「こんな俺でいいの?」と聞かれ続け「いいよ」と答える4年間→思わず本音で「よくない」と答えたら...
繰り返される問いかけの日々
彼と出会ったのは、共通の友人を介した飲み会でした。穏やかで誠実な人柄に惹かれ、私たちは自然と付き合うようになったのです。ただ、交際が始まってすぐ、彼には少し気になる癖があることに気づきました。
「こんな俺でいいの?」ふとした会話の合間に、彼はそう尋ねてくるのです。最初は「過去に何かあったのかな」と心配になり、私は丁寧に「いいよ、大好きだよ」と伝えていました。彼を安心させたい一心で、何度でも同じ言葉を返し続けたのです。
しかし、1年経っても、2年経っても、その問いかけは続きました。記念日のディナーの最中にも、楽しい旅行の夜にも、決まってその言葉が飛び出します。私の答えはいつも同じ。「いいよ」と笑顔で返すこと。それが当たり前の日常になっていきました。
積み重なる小さな疲れ
付き合ってしばらくしてから、私の中で何かが変わり始めました。「いいよ」と答えるたびに、心のどこかがすり減っていくような感覚があったのです。
彼のことは変わらず好きでした。でも、何度伝えても届かない言葉に、次第に虚しさを覚えるようになっていったのです。
「私の気持ちは信じてもらえていないのかな」「4年も一緒にいるのに、まだ不安なの?」そんな思いが、少しずつ胸の奥に溜まっていきました。
ある夜、仕事で疲れて帰宅した私に、彼はまたあの質問を投げかけてきました。「なぁ、こんな俺でいいの?」いつもなら反射的に「いいよ」と答えていたはず。でもその日は、どうしてもその言葉が出てこなかったのです。
思わず出た本音
気づけば、私の口から「……よくない」そんな言葉がこぼれていました。彼は目を丸くして、しばらく固まったまま動けずにいます。私自身も、自分が発した言葉に驚いていました。
彼から出た驚きの声は、今まで聞いたことがないほど小さく震えていました。私は慌てて言葉を続けます。
「ごめん、そうじゃなくて。4年間ずっと『いいよ』って言い続けてきたのに、まだ信じてもらえないのが寂しいの。私の言葉、届いてなかったのかなって」
思いがけず、涙がこぼれそうになりました。彼を傷つけたかったわけではないのです。ただ、ずっと抱えていた気持ちが、あの一言をきっかけにあふれ出してしまったのでした。
そして...
その夜、私たちは久しぶりに話し合いました。彼は「ずっと自分に自信がなくて、君がいつかいなくなるんじゃないかって怖かった」と打ち明けてくれたのです。私も「あなたを安心させたくて関係を頑張ってきたけど、少し疲れてしまった」と正直に伝えました。
お互いの本音を初めてぶつけ合った夜。それは決して楽しい時間ではなかったけれど、4年間で一番深く向き合えた瞬間だったように思います。
あれから彼は、少しずつ変わり始めました。「こんな俺でいいの?」という問いかけは減り、代わりに「ありがとう」「一緒にいてくれて嬉しい」という言葉が増えていったのです。
完璧な関係なんてどこにもありません。でも、あの日「よくない」と言えたことで、私たちは初めて対等に向き合えるようになった気がします。これからも、言葉を重ねながら、ゆっくり歩いていこうと思います。
(20代女性・フリーランス)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています
(ハウコレ編集部)
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