映画「大きな玉ねぎの下で」初日舞台あいさつに登場した神尾楓珠、桜田ひより(写真左から)

神尾楓珠、爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」サプライズ生披露に感嘆「言葉にできないです…グッときました」

2025.02.07 20:42

俳優の神尾楓珠と桜田ひよりが、2月7日に都内で開催された映画「大きな玉ねぎの下で」初日舞台あいさつに登場。共演の伊東蒼、藤原大祐、窪塚愛流、瀧七海と初日を迎えた感想を語った。また、キャスト陣へのサプライズとして爆風スランプのサンプラザ中野くん、パッパラー河合が登壇し、「大きな玉ねぎの下で」を生披露する場面もあった。

爆風スランプの名曲にインスパイアされたラブストーリー

同映画は、爆風スランプが1985年にリリースした楽曲「大きな玉ねぎの下で」にインスパイアされた、手書きの温もりに包まれるラブストーリー。主人公は、将来に希望が持てず就職活動も滞っている丈流(神尾)と、自分の夢を真っすぐ追うあまり、できない自分が嫌になって葛藤する美優(桜田)という2人の大学生。

夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働く2人をつなぐのは、連絡用のバイトノートだけ。最初は業務連絡だけだったが、次第に趣味や悩みもつづるようになり、互いの素性を知らないまま、“大きな玉ねぎの下(=武道館)”で初めて会う約束をする。一方、あるラジオ番組では、30年前の文通相手(ペンフレンド)との恋が語られていた。顔は知らないけど、好きな人と武道館で初めて会う約束をするのだが――という物語だ。

初日を迎え、神尾は「本当にいい映画なんですけど、実際に今日幕が“下りる”となると不安な気持ちは正直ありますね。でも、本当に多くの方にこの作品が届けばいいなという気持ちでいっぱいです」と率直な思いを吐露。

また、桜田が「去年の今頃寒い中みんなで撮影していたので、懐かしい気持ちと今日を迎えるワクワク、うれしさとすごくいろんな感情がごちゃ混ぜになっています」と感想を話すと、神尾は突然気付いたのか「僕今、幕が“下りる”って言いました？“上がる”ですね。上がりました！(笑)」と自ら訂正し、会場を沸かせていた。

今作は令和と平成初期の2つの時代の物語が描かれている物語だが、令和パートの神尾は、平成パートの印象について聞かれ「キラキラしてましたよね。令和パートはどちらかと言うと大人しい雰囲気の中でストーリーが進んでいくんですけど、平成パートは出てくる登場人物がみんな生き生きしている感じがして。まぶしかったですね」と答えると、桜田も「本当に4人とも制服がすごくお似合いで、私たちとはまた違った空気感があってキュンキュンしていました」と、平成パートを彩った伊東、藤原、窪塚、瀧の演技を称賛した。

神尾「本当にサプライズですね！」

そんな中、キャスト陣にはシークレットでサンプラザ中野くん、パッパラー河合が現れると、神尾をはじめキャスト陣は「何？」「えー!?」「すごい！」と驚きを隠せない様子。

そしてさらなるサプライズとして、ステージ上で「大きな玉ねぎの下で」を生披露するということで、「初日って感じだ～」「聴く前に泣きそうです」「こんなことがあっていいんですか？」「一生忘れないですね」と歌を聴く前から一同感激しきり。

まさかの出来事に、神尾は「全く気付かなかったです。本当にサプライズですね！」と伝えると、中野くんは「あの…隠れていました」とちゃめっ気たっぷりに返し、スタンバイを経て「『大きな玉ねぎの下で』聴いてください」の掛け声から、生で披露。会場を感動で包んだ。

歌唱する中野くんのすぐそばという“特等席”で見守った神尾は「本当に言葉にできないです…この感情」とした上で、「撮影のときにずっと聴いていたので、そのときの思い出も浮かんできましたし、聴いていた曲(音源)と今の中野さんは歌い方も全然違いますし、今の中野さんだからこそ伝わるものもすごくあって、グッときました」と感嘆し、桜田も「こんなことがあるのかと夢みたいな気持ちで、本当にお二人ともすごく格好良かったです！」と目を輝かせていた。

一方、歌唱を終えた中野くんは「気持ち良く歌わせていただきました。うれしいですね」としみじみ語り、河合は「『大きな玉ねぎの下で』は1985年から歌っているんです。40年くらい歌っていて、映画もこの曲に対する愛情がすごいんですよ」と、うれしそうにほほ笑んでいた。

◆取材・文・撮影=松崎太陽(STABLENT)