、「今日もずっとスマホばっかりだったね」というメッセージが届きました。「ちょっと確認してただけ」と返すと、「私の話、半分も聞いてなかったでしょ」。胸の奥が熱くなりました。
聞いてる。全部聞いてる。お前が何気なく言った店、全部覚えてる。その衝動のまま、来週のために準備していた予約確認のスクショを送りつけていました。
「何これ」。
彼女からの返信を見て、我に返りました。サプライズのつもりだった予約を、怒りに任せてぶつけてしまった。
そして...
俺がしていたのは「今この瞬間」を犠牲にして「サプライズ」を仕込むことだった。目の前の彼女の話を聞く代わりに、画面の中で次の予約を取っていたのです。
彼女が怒っていたのは、予約してくれないことではなかった。今、ここで、こっちを見てほしかっただけなのだと思います。あのスクショは「ちゃんと聞いてる」の証明のつもりでしたが、「ちゃんと向き合えていなかった」証拠でもありました。
来週の予約はまだ残っています。でも次に会うときは、まずスマホをポケットにしまうところから始めようと思っています。
(20代男性・調理師)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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