「第98回キネマ旬報ベスト・テン」日本映画脚本賞を受賞した野木亜紀子氏(C)モデルプレス

野木亜紀子氏、全財産400円の過去明かす「ラストマイル」で脚本賞受賞「何一つ無駄なことはありませんでした」【第98回キネマ旬報ベスト・テン】

2025.02.20 21:38

脚本家・野木亜紀子氏が「2024年 第98回キネマ旬報ベスト・テン」日本映画脚本賞を受賞し、19日に渋谷・Bunkamuraオーチャードホールにて行われた表彰式に登壇した。


野木亜紀子氏、全財産400円の過去

TBS系ドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」の世界線と交差する(シェアードユニバース)、完全オリジナル映画作品として大きな話題を呼んだ「ラストマイル」の脚本を手掛けた野木氏。「今回の受賞のメールを受け取って『何かの間違いじゃ?』って3回ぐらい見直しました」と受賞を聞いた時の心境を明かした上で「振り返れば、私は皆さんご存じの通り、テレビドラマの脚本で成り上がってきたわけですが、もとは専門学校で映画を志していたはずが、その後ドキュメンタリーに8年ぐらい従事して、その後は脚本家になろうとは思ったんですが、なかなかなれず、アルバイトや派遣社員で食いつなぎ、ひどい時は全財産が400円しかない時期もありながら、給料日までどうやって生きていくんだろうなっていうようなこともありつつ、なんとか脚本家になることができました」とし、「約30年かかりましたが、何一つ無駄なことはありませんでした」とこれまでを振り返った。

そして「この賞をゴールではなく、始まりとしたい」とし「映画・ドラマは私1人では作れない総合芸術の世界だと思っています。皆さんが全力で関わることのできる、脚本という良き設計図を書けるように精進していきます」と目を輝かせた。


「キネマ旬報ベスト・テン」

同賞は、老舗映画雑誌「キネマ旬報」が1924年(大正13年)に創設。その年を代表する「日本映画」「外国映画」を10本挙げるほか、個人賞として「主演男優・女優賞」「助演男優・女優賞」「新人男優・女優賞」など、その年の称賛すべき映画作品や映画人を表彰する。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】

関連リンク

関連記事

  1. 野木亜紀子氏、2作品が「日アカ」優秀脚本賞受賞「カラオケ行こ!」「ラストマイル」で快挙【第48回日本アカデミー賞】
    野木亜紀子氏、2作品が「日アカ」優秀脚本賞受賞「カラオケ行こ!」「ラストマイル」で快挙【第48回日本アカデミー賞】
    モデルプレス
  2. 脚本家・野木亜紀子氏、自身のゴーストライター名乗る詐欺に注意喚起「怖すぎるんですが」
    脚本家・野木亜紀子氏、自身のゴーストライター名乗る詐欺に注意喚起「怖すぎるんですが」
    モデルプレス
  3. 松たか子・多部未華子・松坂桃李「スロウトレイン」“3姉弟”誕生秘話 俳優陣の力を感じた撮影裏側に迫る【脚本家・野木亜紀子氏×監督・土井裕泰氏インタビュー後編】
    松たか子・多部未華子・松坂桃李「スロウトレイン」“3姉弟”誕生秘話 俳優陣の力を感じた撮影裏側に迫る【脚本家・野木亜紀子氏×監督・土井裕泰氏インタビュー後編】
    モデルプレス
  4. 【「スロウトレイン」インタビュー前編】脚本家・野木亜紀子氏、オリジナル脚本描くきっかけになった土井裕泰監督の存在――再タッグで生まれた新ドラマとは
    【「スロウトレイン」インタビュー前編】脚本家・野木亜紀子氏、オリジナル脚本描くきっかけになった土井裕泰監督の存在――再タッグで生まれた新ドラマとは
    モデルプレス
  5. 「海に眠るダイヤモンド」神木隆之介、涙の理由は“演技じゃない”? 脚本・野木亜紀子氏との対談で秘話明かされる
    「海に眠るダイヤモンド」神木隆之介、涙の理由は“演技じゃない”? 脚本・野木亜紀子氏との対談で秘話明かされる
    モデルプレス
  6. 野木亜紀子氏「海に眠るダイヤモンド」8話の展開に言及 澤田(酒向芳)と「アンナチュラル」木林(竜星涼)の共通点も指摘
    野木亜紀子氏「海に眠るダイヤモンド」8話の展開に言及 澤田(酒向芳)と「アンナチュラル」木林(竜星涼)の共通点も指摘
    モデルプレス

「映画」カテゴリーの最新記事

  1. 町田啓太、過去のダンス経験は「何も意味をなさなかった」大会鑑賞で“絶望”味わう「今でも忘れない」【10DANCE】
    町田啓太、過去のダンス経験は「何も意味をなさなかった」大会鑑賞で“絶望”味わう「今でも忘れない」【10DANCE】
    モデルプレス
  2. 竹内涼真、社交ダンス初挑戦で31歳の1年捧げる「こんなに心と体がリンクして充実した作品は初めて」相手役・町田啓太への思いも【10DANCE】
    竹内涼真、社交ダンス初挑戦で31歳の1年捧げる「こんなに心と体がリンクして充実した作品は初めて」相手役・町田啓太への思いも【10DANCE】
    モデルプレス
  3. 岡田将生、芦田愛菜からの発言に驚き隠せず「そう言ってくれると思ってなかった」【果てしなきスカーレット】
    岡田将生、芦田愛菜からの発言に驚き隠せず「そう言ってくれると思ってなかった」【果てしなきスカーレット】
    モデルプレス
  4. 唐沢寿明、堤幸彦監督と15年ぶりタッグ 小説「ミステリー・アリーナ」実写映画化決定・アフロ姿も披露【コメント】
    唐沢寿明、堤幸彦監督と15年ぶりタッグ 小説「ミステリー・アリーナ」実写映画化決定・アフロ姿も披露【コメント】
    モデルプレス
  5. はるな愛と性別適合手術医師の実話「This is I」予告映像初解禁 木村多江ら追加キャストも解禁
    はるな愛と性別適合手術医師の実話「This is I」予告映像初解禁 木村多江ら追加キャストも解禁
    モデルプレス
  6. timelesz寺西拓人、SNSとの距離感を模索「やっぱり意見としてもらわなきゃいけないものもある」【迷宮のしおり】
    timelesz寺西拓人、SNSとの距離感を模索「やっぱり意見としてもらわなきゃいけないものもある」【迷宮のしおり】
    モデルプレス
  7. timelesz寺西拓人、池袋でのゲリラチラシ配布でファンが3周 新しい学校のリーダーズSUZUKAが明かす【迷宮のしおり】
    timelesz寺西拓人、池袋でのゲリラチラシ配布でファンが3周 新しい学校のリーダーズSUZUKAが明かす【迷宮のしおり】
    モデルプレス
  8. 佐藤二朗、撮影のためビデオメッセージで出席 代理登壇者が本読み時の「度肝を抜かれた」エピソード告白【第50回報知映画賞】
    佐藤二朗、撮影のためビデオメッセージで出席 代理登壇者が本読み時の「度肝を抜かれた」エピソード告白【第50回報知映画賞】
    モデルプレス
  9. 森田望智「全裸監督」以来の受賞 2作品の監督・内田氏に感謝「日の当たるような場所に連れて行ってくださった」【第50回報知映画賞】
    森田望智「全裸監督」以来の受賞 2作品の監督・内田氏に感謝「日の当たるような場所に連れて行ってくださった」【第50回報知映画賞】
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事