年下彼氏に奢る? 割り勘にする? 令和ならではの解決策
今回のお悩み「年下彼氏とのデート代、多めに出すべき?」
私には年下の彼氏がいます。デート代はなんとなく私が奢ったり、多めに出したりするようにしているのですが、ずっと出し続けるか迷い中……。彼氏も働いているので、割り勘にシフトできるなら嬉しいのですが、年下の彼氏とのデート代って一般的にはどうすべきなんでしょうか?
結局ね、この世は金なんですよ。
金。
いやごめんなさい嘘です。お金より大切なものはあると思います。家族とか、愛とか、プライドとか、あの日の哀しみとか、大切な人との珈琲タイムとか。
ただ、そうした「お金より大切なもの」を守るために、お金は必要だと思うのです。お金が無いと缶コーヒーも買えませんからね。ていうか生きていけません。
だからこそ、逃げずに、お金について考えることが必要なのです。この厳しい令和においても、なおさら必要性は高まっていることでしょう。
今回のテーマは「年下彼氏とのデート代」です。
はたしてデート代は、どちらが奢るべきか、割り勘にすべきか──有史以来、この問題の解決を巡って数多の英傑たちが命を落としてきました。ここで、今一度、その難問に挑もうというわけですね。
それもそのはず。この令和において、恋愛(と、それに伴うお金)のあり方は大きく変わっていくはずですから。現代だからこそ言えることもあるでしょう。シビアに考えていく所存です。
■年下彼氏とのデート代は奢るべきなの? 多めに出すべきなの?
まずは「何が問題なのか?」を考えてみようと思います。
女性の方が年上で、男性の方が年下。
相談者様は、この関係でデートをしていると、なんとなく女性側が多く出してしまうとのことでした。つまり「年上の方が、デート代は多く出すものじゃない?」という空気になっているわけですね。
これ自体は、正解でも不正解でもないと思います。
社会的に、そうした価値観が(善かれ悪かれ)あることも確かです。とはいえ慣習は慣習ですから。採用してもいいし、採用しなくてもいい、けれど採用しておくと今の年功序列社会では、角が立たなくて済むよ──くらいのものでしょう。
そもそもは「長生きしている方が稼ぎがあるだろうから、ちょっと後輩の生活を助けてあげるというお互い様の精神」もあったかと思うのです。理に適っていますよね。
とはいえ時代は令和です。令和なのです。
それに、今回のケースは、収入も大きく違わない(であろう)年の近い、恋人間での出来事なのです。恋人である以上は、いったんは対等な立場でありたいのも人情ですよね。正直なところ「なんで私がいつも多く出しているんだろう……?」と感じるのも分かるというものです。
この不公平感が、ポイントなのだと思います。
さらに言えば、もうちょっと、こう、何かあるんじゃないの、私が、これだけ悩んでることに気づいてよ──という「気づいてもらえていない悲しみ」という感情面の問題もあるような気がします。その気持ちも分かりますよね。
■奢られる時の年下彼氏の心理は?
次に奢られる(多めに払われている)側の彼の心理を考えてみましょう。
おそらく2パターンに分かれるかと思います。
①大した問題だと感じていない
②気づいているが「俺の方が年下だし」「得してるし」と開き直っている
まず「①大した問題だと感じていない」について。
これはあなたにとって信じられない心理かもしれません。しかし3〜4割くらいは、このパターンだと思います。貴女も薄々お気付きのことかもしれませんが、本当に、一部の男子は鈍感なのであります。マジで本当に何も考えていないのです。心理どうこうの前に。マジで。
次に「②気づいているが開き直っている」について。
こちらの場合は、ちょっとズルい感じがしますよね。これも年下だから当然だ、と信じきっている(彼の中で正解になっている)可能性もあるのです。もしくは罪悪感はあるけれど、損得勘定で「得してるし……!」と、開き直っていることもあります。
いずれにせよ、男ってやつは、男ってやつなのであります。
■令和の今、年下彼氏とのデート代で理想の支払い方は?
では「理想の支払い方」を考えてみるとしましょう。
おそらく1番の理想は、ある日、彼が三つ星のフレンチ・ディナーを予約したと思ったら、最後の会計のときに、真剣な様子で「今まで負担かけててごめん。目が覚めたよ」と告白して、急に奢ってくれるようになることでしょう。
というのは冗談(冗談半分)として、やはり「全てを男性側が負担するようになる」というのも違う気がするのです。やられて嫌だったことを、鏡に反射させるように、そのまま相手に返すようで。申し訳ない感じもしませんか。
言うまでもなく貴女のゴールは幸せな恋愛を続けることのはずですよね。金銭的に得する関係を結びたいわけではないはずです。
だからこそ「負担は半分ずつ」が落とし所だと思うのです。
つまりは割り勘。
もちろん、いろんな反論もあることでしょう。男性の側が多めに支払うべきだとか。
今回はあくまで「女性の方が年上で、男性の方が年下で。すでに多めに支払う流れになっているところから抜け出すには」という観点からの回答だとお考えくださいませ。ケース・バイ・ケースです。
性別も関係なし。収入も似たような恋人間なら年功序列もなし。
ちょっと令和的だと思いませんか?
■もし割り勘にするなら、どのように切り出したら良いの?
いよいよ本題です。
もちろん、先ほどの「理想の支払い方」のように、彼の方から改心するのを待ち続けることもできます。しかし、それも効率が悪いことでしょう。
ここはシンプルに切り出すしかありません。
私たちホモ・サピエンスは言葉を操ることができる生物です。大切な話だからこそ、言葉を使って、誤解の無いように意思疎通をすべきなのです。いわゆる「察してちゃん」にならないように気を付けましょう。トラブルの元になってしまいますから。
この場合、いくつか作戦を考えることができます。
不景気でお金が厳しいという話の後に切り出す
申し訳ないけれど、と枕詞をつける
あなたとは対等でありたいから、というニュアンスを伝える
ちょっとした交渉術だともいえますね。切り出しやすくしながら、相手のメンツを慮ってあげるイメージです。
大事なのは「彼は論破すべき敵ではなく、単に関係を安定させるための話し合いの相手だ」という考え方かと思います。どうせなら気持ち良く対話したいところですものね。
ぜひ、しれっと割り勘に持ち込んじゃってくださいませ。
■悩んだ時は話し合うべき時なのかも!
恋愛をしていると、なかなか悩むことも多いですよね。そんな時は、ぜひ勇気を出して、話し合いをしてみるようにしましょう。
結局のところ、「長続きする関係」とは「話し合える関係」なのだと思います。
これは令和だけではなくて、平成、昭和──ずっと上の世代から続く真実のはずです。確かに、時代と共にたくさんのものが変わっていきます。しかし同時に、変わらないものも大切にできたら素敵ですよね。
令和のマネーハック22
令和の今、年も収入も近い恋人同士なら割り勘が落としどころ。まずは話し合いの場を持とう!
(文・浅田悠介、イラスト:itabamoe)
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