「ダサくない?」ノーブランド品を笑っていた私→翌日からバッグを変えた理由
「ノーブランド」を笑うことで、守りたかったもの
職場では、いつもブランドのロゴが見えるバッグや小物を持つようにしていました。それが自分のステータスだと信じていたのです。だから、ノーブランドの服を気負いなく着ている同僚を見ると、どこか落ち着かない気持ちになった。あの朝、「それ、どこの? ノーブランド? ダサくない?」と口にしたのは、純粋な感想ではなく自分の立ち位置を確認するための言葉だったのだと思います。相手を下げることで、自分が上にいると感じたかった。その程度の、浅い動機でした。
誰にも言えなかった秘密
実は、持っていたブランド品はすべてネットで手に入れた偽物でした。本物を買う余裕はなく、でも「何も持っていない自分」でいることが怖かったのです。見た目さえ整えれば誰にもわからないだろう。そう思い込んでいたのです。だからこそ、ブランドに頼らず堂々としている同僚の存在が、余計に眩しくて疎ましかった。何も身につけなくても揺るがない人を前にすると、偽物で武装している自分の薄っぺらさが浮き彫りになる気がして、居心地が悪くなるのです。
聞こえてしまった一言
その日の昼休みのこと。給湯室の近くを通りかかったとき、ふいに話し声が耳に入りました。「あの人のバッグ、ロゴの位置も本物はそこじゃないよ」。足が止まりました。まさか職場にファッション業界出身の人がいるなんて思ってもいなかったのです。
そのまま自分のデスクに戻り、午後はほとんど何も手につかないまま、ただ終業時間までただただ時間を過ぎるのを待っていました。
そして...
翌朝、別のバッグを持って出社しました。何のロゴも入っていない、ずっとクローゼットの奥にしまっていたもの。誰にも何も言われなかったけれど、自分の中では大きな変化でした。偽物で自分を飾ることに、もう疲れていたのだと思います。あの同僚のワンピースは、ブランドのタグなんかなくても、とても似合っていた。それを「ダサい」と笑った自分こそが、一番みっともなかったのだと、ようやく気づけたのです。まだ素直に「似合ってるね」と声をかける勇気は出ない。けれど、まず自分自身に嘘をつくのをやめること。そこから始めてみようと、そう思えた朝でした。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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