安倍なつみ

安倍なつみ、子育てで完璧主義&自己肯定感の低さから脱却「自分の思い通りにならないことばかりで楽観的になった」

2021.08.20 07:15
安倍なつみ

「子どもの側にいることを優先したい」と芸能活動をセーブしていた安倍なつみ。約3年ぶりとなるメディアへの登場が、映画「パウ・パトロール ザ・ムービー」の日本語吹き替え版声優という仕事だ。久々に芸能の現場に戻ってきて、自身の中でいろいろな変化があったという安倍にいまの率直な胸の内を聞いた。

安倍なつみ演じるリバティは躍動感いっぱい!

世界160か国以上で放送された人気テレビシリーズ「パウ・パトロール」の劇場版である「パウ・パトロール ザ・ムービー」(テレビ東京系)。安倍が声を演じるのは、とんでもない市長が世間を混乱に巻き込んでいるアドベンチャーシティに住む、利発で元気なダックスフンドのリバティ。安倍にとっては、初のハリウッドアニメーションの吹き替えとなる。

「本国の方の吹き替えを聞いたとき、すごく元気な声だなと思いました。あとリバティは独特の語尾で、やや癖が強い口調の子だったので、どのように演じたらいいのか、難しいなと思っていたんです。実際現場に入ってからも、音響監督さんらと試行錯誤しながら、役を作っていった感じでした」

安倍の言葉通り、リバティは明るく元気で愛らしいキャラクターではあるが、一方で芯の強さを感じられるような力強さもある。

「とにかくアフレコでは持っているエネルギーを全部出し切りました(笑)。久々のお仕事ということで、気も張っていたので、本当に終わったあとは、魂が抜けたような感じになってしまいました」

3年ぶりのメディア露出!きっかけは「子どもが喜んでくれるんじゃないか」

約3年ぶりのメディア露出。ファンにとっては、“待望の復帰”である。しかし、安倍にとっては、あくまで“子ども中心”であることは、揺るがないもののようだ。

「今回のお仕事をお受けさせていただいたのは、子どもたちが喜んでくれるんじゃないかなと思ったからという、すごくシンプルな理由なんです」

とは言いつつ、プロとして長く芸能活動をしてきた安倍。仕事を受けるからには、しっかり期待に応えなければいけないという強い思いもあった。

「ちゃんとやり切れるのだろうか…という不安はあったので、実際お仕事をするまでは、ドキドキしていました。こうしてお声を掛けてくださるのだから、その期待以上のもので答えなければというプレッシャーはありました」

多くの人の力添えで“なっち”にしてもらっている

育児と仕事…2つに携わったからこそ、見えてきたこともあった。

「お仕事を受けるとき、まず家庭の状況がどうなるかというのを考えています。たとえば子どもを預けなければいけない仕事なのか、夕飯だけなんとかすればいいのか、託児所に預けなければいけないのか…。具体的にイメージして、自分で回しきれるかというのが重要なのかなと。その意味では、いまは子育てありきのバランスが自分に合っている気がしています」

一方で、久々に芸能の仕事をしたからこそ、周囲への感謝も強く感じたという。

「今回こうして表に立たせてもらいましたが、スタッフの方々のおかげで、こんなにキレイな格好をさせてもらい、“なっち”になることができたなと。一度芸能界を離れてみて、多くの人の力添えがあるからこそ、こうしていられるということがより身に沁みました。さらに、作品に携わることができたことで、改めて、エンターテインメントの世界というのは、人の心を動かすことができる、素敵な世界なんだなと実感しました」

子育てで仕事に対するマインドも大きな変化が

もう一つ、子育てを経験して、安倍のメンタル的なものも大きく変化したことに気づけた。

「これまでの自分は、結構完璧主義だったり、自己肯定感が低かったりする人間で、どちらかというとネガティブな思考だったんです。だから悩み出すと『あーでもない、こーでもない』ってループに入ってしまい、延々とはまってしまって……。でも子どもが生まれてからは、とにかく予想できないことが多く、自分の思い通りにならないことばかりで、そこにいちいち悩んでいたら、それこそ何もできなくなってしまう。そこでなんか楽観的になったというか、『もういいや』って思えるようになったんです」

本作に入るときも「期待に応えなければ」という部分はあったものの、しっかりと楽しんで臨むことができた。肩の力が抜けたことで、リバティはより魅力的なキャラクターとしてスクリーン上で躍動する。

「仕事に臨むスタンスも変わってきたと思います。いま考えると、独身時代のときは、グループから卒業してソロになったことで、歌手活動も、舞台に立つときも、すごく気負う部分が多かった。背負いすぎて重くても、下ろすことができなかったんです。でもいまはいい意味で『まあいっか』って(笑)。その意味で、子どもにも感謝ですね」

40代はこれまで以上に楽しく自分らしく!

8月10日で、40代に突入した安倍。イベントでは「とても40代になったとは思えない」と笑って話していたが、年を重ねることがすごく楽しみだという。

「最低限、しっかりと誠実に生きていたら、それでマルっとOKなんじゃないかなと思うんです。この先、舞台に立ったり、歌ったりすることができるかどうかは分かりませんが、やっぱりエンターテインメントの世界ってとても素敵で、私は愛しているので、いつかチャンスが巡ってくるなら、これまで以上に、自分らしく楽しめるんじゃないかなという期待があります」

演者が楽しく、その世界観を堪能することが、作品を魅力的に輝かせる最大の要因なのかもしれない。その意味で、安倍が楽しく明るく演じたリバティは、「パウ・パトロール」のメンバーたちへ非常に良い影響を与えている。

取材・文=磯部正和

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