「うちの子はお受験するから」とマウントを取るママ友→運動会で息子がとった行動に会場が拍手した
「お受験組」と「それ以外」
息子が年長に上がった春から、空気が変わりました。クラスの何人かが小学校受験の塾に通い始め、ママ友の間に見えない線が引かれたのです。中心にいたのがMさんでした。会うたびに「うちは○○教室に通ってて」「もう足し算もできるの」と話してきます。最初は「すごいね」と聞いていましたが、ある日お迎えのとき、Mさんが別のママにこう話しているのが聞こえました。「うちの子はお受験するから、あまり遊ぶ子は選ばないと。なんでも自由にさせてる家の子と関わると、刺激が強すぎるのよね」。「なんでも自由にさせてる家」が私のことだと、すぐにわかりました。
息子は気づいていた
Mさんの息子Sくんと、うちの息子は同じクラスで仲が良い子でした。ところが春以降、息子がSくんと遊ばなくなりました。「Sくん、最近一緒に遊んでくれないんだ」と寂しそうに言う息子に、胸が痛みました。ある日、「ママ、僕のせいかな。僕がお勉強してないからかな」と聞かれて、言葉に詰まりました。5歳の子どもに、大人の事情なんてわかるはずがありません。「あなたは何も悪くないよ。Sくんも忙しいんだよ」と答えるのが精一杯でした。
運動会のかけっこ
秋の運動会、年長クラスのかけっこ。息子もSくんも同じ組でした。スタートの合図で一斉に走り出した6人の中で、息子は2番目を走っていました。ゴールまであと少しというとき、隣のレーンでSくんが転びました。膝を押さえてうずくまっているSくんの横を、他の子は走り抜けていきます。でも息子は立ち止まりました。振り返って、Sくんのそばにしゃがみ込み、「大丈夫? 立てる?」と手を差し出したのです。Sくんは泣きそうな顔で息子の手を握り、二人はゆっくり立ち上がりました。そして手をつないだまま、最後にゴールしたのです。
そして...
会場が一瞬しんとなった後、どこからか拍手が起こりました。それが広がって、保護者席全体が拍手に包まれました。気づいたら視界がにじんでいました。私が何も言えなかった悔しさを、息子は全部吹き飛ばしてくれました。順位は最下位。でも、あの場にいた誰もがそんなことは気にしていませんでした。
ゴールの後、Sくんが泣きながら息子に抱きついてました。その様子を見ていたMさんと目が合いました。Mさんは目を赤くしていて、口元が震えていました。あのときMさんが何を感じていたのか、私にはわかりません。でも、あの表情は忘れられません。
帰り道、MさんからLINEが届きました。「今日、息子に手を差し伸べてくれた姿を見て、涙が止まりませんでした。私は大事なことを見落としていたのかもしれません。もしよかったら、また子どもたちを一緒に遊ばせてもらえませんか?」。
「もちろん。息子も喜びます」と返しました。
翌週、公園で息子とSくんが追いかけっこをしていました。二人とも転んで、二人とも笑っていました。
(30代女性・パート勤務)
本記事は、読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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