早川千絵監督、石田ひかり、鈴木唯、リリー・フランキー(提供写真)

12歳・鈴木唯、流暢な英語披露 共演俳優から芝居称賛「瑞々しい素晴らしさ」【ルノワール】

2025.06.10 22:22

女優の鈴木唯が10日、公益社団法人日本外国特派員協会にて行われた映画『ルノワール』(20日公開)記者会見に、早川千絵監督、共演の石田ひかり、リリー・フランキーとともに出席。流暢な英語を披露した。


鈴木唯、流暢な英語披露

早川千絵監督、石田ひかり、鈴木唯、リリー・フランキー(提供写真)
早川千絵監督、石田ひかり、鈴木唯、リリー・フランキー(提供写真)
11歳の沖田フキを演じた鈴木は、やや緊張した面持ちで登壇するも「今日はお越し下さりありがとうございます。皆様と共にいられることを嬉しく思います」と流暢な英語で挨拶し、拍手喝采となった。そんな鈴木の起用理由を早川監督は「フキ役が決まらなければこの映画は撮れないと思って意気込んで大規模オーディションを始めたら、最初に彼女が来た。フキに最初に会ってしまうという幸運な瞬間でした」と運命的一目惚れだと告白。鈴木はカンヌ国際映画祭が選ぶ「注目すべき10人の才能」にも選ばれたが、「とても光栄で凄く嬉しくて思い出に残って、これからも俳優を頑張りたいと思う兆しにもなりました」と感謝と意気込みを伝えた。

石田ひかり(提供写真)
石田ひかり(提供写真)
リリー・フランキー(提供写真)
リリー・フランキー(提供写真)
また、共演した石田とリリーについては「石田さんからは、何も考えず普段通りにやってみるといいよと教わり、リリーさんら先輩の演技を見て、私もこんな演技をしてみたいと思うところもあったし、2人の演技を見習って私もどんどん上手になりたいと思いました」とリスペクトすると、リリーは「彼女は未成年なので20時までに帰らなければいけない!お世辞を言わせる時間がもったいないですよ!」と照れ隠しのジョークで笑わせた。

一方、フキの母・沖田詩子役の石田は鈴木について「完成作を観た時に、私の知らない唯さんが沢山いました。彼女の素晴らしいところは、純粋にそこに存在する事が出来るということ。大人になって色々な事を身につけた私には出来ないことが沢山あって、それをまざまざと見せつけられました」と絶賛。フキの父・沖田圭司役のリリーも「フキは11歳ですが、この年頃の女の子は不安定で不完全で捉えどころのない形があるけれど、彼女はそれを安定した演技で魅せることのできる瑞々しい素晴らしさがあった。そんな唯ちゃんとフキの両方の成長を記録したこの映画も素晴らしいです」と賞嘆した。

また鈴木は、演じたフキとの共通点を聞かれると「一番似ていると思うところは、素直なところ。思ったことを率直に行動に移すところは同じだと思いました」と分析し、これにリリーは「フキよりも唯ちゃんの方が個性的ですよ!?」とニッコリ。お気に入りのシーンを聞かれると「楽しかったシーンは林間学校の場面。撮影は同世代の人たちと一緒でお話をしたりして楽しかった。完成した作品を観て良いと思ったのは、ポスターにもある船で踊るシーン。フキが新しい場所で生き生きと楽しく華やかな感じで、そこが目に焼き付いて良いシーンだと感じました」と見どころに挙げ、演技をしている際の感覚については「何も考えていないというか、感情があり過ぎるわけではない、ちょうどいい感じです」と述べた。

劇中ではフキが馬の鳴き声をリアルに真似するシーンがあるが、これは鈴木にとっては特技だという。司会からおねだりされると、リアルな馬の鳴き声を生披露。鈴木は拍手喝采に恥ずかしがりながらも笑顔を浮かべていた。さらに印象的なおかっぱヘアについて聞かれると「私は小さい頃からおかっぱで、撮影時にもっと短くしたいと言われて短く切りましたが、それが案外気に入っていて撮影後もこの髪型です」と話した。

一方、様々な作品で父親役を演じ、子役と触れ合う機会の多いリリーは「この現場のスタッフ一同、彼女を子役として扱わないようにという暗黙の了解があった。彼女を女性として扱うことで彼女のもろさが見えやすくなったと思う」と回想すると、早川監督も「撮影中は彼女を1人の表現者として頼りました。私が教え諭して導いた感覚はなくて、唯ちゃんと一緒にフキというキャラクターを作っていきました」と実感を込めていた。

6ヶ国の共同製作という点も注目されているが、早川監督は「脚本を書いている時は非常にパーソナルな物語だと思っていて、世界の観客に受け入れられるかどうかは考えておらず、それよりも自分が観たいものを作りたいという思いが強かった。しかし制作の過程で各国の反応がとても良くて、これはどこの国の人の心にも届く映画だと実感しながら作っていきました」と話していた。

「ルノワール」

1980年代後半のある夏。11 歳のフキは、両親と3人で郊外の家に暮らしている。ときには大人たちを戸惑わせるほどの豊かな感受性をもつ彼女は、得意の想像力を膨らませながら、自由気ままに過ごしていた。ときどき垣間見る大人の世界は、複雑な感情が絡み合い、どこか滑稽で刺激的。闘病中の父と、仕事に追われる母の間にはいつしか大きな溝が生まれていき、フキの日常も否応なしに揺らいでいく――。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】

