城桧吏、初主演映画への自信と手応え「仲間と一緒に素晴らしい作品を作り上げることができた」
7月31日、映画「都会のトム&ソーヤ」(公開中)の公開記念舞台あいさつが東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、映画初主演を務めた城桧吏が、共演の酒井大地、豊嶋花、渡邉心結、玉井詩織(ももいろクローバーZ)、森崎ウィン、市原隼人、原作者のはやみねかおる、監督の河合勇人と共に登壇した。
同作はシリーズ累計200万部を超える人気推理小説シリーズ「都会のトム&ソーヤ」を映画化したもの。ごく普通の中学生だが実は類まれなるサバイバル能力を持つ内藤内人と、一大財閥“竜王グループ”の御曹司で学校一の秀才・竜王創也が、天才ゲームクリエーター集団「栗井栄太」が仕掛けるリアルRPG「エリアZ」をクリアするため、都会のさまざまな場所を舞台に推理と冒険を繰り広げていく物語。この映画版では原作では描かれていないオリジナルストーリーが展開されている。
主人公・内人を演じる城は「小学生の頃、この作品の原作を読んでいました。主演という形で参加することが決まった時は、うれしさと緊張でいっぱいでしたが、いろんな方の支えと協力があり、仲間と一緒に素晴らしい作品を作り上げることができたと思います」と、完成した作品への自信と手応えを観客に伝えた。
「内人の明るいところとか友達思いなところは自分と似ている」と話した城。「現場では雰囲気を盛り上げるために、大地と面白いことをしてました」と、内人の相棒・創也役の酒井とはいいコンビになったことを明かした。
そんな酒井は、2019年に開催されたスターダストプロモーション主催の「第1回スター☆オーディション」の男性部門でグランプリを受賞し、今作が映画初出演。「創也は竜王グループの御曹司で学校一の秀才ですけど、僕は小さな魚屋さんのもとに生まれ、全然勉強もできなかったので、最初は演じるのが怖かったです。でも、キャストの皆さんや仲間がいたから、演じることができました。桧吏とは毎日変顔をしたり、くだらないダジャレを言ったり、思い出がたくさんできました」と撮影を振り返った。
内人がひそかに思いを寄せるクラスメート・堀越美晴を演じた豊嶋も「他の撮影とは違って、みんなでレッスンをして積み上げる時間があったので、仲を深めることができました。みんなでゲームをしたり、ディズニーに行ったり、すごく楽しかったです」とこの作品を通じ、共演者との距離が近くなったと話す。
内人のクラスメートでミステリアスな雰囲気の女の子・真田志穂役の渡邉は、酒井と同じく「第1回スター☆オーディション」女性部門のグランプリ受賞者で、これが映画初出演。「何もかもが初めてで、最初は緊張していて何をしていいのか分からなかったんですけど、花がマイクの付け方とか、最初から全部教えてくれました」と、豊嶋へ感謝の気持ちを伝えた。
撮影中での印象的なエピソードを聞かれた城は、「栗井栄太」のリーダー・神宮寺(市原)が創也のアゴをつかむシーンと答え、「動きだけでリーダーの存在感を表現していて、僕も市原さんのように演技できるようになりたいと思いました」と理由も明かした。
それを聞いた市原は「恐縮です」と照れ笑いするが、「現場では好きなことを言っていいんだよ。ものが言えない現場なんてダメ。いろんな部署が横並びで、いろんな意見を交差させて作っていくのが映画です。キャリアも関係ない。お客様に楽しんでもらうためには、まず僕らが楽しまないと」と持論を語り、「アゴを持つのは台本になかったんですけど、そういうの楽しいじゃないですか。『ビックリするかな?』とか『違う化学反応が生まれるかな?』とか(笑)」と、アドリブでアゴをつかんだ真意も伝えた。
本番前のカメラテストの時にアゴをつかまれた酒井は「台本になくて。カメラテストがあって、その後、昼食を挟んで本番だったんですけど、緊張がすごくて何も食べられなかったです。現場の隣にあったコンビニで歯磨きセットを買って…」と振り返りつつ、「市原さんから『ちゃんと目を見て』という指導をしていただきました。僕の目が泳いでいたんだと思うんです。市原さんのアドバイスがあったから、あんなに緊張感のあるシーンになったんだと思います」と市原に感謝。
途中、舞台あいさつに出席できなかった中川大志から「中学生の世代の後輩と一緒にお芝居をするというのは、なかなかないことだったので楽しかったです。先輩としてちょっとでもカッコいい姿を見せたいと思って、毎日カッコつけてました。同じ世代のみんなで作品を作れることはぜいたくですごいことなので、誇りに思って、これからも頑張って大人になっていってほしいなと思います。すみません、偉そうで。僕も頑張りたいと思います(笑)」とビデオメッセージが。
また、本田翼からも「キッズの皆さん、元気ですか? 撮影は結構前になるんですけど、久しぶりに会うと城くんたちが大きくなっていたり、彼らの成長を見ることができて楽しい現場でした」とビデオメッセージが届けられた。
最後は、城が「凸凹の二人が支え合い、足りない部分を補い合って、いろんな謎に挑戦して成長していく姿を見ていただけたらうれしいです」と見どころを伝え、舞台あいさつを締めくくった。
◆取材・文・撮影=田中隆信
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