吉沢亮が明かす作品への覚悟「自分の集大成であり、僕の代表作になってほしいという思いも乗せた撮影」＜国宝＞

主演・吉沢亮、共演・横浜流星による映画「国宝」が6月6日(金)に公開。5月30日には世界遺産の京都・真言宗総本山 教王護国寺(東寺)でジャパンプレミアが開催され、吉沢、横浜、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、田中泯、渡辺謙、李相日監督がトークを繰り広げた。また東寺で映画のイベントが行われるのは、今回が初めてとなる。

• 【写真】高畑充希は爽やかな純白の衣装で登場
• 【写真】キャスト陣が五重塔のバックに記念撮影
• 吉沢亮、作品への思い語る「僕と(横浜)流星が歌舞伎というものと向き合って完成させた作品」＜国宝＞

京都を代表する遺構に吉沢や横浜らが集結

先日、国際映画祭の最高峰ともいえるカンヌ国際映画祭「監督週間」部門に選出された本作。公式上映後には会場が大きな拍手と歓声に包まれ、吉沢、横浜、渡辺、李監督が涙をにじませながら感謝の思いを語った。

そして今回、東寺の“国宝”金堂でジャパンプレミアを開催。会場の真言宗総本山 教王護国寺(東寺)は、国宝指定されている「金堂」「五重塔」「御影堂」ほか、重要文化財の「講堂」「南大門」などの貴重な建造物が多数あり、境内一帯も史跡に指定されている、京都を代表する遺構。

MCの「映画『国宝』ジャパンプレミア、開幕!!」の掛け声に合わせて、“国宝”である金堂の門が開門。スモークがたかれ、吉沢、横浜、高畑、寺島、森、見上、田中、渡辺、李監督が登場。

吉沢は「ついに、皆さんにこの映画を届けられる日が来ました。撮影の地でもある京都の世界遺産で、こんなすてきな空間で皆さまにお届けできるというスペシャルな日を、すごく楽しみにしていました」はかみ締めるようにあいさつ。

横浜は「今日は不安定な天候で、自分が雨男なので不安ではありましたが、晴れ男・吉沢亮のおかげで晴れました！東寺という世界遺産で皆さまにこの作品を届けられることを幸せに思います。本日はよろしくお願いいたします」と笑顔を浮かべた。

カンヌ国際映画祭でのスタンディングオベーションを振り返る

カンヌ国際映画祭の話題では、約6分にわたって拍手と歓声に包まれた吉沢が「本当にうれしかったですし、安心しました。日本の伝統芸能をベースにした、エンターテインメント性が高い作品なので、カンヌの地でどんな評価をいただくか、楽しみな反面、不安も大きかったですが、見終わった後のスタンディングオベーションももちろん、見ている間の皆さまが集中して見てくださっている空気感がビンビンに伝わってきて、われわれが込めた思いがしっかり届いていることを実感したので、胸が熱くなりました」と振り返る。

続けて、吉沢は「海外の方に見ていただくと『そこで笑うんだ』ということが起きるのですが、最後の方まで笑い声が聞こえて、集中して見てもらえたので、作って良かった、やって良かったという思いになりました」と晴れやかに語った。

また、渡辺は「歌舞伎というだけではなく、演目にいろいろな意味が込められているシーンが多くて、字幕だとどこまでご理解いただけているか分からないという不安はありましたが、映画はお客さまに見ていただいて、それで完成するんだというのは、どこの国でも同じだということを実感しました。今日も一期一会の『国宝』が皆さんと一緒に完成するんだな、という思いが強くあります」と話した。

高畑充希が吉沢の寄りカットを絶賛

その後、京都での“国宝”撮影の話題になり、クランクインについて「僕と横浜くんの踊りから入りました。一つの役の準備にここまで長い期間を設けるというのは初めての経験だったので、僕自身どんな体験をするのか未知数でした。不安を抱えながらも、この作品は自分の集大成であり、僕の代表作になってほしいという思いも乗せた撮影だったので、ものすごい覚悟を持っていましたし、その分、苦しみもしました」と熱く語る吉沢。

高畑から「私もエキストラの皆さんと一緒に客席で見させていただくタイミングが多かったので、本当ただのファンみたいに見ていたのですが、やはり歌舞伎や舞台は引きの世界で、空気で受け取るものが多いと思うんですが、映画になると圧倒的にすごい寄りの強さがあって感動しました。撮影中に見せてもらった吉沢さんの寄りのカットがあまりに美しくて、引きでも寄りでも見られてラッキーだったなと思いました」と褒められ、「ありがとうございます。頑張りました(笑)」と吉沢が照れる一幕も。

演目のシーンについて、「確かに多かったね(笑)。体力的に精神的にもなかなかハードな日々ではありましたけど、どうにか頑張りました」(吉沢)、「でも、こんなに妥協せず、ワンカットワンカットに魂を込めてくださる方もなかなかいないので、幸せな環境でした」(横浜)と話す吉沢と横浜に、李監督は「そうやって言ってもらえると、やったかいがあったなと報われますね」と笑顔を見せる。

最後に、吉沢が「われわれのこの作品に込めた思いというのは皆さまに伝わっていると思いますが、ここまで関係者の試写やカンヌ国際映画祭でたくさんの方に、この作品を絶賛していただいています。皆さまの中でもこの作品のハードルや期待値が高まっていると思いますが、確実にその期待は超えていく作品になっていると思います。極上のエンターテインメント作品を皆さまにお届けできると確信しております。ぜひ最後まで楽しんでご覧ください」とメッセージを送り、ジャパンプレミアを締めくくった。