関連リンク

関連記事

  1. 河合優実、美麗ドレスで会場魅了「あんのこと」撮影時に意識していたこと「どれだけ心と体を捧げられているか」【第34回日本映画批評家大賞】
    河合優実、美麗ドレスで会場魅了「あんのこと」撮影時に意識していたこと「どれだけ心と体を捧げられているか」【第34回日本映画批評家大賞】
    モデルプレス
  2. 河合優実、映画デビュー作オーディションでの驚きの課題告白「白目を剥きながら…」「1番トリッキー」
    河合優実、映画デビュー作オーディションでの驚きの課題告白「白目を剥きながら…」「1番トリッキー」
    モデルプレス
  3. 河合優実「すごく勉強になりました」共演女優を絶賛【ルノワール】
    河合優実「すごく勉強になりました」共演女優を絶賛【ルノワール】
    モデルプレス
  4. 「あんぱん」河合優実・阿部サダヲ・中島歩「ふてほど」トリオ集結ショットが話題「貴重なオフショットにもほどがある」
    「あんぱん」河合優実・阿部サダヲ・中島歩「ふてほど」トリオ集結ショットが話題「貴重なオフショットにもほどがある」
    モデルプレス
  5. 朝ドラ「あんぱん」戦死した豪(細田佳央太)&蘭子(河合優実)の思い出  回想シーンに視聴者涙「胸が張り裂けそう」「恋しい」
    朝ドラ「あんぱん」戦死した豪(細田佳央太)&蘭子(河合優実)の思い出 回想シーンに視聴者涙「胸が張り裂けそう」「恋しい」
    モデルプレス
  6. 河合優実、阿部サダヲから粋な贈り物「ふてほど」親子再共演は偶然だった――制作統括が明かすオーディション裏側【「あんぱん」インタビューVol.3】
    河合優実、阿部サダヲから粋な贈り物「ふてほど」親子再共演は偶然だった――制作統括が明かすオーディション裏側【「あんぱん」インタビューVol.3】
    モデルプレス

「映画」カテゴリーの最新記事

  1. 叶美香、美脚&美バスト大胆開放 変形ドレス姿で登場【SSFF & ASIA 2025】
    叶美香、美脚&美バスト大胆開放 変形ドレス姿で登場【SSFF & ASIA 2025】
    モデルプレス
  2. JO1大平祥生、黒スーツでレカペ降臨「SHOGUN」話題・穂志もえかはミニ丈ドレスで美脚披露【SSFF & ASIA 2025】
    JO1大平祥生、黒スーツでレカペ降臨「SHOGUN」話題・穂志もえかはミニ丈ドレスで美脚披露【SSFF & ASIA 2025】
    モデルプレス
  3. <リロ&スティッチ>スティッチが愛される理由は? “生みの親”クリス・サンダース「幼少期の自分自身を重ね合わせるから」
    <リロ&スティッチ>スティッチが愛される理由は? “生みの親”クリス・サンダース「幼少期の自分自身を重ね合わせるから」
    WEBザテレビジョン
  4. 「第48回日本アカデミー賞」最優秀作品賞「侍タイムスリッパー」テレビ初放送 撮影秘話を語るオリジナル特別番組も
    「第48回日本アカデミー賞」最優秀作品賞「侍タイムスリッパー」テレビ初放送 撮影秘話を語るオリジナル特別番組も
    WEBザテレビジョン
  5. 作品初の映画「ヒプノシスマイク–Division Rap Battle-」ABEMA PPVにて全4回にわたり独占初放送決定
    作品初の映画「ヒプノシスマイク–Division Rap Battle-」ABEMA PPVにて全4回にわたり独占初放送決定
    WEBザテレビジョン
  6. シンシア・エリヴォ&アリアナ・グランデ主演、映画「ウィキッド ふたりの魔女」のレンタル配信開始
    シンシア・エリヴォ&アリアナ・グランデ主演、映画「ウィキッド ふたりの魔女」のレンタル配信開始
    WEBザテレビジョン
  7. 板垣李光人・蒼井優ら、杉咲花主演「ミーツ・ザ・ワールド」主要キャスト解禁 ティザービジュアル・特報も
    板垣李光人・蒼井優ら、杉咲花主演「ミーツ・ザ・ワールド」主要キャスト解禁 ティザービジュアル・特報も
    モデルプレス
  8. 綾野剛×亀梨和也14年ぶりの共演 SPインタビュー&メイキング「豪雨編」公開<でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男>
    綾野剛×亀梨和也14年ぶりの共演 SPインタビュー&メイキング「豪雨編」公開<でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男>
    WEBザテレビジョン
  9. Aぇ! group&西村拓哉が6つ子に「おそ松さん」実写映画第2弾決定・“前作出演”Snow Man向井康二からコメントも
    Aぇ! group&西村拓哉が6つ子に「おそ松さん」実写映画第2弾決定・“前作出演”Snow Man向井康二からコメントも
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事