當真あみ、“座長”長尾謙杜の現場での雰囲気作りと心遣いに感謝「毎日明るく温かい現場でした」

2025.03.04 22:12

俳優の當真あみが、3月4日に都内で開催された映画「おいしくて泣くとき」完成披露試写会に登場。主演の長尾謙杜(なにわ男子)、共演の安田顕、ディーン・フジオカ、メガホンをとった横尾初喜監督と舞台あいさつを行い、撮影時のエピソードなどを語った。

當真はヒロイン・夕花役

同作は、人を純粋に思う優しさを真っすぐに描いた森沢明夫氏の同名小説を実写映画化。森沢氏の著書を映画化した「大事なことほど小声でささやく」(2022年)でもメガホンをとった横尾監督が演出、長尾が主人公・心也役を務め、當真がヒロイン・夕花を演じる。主題歌はシンガーソングライター・Uruの「フィラメント」に決まっている。

幼いころに母親を亡くした心也と、家に居場所がない夕花。孤独だった同級生の2人はひょんなことから「ひま部」を結成し、互いに距離を縮めていく。しかし、ある事件をきっかけに夕花は姿を消してしまう。行き場のない思いを抱えたまま、交わした約束を胸に彼女を待つ心也。突然の別れから30年がたち、彼女の秘密が明かされる――というストーリーだ。

當真と長尾は今回初共演となるが、共演した感想を聞かれた當真は「初日『はじめまして』の俳優さんには緊張するんですけど、同級生役ということで、夕花と心也の空気を作るためにも(長尾が)話し掛けてくださったりして、そのおかげで緊張もちょっとなくなり、いい雰囲気で作品作りができたんじゃないかなと思っています」と“座長”長尾の心遣いに感謝。

それを受けて、長尾は「学生を演じるということで、當真あみさんがリアルな年齢(18歳)でも学生の年齢なので、一緒に並ぶのは大丈夫かなと、(自分は22歳で)学生に見えるかなと不安も少しあったんですけど…完成した作品を見てくださった方々が『めちゃくちゃ15歳だったよ』って言ってくださって。すごくうれしく感じています」と明かす。

続けて、當真の印象を「少し年齢も離れているので最初は何を話そうかなと思ったんですけど、すごく精神年齢も高くて、落ち着きがあって、おしとやかな方なんですけど、しっかりとした芯を持たれていて。もしかしたら精神年齢は僕よりも上かもしれないですし、同級生役でも違和感がなかったですね。自然とシーンに入り込めましたし、それが映画に出ていたらいいなと感じます」と話し、共演シーンに自信をうかがわせた。

また、撮影の日々を振り返り、當真は「撮影現場はスタッフの皆さんをはじめ、本当にすてきな方ばかりで、撮影現場は毎日明るく温かい現場でした。その空気を作ってくださったのも、長尾さんが現場で本当に明るく笑顔でいてくださったおかげなのかなというふうに思っています」と回顧。すると長尾演じる心也の“30年後の姿”であるディーンが「それ見たかったなあ」と残念そうにコメントし、観客を笑わせていた。

當真「動物に弱くて…」

そして、作品タイトルにちなんでそれぞれ「○○で泣くとき」というお題でフリップに記載した、“泣いたエピソード”を披露することに。横尾監督が「原作者に泣いた！」、ディーンが「日本語のボイスメッセージで泣いた」、安田が「学び舎の校歌に泣いた」、長尾が「當真に泣いた」とそれぞれ発表。

そんな中、當真は「SNSに出てくる動物の動画」と記し、「動物に弱くて、(映像などが)出てくるだけでうるっとなるんですけど、この前、動物のアニメーションで、亡くなった動物が残していった飼い主を思っているという動画が出てきて、それだけで号泣して…。私、動物飼ってないのに泣いちゃって、そういうことがありました」とピュアなエピソードを披露し、会場をほっこりとさせる。

それを隣でうなずきながら聞いていた安田は「いいと思うよ。動物が好きっていうのは本当にいいと思う。動物はうそをつかないから。信頼していいのは動物。人間は全員うそをつきます」とどこまでが本気か分からないトーンで優しく當真を諭す。

見かねた長尾が「そんなことないですよ！うそをつかない方もたくさんいらっしゃいますから」と止めに入り、MCからも「當真あみさん信じちゃダメですからね」と注意が。

それでも安田は「うそつかない人間っています？悲しいうそから優しいうそまでいっぱいありますからね。動物はうそつかない」と強調していた。

映画「おいしくて泣くとき」は4月4日(金)に全国公開。

◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT)