【実話】3年間続いた誹謗中傷。開示で判明した相手は、結婚式で受付を任せるはずの親友だった
届き続けた、見えない悪意
美容系インフルエンサーとして活動を始めたのは、4年ほど前のこと。日々のスキンケアやメイクの記録を投稿するうち、少しずつフォロワーが増えていきました。「参考になります」「真似してみました」そんな温かいコメントが励みになり、発信することが私の生きがいになっていったのです。
けれど、フォロワーが増えるにつれ、匿名アカウントからの誹謗中傷のDMが届くようになりました。最初は気にしないようにしていたものの、その言葉は次第にエスカレート。毎日のように届くメッセージに、私の心は少しずつ削られていきました。
つらいときに話を聞いてくれたのは、学生時代からの親友サキでした。「気にしちゃダメだよ」「私はずっと応援してるから」。その言葉に何度救われたかわかりません。
限界を迎えた日、私は動き出した
3年が経っても、誹謗中傷は止みませんでした。ついに限界を感じた私は、弁護士への相談を決意。開示請求という手段があることを知り、証拠を集め始めたのです。
ちょうどその頃、私には嬉しい出来事がありました。付き合っていた彼からプロポーズをしてもらい、結婚が決まったのです。幸せな未来が見え始めた一方で、心のどこかにはずっと暗い影が残っていました。「この誹謗中傷を終わらせなければ、本当の意味で前に進めない」そう強く思いました。
サキにもその決意を伝えると、「絶対に犯人見つけようね。何かあったら言って」と背中を押してくれたのです。
開示された名前を見て、息が止まった
数カ月後、弁護士から連絡がありました。開示請求が認められ、目に飛び込んできた名前に、私は言葉を失いました。そこに記されていたのはサキの本名だったのです。連絡を取ると、サキは泣きながら電話口でこう言いました。「ごめん、嫉妬してたの。冗談のつもりだった。許して」そして、信じられない言葉が続きました。
「あ、それと結婚式の受付、まだ私だよね?楽しみにしてるんだ」
3年間、毎日のように誹謗中傷を送りつけておいて、何事もなかったかのように結婚式に出るつもり?私は静かに答えました。
「ありがとう、届けるものはちゃんと届けるね」
電話を切った後、私は弁護士に連絡しました。「予定通り、進めてください」と。
そして...
サキとの縁は、静かに終わりました。
悲しみや怒りがなかったわけではありません。でも、私は気づいたのです。自分を傷つける相手に、これ以上心を使う必要はないということに。
結婚式当日、会場には本当に私を大切に思ってくれる人たちだけが集まってくれました。その光景を見たとき、ようやく心から笑えた気がします。
あの3年間は決して無駄ではなかったと、今は思えます。つらい経験を通して、「自分を守る」という選択ができるようになったこと。それは私にとって、大きな財産になりました。
誰かの悪意に傷ついている方がいたら、どうか一人で抱え込まないでください。あなたを本当に想ってくれる人は、必ずいます。
(20代女性・自営業)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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