Q. 市販の緊急避妊薬は、性被害にあってしまった場合も使ってよいのでしょうか?【産婦人科医が回答】
【産婦人科医が解説】不同意性交や性被害にあってしまった場合でも、緊急避妊を目的とした市販の緊急避妊薬を使うことが可能です。しかし心身のケアのためには、緊急避妊薬だけでは不十分です。分かりやすく解説します。(※画像:PIXTA)
Q. 市販の緊急避妊薬は、性被害にあってしまった場合も使ってよいのでしょうか?
Q. 「緊急避妊薬が、市販薬として薬局で買えるようになると聞きました。服用が早いほど妊娠リスクを下げられるそうですが、例えば、予期せぬ性被害にあってしまったような場合も、すぐに自分で買って服用したほうがいいのでしょうか? その場合は先に警察に行くべきですか? 少し疑問に思ったので教えてください」
A. 妊娠リスクは下げられますが、心身のケアも重要。緊急避妊薬だけでは不十分です
万一、性被害にあってしまった場合、緊急避妊薬を使うことで妊娠のリスクを大きく下げられます。ノルレボ錠などの緊急避妊薬は、性行為後72時間以内に服用することで、妊娠の可能性を約85%減らせると考えられています。特に、24時間以内の服用が最も効果的です。
安全性についても、重い副作用はほとんどなく、血栓症のリスクも上昇しないと報告されています。薬の成分にアレルギーがなければ、多くの人が安心して使用できるとされています。ただし、100%の避妊効果はなく、繰り返し使うことで効果が下がる可能性もあるため注意が必要です。
その点でも、すぐに自分で薬局に行けるのであれば、まず緊急避妊薬を服用することは選択肢になります。性被害にあったことを言わなくても、薬局での購入は可能です。
しかし、不同意性交や性被害にあってしまった場合、大切なことは緊急避妊だけではありません。
「なるべく事を荒立てたくない」「思い出したくない」と考えてしまう人もいるかもしれませんが、緊急避妊薬を自分で飲んで終わりにするのではなく、警察への届け出やワンストップ支援センターへの相談も視野に入れましょう。その後の心身のケアも、非常に重要だからです。
ワンストップ支援センターに相談すれば、緊急避妊にかかる費用や性感染症検査が全て公費でサポートされます。また、その後の精神的なサポートを受けたり、法律相談にもつないでもらったりすることもできます。つらい問題を1人で抱え込まず、必要な支援を頼ることが大切です。
女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。女性医療の先駆者の下、最先端の性差医療を学び、「全ての女性に美と健康を!」をコンセプトに現場診療にあたる。ネット・雑誌・書籍等の媒体を通し幅広く健康啓発を行っている。
執筆者:清水 なほみ(産婦人科医)
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