『来月結婚する』と職場で見栄を張った俺→婚活パーティーで“3回目のご参加ですね”とあの女性の前で晒された
「その年で独身?」——俺は何の気なしに言った
部署の歓送迎会で、たまたま同じテーブルになった女性。確か30代半ばで、独身だという話を以前小耳に挟んでいました。お酒も入って気が大きくなっていた俺は、何を思ったか口を開いて、「確かまだ独身だよね? その年でまだ結婚してないんだ」と言っていました。それだけでは止まらなかったのです。「俺は来月結婚するんだけどさ、女性は早めに動かないとまずいんじゃない?」自分が上の立場にいるような気分でした。今思えば、最低な行為です。
「来月結婚する」は嘘だったのです。正確に言えば、願望でした。婚活を始めてもう1年以上。なかなかうまくいかない現実を、誰かを見下すことで紛らわせていたのだと思います。職場では「結婚が決まった」という雰囲気を漂わせ、プライドだけは守っていました。情けない話ですが、それが当時の俺の精一杯だったのです。
よりによって、あの人がいた
その週末も、いつもの婚活パーティーへ向いました。今月だけですでに3回目。もう慣れたもので、スタッフとも顔見知りになっていました。受付を済ませて会場へ入ろうとしたとき、見覚えのある顔が目に入りました。飲み会であの言葉を投げつけた、彼女だったのです。まずい、と思った瞬間、スタッフが満面の笑みで俺に声をかけてきたのです。
スタッフの一言が、すべてを暴いた
「いつもありがとうございます! 今月もう3回目ですね」。スタッフの明るい声が、会場に響きました。その瞬間、彼女と目が合いました。何か言わなければと思ったが、言葉が出ませんでした。
「来月結婚する」と豪語した男が、同じ月に婚活パーティーへ3回通う常連。それが、よりによって彼女の目の前で明らかになったのです。彼女は何も言わず、ただ視線を外しただけでした。その沈黙が、どんな言葉よりも重いものでした。
そして...
彼女はその後、楽しそうに会場を回っていました。俺はその場にいることが耐えられなくて、早々に帰りました。帰り道、ずっと考え続けました。根拠もないのに人を見下して、虚勢を張って、結局一番みっともなかったのは俺だった、と。
翌朝、あの飲み会の夜を思い返しました。彼女が笑顔を取り繕いながらも黙って席を外した後ろ姿を、なぜ気にしなかったのか。あの言葉は、取り消せません。傷つけたことも、変わらない。情けなさと後悔だけが、今も胸に残っています。
(30代男性・営業)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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