息子だけを信じていた私→息子がリストラされた日、お嫁さんに電話をかけた
息子への誇りと、拭えない本音
息子が結婚し、共働きだと聞いていました。でも心のどこかで、「息子が一家を支えている」という姿を守りたかった。だからお嫁さんの仕事が話題になるたびに、つい口から出てしまっていたのです。「お仕事って言っても、趣味みたいなものでしょ」お嫁さんが傷ついているのは、薄々わかっていました。それでも言葉を変えることができなかったのは、息子の立場が揺らいでほしくないという、私自身の思い込みがあったからだと、今なら少しわかります。
息子から届いた言葉
ある夜、息子から電話がかかってきました。「会社をリストラになった」しばらく、何も言えませんでした。ローンや生活費は、これからどうなるのか。頭の中がぐるぐるとするなかで、ふとお嫁さんのことが浮かびました。あの子はずっと黙って働き続けていた。私が「趣味」と言い続けている間も、一度も仕事をやめなかった。
電話をかけるまで
数日後、何度も迷いながら、お嫁さんに電話をかけました。最初は何から話せばいいかわからず、少し沈黙が続きました。「しばらく、あなたの収入を頼りにさせてもらえないかしら」お嫁さんは少し間を置いてから、「わかりました」と答えてくれました。責められることも、嫌みを言われることもなく、ただその一言だけ。その返答が、どんな言葉よりも深く胸に刺さりました。
そして...
電話を切った後、長い間ぼんやりとしていました。お嫁さんの仕事を認めたくなかったのは、息子のためというより、自分自身のこだわりだったのかもしれない。そう気づいたとき、少し恥ずかしいような、胸が痛みのような気持ちになりました。「ありがとう」と素直に言えるようになるまで、もう少し時間がかかるかもしれません。でも、次に会う時は、せめてお嫁さんの目をちゃんと見て話してみようと思いました。
(60代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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