「これだから若者は…」実際どうなの?アラフォーから見る最近の若者の実態
「最近の若者は……」なんて言葉を口にすると、ただちに老害認定される世知辛い昨今。とはいえ、「実際に最近の若者はどうかしているよ」と内心で思っている人も多いのではないでしょうか。「最近の若者はろくに敬語も使えない」「仕事をさぼるしすぐ休む」「周囲への気配りが全然なってない」こんなもやもやを胸の中に秘めているアラフォーからアラフィフ世代は多いはず。果たして、そんなことを思ってしまう我々年上世代の感覚が古いのか、それとも若者がどうにかしているのか。今回はそんなセンシティブな視点で「最近の若者」の実態に迫ります。
最近の若者はとにかく〇〇
当たり前ですが、一口に「最近の若者」とは言っても、若者にもいろいろな人がいます。それは我々年上世代も同じ。人間の普遍的な性質です。
近年は何かと「〇〇世代」というラベルをすぐに貼りたがる傾向にありますが、どの世代も同じようにさまざまな性格や個性を持つ人がいて、実は人間は昔から多種多様です。
ちなみにここでいう「若者」は「Z世代」ということになるでしょうか。筆者はいわゆる氷河期世代です。
さて、とはいえ実際に「最近の若者は年上からどう思われているのか?」というのは、単純に気になるところですよね。
そこで、筆者が実際に同世代から聞いたことのある、若者に対する生の声をいくつかご紹介します。
①最近の若者は敬語が使えない
「ほんっと最近の若いのは口の利き方がなってないわ」とため息を漏らしたのは、大手メーカーに勤める40代男性。
筆者の知人であり、役職は係長である。
彼によると、とにかく新卒の敬語の使えなさが絶望的なのだとか。特に上司である自分に対して不意にタメ口を聞いてきたり、まるで友達を話しているようなフランクな態度にイライラしたりしていた様子。
確かに若い世代には、我々昭和世代には決して考えられなかったようなそんな傾向がある。
しかし、少し冷静に考えてみよう。
彼が部下のフランクな態度にイライラしてしまうのは、裏を返せば、彼自身が過激なまでの年功序列思想にさらされてきたせいではないだろうか?
「俺たちがそうしてきたんだから、お前たちもそうするべきだ」という、いわば辛酸を舐めてきた自分の悔しさや悲しみをそのまま後続の世代に押し付けるような、「サンクコストを捨てきれない未練がましさ」があるように思う。
確かに大人としてのマナーや仕事上における最低限の礼儀作法は大切である。しかし、同じ会社で働く身内である部下や後輩を、そこまで厳しく律する必要は本当にあるだろうか?
どうも若者と年上の間にある「常識」が乖離しているように思えてならない。
②最近の若者はすぐに仕事を辞める
「最近の若者は、仕事が嫌になったらすぐに辞める根性なしばかりだ」
そうくだを巻くのは、半導体を扱うメーカーの会長である。お歳にして80半ばから90あたりだろうか。
グイとビールジョッキを飲み干すくらいには、ピンピンと元気な方である。
彼とは筆者の行きつけの飲食店でたまたま知り合い、懇意にしていただいたのだった。
さて、彼の言葉はこう続く。
「俺が若い頃はね、そんなことでいちいち仕事を辞めたりなんてしなかったよ。むしろこんちくしょう!今に見てろ!ってさ、歯を食いしばって──」
つまり彼は何が言いたいかというと、「どうだ俺はすごいだろう。だてに成功しちゃいないんだ」ということなのだろう。
相当なご苦労や努力をされてきたのだと思う。
しかし、それは彼が賞賛されるべきキャリアであり、相対的に若者の評価を下げていい理由にならないのもまた事実である。
他者を貶めて自分の価値を高めようとする手法は、人間社会のさまざまな場面でしばしば目撃する。
どうやら人間には、「自分より弱いものを叩いて自分の強さを誇示したい」──みたいな、歪んだ承認欲求に溺れやすい側面があるようだ。
さて、話を戻すが、最近の若者が仕事をすぐに辞める背景には、終身雇用制度の終焉や、キャリアステップが重視されがちな現代の日本社会的な背景などが影響しているように思う。
ちなみに筆者は、合わない会社はさっさと辞めて、次の展望にコミットする合理的な考え方に賛成である。
③最近の若者は気配りが足りない
「新しく入ってきた子、自分のことしか考えてなくてきついわ……」
そう話すのは、IT系のベンチャーに勤める、当時39歳のシステムエンジニアである。
