大人の女なら覚えておきたい「おごり・おごられ」マナー10
2014.08.03 11:25
提供:マイナビウーマン
誰かと一緒に食事に行ったとき、ちょっとした懸案事項となるのが「誰が食事代を支払うのか」ということ。スパッと割り勘派の人ならそれほど困りませんが、どちらかがご馳走するという話になった場合には、どのように振る舞うべきか迷ってしまうこともあります。
そこで、今回は『おごられるとき』『おごるとき』のマナーについて、マナー講師の平松幹夫先生に、お話をうかがいました。
<おごり・おごられマナー>
■1:上司や先輩が相手なら、素直におごってもらうのもマナー
「上司や先輩から飲みに誘われ、会計のときに『今日はおごるよ』と言われたら、素直に受けることもマナーのひとつ。おごってもらうのは悪いと感じるかもしれませんが、素直におごってもらうことも『相手を立てる』ことにつながります。
目上の人を相手に『割り勘にしましょう!』なんて言い出せば、かえって失礼に当たることも」
■2:おごってもらったときは、翌朝にもお礼を
「おごってもらったら、お礼をキチンと言うこと。帰るときにはみなさんお礼を言うと思いますが、翌朝出勤したときにも、もう一度お礼を言いましょう。『昨日言ったからもういい』のではありません」
■3:おごられるときは、積極的に感想を伝える
「おごった人は、相手がよろこんでくれると嬉しいもの。言われて心地よい言葉は、出し惜しみしないことです。例えば、『おいしい』『嬉しい』『素敵』『素晴らしい』など。帰り際にお礼を言うときに、『おいしかったです』『素敵なお店でしたね』と一言添えると、おごった人も『ご馳走して良かった』という気持ちになるでしょう」
■4:もしも、上座を勧められたら?
「女性が、例えば職場の先輩男性から食事に誘われた場合など、上座を勧められて迷うことがあると思います。立場は先輩が上、しかもおそらく彼のおごりになるでしょうから、『男性を立てなくては』と思いますよね。しかし、これがフレンチレストランであれば、素直に上座につきましょう。
西洋ではレディファーストが基本。むしろ、席の譲り合いは感心しません。
ただし、和室で懐石料理といった場合には、素直にそのまま上座につくとヒンシュクを買うケースも。日本には『三辞三譲』と言って、『勧められたら3回は辞退して、相手に譲るという心がけ』を大切にするべきだという考え方があります。
三度も断る必要はありませんが、まずは一度辞退するのがマナーです」
■5:社交辞令は「実行する」のがマナー
「社交辞令は言うのがマナーではありません。その社交辞令の内容を実行するのがマナー。誰かに食事をおごってもらい、そのときに『今度は私がご馳走します』と社交辞令を言ったなら、実際に後日その人を誘って、実行することが大切です。
社交辞令は言われた側も言葉通りに受け取らないということが社会通念になっている風潮がありますが、それでは心の交流は図れません」
■6:おごるときは「ギブ&ギブ」の精神で
「『ギブ&テイク』という言葉があります。何かをしてあげた代わりに、その見返りを得るといった意味ですね。人間関係はこうあるべきという人もいますが、『おごる』場合には『ギブ&ギブ』の精神が理想だと私は思います。
与えても返礼を要求しない『ギブ&ギブ』。おごった相手がよろこんでくれれば、それで良いと思うことです」
■7:どうしても自分がおごりたい場合は、何か理由をつけて
「いつもおごってもらっていると、その人に悪い気がしますよね。そこでどうしても『次は自分が……』と思ったなら、何か理由をつけて誘いましょう。例えば、『自分の行きつけの店に招待する』など。『今日は私の行きつけにお誘いしたので、私に払わせてください』と言い出しやすくなるでしょう。
これなら、相手が目上の人であっても、恥をかかせずに済みます」
■8:上下関係がない場合
「友達同士なら、上下関係はありません。上司と部下なら『上司がおごる』のも自然ですが、上下関係がないのに『おごる』というのは難しい面もあります。どうしても相手にお金を出させたくないのなら、相手がトイレなどで席を外したときに、会計を済ませておく方法がスマートで良いですね」
■9:伝票を手元に置いて、おごる意思を示す
「テーブルに置かれた伝票。これを手に取るということは、『自分が支払う』という意思を示すことにつながります。もし、その日の食事代は自分が持つと決めているなら、伝票をさりげなく自分の手元に置くようにしましょう。
相手から見えないように置いておくとスマートです」
■10:共に食事をするときのマナーを大切に
「食べるときの姿勢、『いただきます』が言えるかどうか、箸や器の扱い方、残さず食べるか、食べるスピードを周囲に合わせられるかどうかなど、ほかにも挙げるとたくさんありますが、誰かと一緒に食事をするときにはこういった基本的なマナーからその人の本質がわかるもの。
おごるときも、おごられるときも、共に食事をするときのマナーを大切にしてください」
<おごられることも、“人生勉強”>
「おごられることも人生勉強」と平松先生。おごられることには少なからずリスクが伴い、おごる側を立てなくてはならないからだそうです。そこから、大人の女性としてのマナーを学べるというわけですね。
