彼「将来のために貯金しないと」→食費も削れというので“家計簿の現実”を突きつけた
「もっと節約できるでしょ」という言葉
同棲を始めてから、家計は私が管理することになりました。彼は毎月決まった額を生活費として渡してくれて、私がやりくりする形です。最初のうちは順調でした。けれど、3か月ほど経った頃から、彼が家計について口を出すようになったのです。
「将来のためにもっと貯金したいんだよね」
その言葉自体に異論はありませんでした。私だって将来に備えたい気持ちは同じ。問題は、彼が「節約」の対象として真っ先に挙げたのが食費だったことでした。
「食費、もうちょっと減らせない?」
彼はスマホで何かの記事を見せながら言いました。「二人暮らしなら月3万円でいけるって書いてあるよ」と。私は思わず黙り込んでしまいました。現実を知らない人が書いた数字を、そのまま信じているように見えたからです。
彼が知らなかった"やりくりの現実"
私たちの食費は月に約4万5,000円。彼はそれを「高い」と感じていたようです。でも、その内訳を彼は知りませんでした。
朝はパンと卵、昼は彼のお弁当を作り、夜は肉か魚のメインに副菜を2品。週末だけ少し贅沢をして、お刺身やデザートを買うこともあります。外食はほとんどせず、お惣菜に頼ることも月に数回程度。決して贅沢はしていないと、私は思っていました。
けれど彼にとって、食事は「出てくるもの」。買い物の手間も、献立を考える時間も、値段を見比べながらカゴに入れる判断も、すべて見えていなかったのです。「じゃあ、一度見てみる?」私は静かにそう提案しました。
家計簿を開いた夜
その夜、私は管理している家計簿を彼に見せました。食費だけでなく、光熱費、日用品、通信費、それぞれの項目ごとに記録されたデータ。どこで何を買い、いくら使ったのか、すべてが一覧になっていました。
彼は画面を見ながら、しばらく何も言いませんでした。
「……お弁当の材料費、こんなにかかってたんだ」
ぽつりとつぶやいた言葉に、私はうなずきました。お弁当を作るのが当たり前になっていた彼にとって、それがいくらの食材でできているのか、考えたことがなかったのだと思います。「ここを削ったら、たぶんお弁当はなくなるよ。外で買うと1食500円以上かかるけど、それでもいい?」感情的に責めるつもりはありませんでした。ただ、数字という事実を一緒に見てほしかっただけ。彼は少し考え込んだあと、「……ごめん、わかってなかった」と静かに言いました。
その後...
その日を境に、彼は少しずつ変わりました。買い物に一緒に来るようになり、「これ安いね」「今日は何作るの?」と会話が増えました。週末には「俺が作ろうか」と言ってくれることも。
貯金の話も続いています。でも今は、「どこを削るか」ではなく「どうやって一緒に工夫するか」という話し合いに変わりました。
あの夜、家計簿を見せてよかったと思います。言葉だけでは伝わらなかったことが、数字を通して届いた瞬間でした。小さなすれ違いを乗り越えた私たちは、少しだけ強くなれた気がします。これからも二人で、地に足のついた暮らしを続けていきたいと思っています。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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