話を聞いてみると、その部下はチーム仕事にも関わらず報連相をしない。退社時には周りへの挨拶もなくそそくさと帰る。会社の備品を勝手に持ち帰る──など、多くの問題行動が見られるらしい。
しかもその部下は、仕事に関する同じ質問を何度も繰り返してきたり、彼が忙しそうにしているにも関わらず、自分の都合やペースでずかずかと質問を投げかけてきたりするのだとか。
これは確かに配慮が足りないように見える。
ただ、どうもここまでくると「若者だから」というくくりでは見られないような気もする。
もしかするとAHDHやASDといった発達障害の傾向があるのかもしれないし、何らかの精神疾患があったりするのかもしれない。
障害や病気でなくとも、環境や生育による「目に見えない問題」の可能性もある。
となれば、それぞれの事情に応じた対応や対策があるはずだ。
少なくとも、ご本人にはどうしようもない問題をはらんでいる可能性がある限り、「最近の若者は」で一刀両断してしまうのは、少し社会人としての優しさに欠ける態度ではないかと筆者は思うのだった。
④最近の若者は自分に甘い
「最近の若い社員は、与えられた仕事だけこなせばいいみたいな感覚で、責任感も経営感覚もない」
そう話すのは、小型家電メーカーを経営する30代後半の社長である。
どうやら彼は、若手社員に経営感覚や自立性や能動性などを求めているらしい。
筆者も一事業者として、彼と似たような悩みを抱えたことはある。
ただ、筆者は「経営感覚は経営者が持つべきものであって、社員には不要である」と割とすぐに結論を出した。
つまり、アルバイトにそこまでの責任を求めないのと同じで、より責任感のある高いレベルの仕事を任せたければ、相応の報酬を支払うことだ。
しかしどうやら彼が言いたいのはそういうことではないらしい。
「彼らにはとにかく志がないし夢もない。だから仕事に対して沸き立つような熱意なんて持ちゃしない」と、彼は言う。
確かにスポ根のドラマやアニメが流行した我々アラフォー世代は、夢と希望を持って高い目標に挑戦する傾向がある気がする。その分、気合いや努力といった根性論でやりくりしてしまいがちな危うさがある。
一方、Z世代はというと、保守的で堅実かつ安定志向な人が多いと聞く。もしかするとこの辺に、それこそ時代背景がそのまま反映されたような本物の「ジェネレーションギャップ」が存在するのかもしれない。
⑤最近の若者は弱い
「最近の若い奴は挑戦しないし、何事にも弱気でダメ!」
焼酎を飲み、赤ら顔でそう言い放つのは、とあるスナックの常連客である。
するとママがこう答える。
「つまり、あんたたちより賢いってことじゃない」
「なんだよママァ!」と常連客。
そんな微笑ましい光景を、筆者はビールを飲みながら眺めていた。
しかし、両者のこのやり取りは非常に興味深いところがある。なぜなら、ママが若者を代弁する形の、まんま「年上世代と若者世代の価値観の違い」を如実に表れているからだ。
氷河期世代とはいえ、それでもまだアラフォーの昭和世代は日本の活気を知っている。だからきっと、満身創痍でボロボロになっても、希望に賭けて挑戦できるのだ。
失われた30年がスタンダードなZ世代が、堅実で保守的になるのは当然のことではないだろうか。
そう考えると両者は、いがみ合いけなし合うのでなく、相互の弱みを補いつつ強みを生かし、手を取り合いながら生き抜いていくべきではないだろうか。
失われた30、いや40年にもなろう漆黒の時代をともに生きているのだから。
結局「若者」はレッテルでしかない
就職氷河期を過ごしたアラフォーの昭和世代として、最近の若者の実態について考察してみました。
確かに世代間ギャップは存在しているようです。
しかし、それはあくまで時代背景の差異により生じたそれぞれの価値観の違いに過ぎません。
世の中にはいつの時代もいろいろな考え方を持つ人がいますし、さまざまな感性の人がいます。
分断し排除し合うのではなく、各々の違いや差異を認めて受け入れること。そして、各々が自分の弱みを自覚すること。その弱みと真摯に向き合うこと。そんな謙虚さが、より高度な調和へとつながり、大きなパワーを生む気がするのは筆者だけでしょうか。
「年功序列」「年上は絶対」という価値観を持つ年上世代自ら、若者に対して謙虚さのお手本を示す必要があるのかもしれません。
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