おごられて人生勉強をしたら、今度は自分がおごる側に。こうして、人生の先輩から後輩へと、マナーが受け継がれていくのかもしれません。
(OFFICE-SANGA 森川ほしの)
そこで、今回は『おごられるとき』『おごるとき』のマナーについて、マナー講師の平松幹夫先生に、お話をうかがいました。
<おごり・おごられマナー>
■1:上司や先輩が相手なら、素直におごってもらうのもマナー
「上司や先輩から飲みに誘われ、会計のときに『今日はおごるよ』と言われたら、素直に受けることもマナーのひとつ。おごってもらうのは悪いと感じるかもしれませんが、素直におごってもらうことも『相手を立てる』ことにつながります。
目上の人を相手に『割り勘にしましょう!』なんて言い出せば、かえって失礼に当たることも」
■2:おごってもらったときは、翌朝にもお礼を
「おごってもらったら、お礼をキチンと言うこと。帰るときにはみなさんお礼を言うと思いますが、翌朝出勤したときにも、もう一度お礼を言いましょう。『昨日言ったからもういい』のではありません」
■3:おごられるときは、積極的に感想を伝える
「おごった人は、相手がよろこんでくれると嬉しいもの。言われて心地よい言葉は、出し惜しみしないことです。例えば、『おいしい』『嬉しい』『素敵』『素晴らしい』など。帰り際にお礼を言うときに、『おいしかったです』『素敵なお店でしたね』と一言添えると、おごった人も『ご馳走して良かった』という気持ちになるでしょう」
■4:もしも、上座を勧められたら?
「女性が、例えば職場の先輩男性から食事に誘われた場合など、上座を勧められて迷うことがあると思います。立場は先輩が上、しかもおそらく彼のおごりになるでしょうから、『男性を立てなくては』と思いますよね。しかし、これがフレンチレストランであれば、素直に上座につきましょう。
西洋ではレディファーストが基本。むしろ、席の譲り合いは感心しません。
ただし、和室で懐石料理といった場合には、素直にそのまま上座につくとヒンシュクを買うケースも。日本には『三辞三譲』と言って、『勧められたら3回は辞退して、相手に譲るという心がけ』を大切にするべきだという考え方があります。
三度も断る必要はありませんが、まずは一度辞退するのがマナーです」
■5:社交辞令は「実行する」のがマナー
「社交辞令は言うのがマナーではありません。その社交辞令の内容を実行するのがマナー。誰かに食事をおごってもらい、そのときに『今度は私がご馳走します』と社交辞令を言ったなら、実際に後日その人を誘って、実行することが大切です。
社交辞令は言われた側も言葉通りに受け取らないということが社会通念になっている風潮がありますが、それでは心の交流は図れません」
■6:おごるときは「ギブ&ギブ」の精神で
「『ギブ&テイク』という言葉があります。何かをしてあげた代わりに、その見返りを得るといった意味ですね。人間関係はこうあるべきという人もいますが、『おごる』場合には『ギブ&ギブ』の精神が理想だと私は思います。
与えても返礼を要求しない『ギブ&ギブ』。おごった相手がよろこんでくれれば、それで良いと思うことです」
■7:どうしても自分がおごりたい場合は、何か理由をつけて
「いつもおごってもらっていると、その人に悪い気がしますよね。そこでどうしても『次は自分が……』と思ったなら、何か理由をつけて誘いましょう。例えば、『自分の行きつけの店に招待する』など。『今日は私の行きつけにお誘いしたので、私に払わせてください』と言い出しやすくなるでしょう。
これなら、相手が目上の人であっても、恥をかかせずに済みます」
■8:上下関係がない場合
「友達同士なら、上下関係はありません。上司と部下なら『上司がおごる』のも自然ですが、上下関係がないのに『おごる』というのは難しい面もあります。どうしても相手にお金を出させたくないのなら、相手がトイレなどで席を外したときに、会計を済ませておく方法がスマートで良いですね」
■9:伝票を手元に置いて、おごる意思を示す
「テーブルに置かれた伝票。これを手に取るということは、『自分が支払う』という意思を示すことにつながります。もし、その日の食事代は自分が持つと決めているなら、伝票をさりげなく自分の手元に置くようにしましょう。
相手から見えないように置いておくとスマートです」
■10:共に食事をするときのマナーを大切に
「食べるときの姿勢、『いただきます』が言えるかどうか、箸や器の扱い方、残さず食べるか、食べるスピードを周囲に合わせられるかどうかなど、ほかにも挙げるとたくさんありますが、誰かと一緒に食事をするときにはこういった基本的なマナーからその人の本質がわかるもの。
おごるときも、おごられるときも、共に食事をするときのマナーを大切にしてください」
<おごられることも、“人生勉強”>
「おごられることも人生勉強」と平松先生。おごられることには少なからずリスクが伴い、おごる側を立てなくてはならないからだそうです。そこから、大人の女性としてのマナーを学べるというわけですね。
おごられて人生勉強をしたら、今度は自分がおごる側に。こうして、人生の先輩から後輩へと、マナーが受け継がれていくのかもしれません。
(OFFICE-SANGA 森川ほしの)
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