芳根京子、“朝ドラヒロイン”への思い「人生に一度だからあそこまでのものが出せるんだと思う」<Interview>
2月公開の映画「ファーストラヴ」ではキャリア初となる殺人の容疑者役に挑戦し、名匠・堤幸彦監督をして“涙の魔術師”といわしめる熱演を披露した芳根京子。連続ドラマ主演、映画主演、月9ドラマ主演、連続テレビ小説主演と、どちらかと言えば常に“真ん中”に立つヒロイン役のイメージの強い芳根が、公開中の映画「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」では、若手バイプレイヤー“芳根京子役”に挑んでいる。
同作には元祖バイプレイヤーズの田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一をはじめ、総勢100人の名だたる名脇役たちが本人役で出演。濱田岳を中心とした若手俳優たちが犬を主役にした映画を撮影すべく奮闘する中、ベテラン俳優たちをも巻き込んださまざまなトラブルが起こっていく。
今回、同作に本人役で出演する芳根にインタビューを実施。「あのコの夢を見たんです。」(2020年、テレビ東京系)に続いて本人役を務める心境や、元祖バイプレイヤーズの4人の印象、“2度目の朝ドラヒロイン”への思いなどを語ってもらった。
――ドラマ出演に続き、映画にも出演。完成した心境を教えてください!
私が「バイプレイヤーズ」を見るきっかけは、兄からの「マジで見た方がいいよ!」っていう一言だったんです。もともと出演できるとは思わずに見ていた作品だったので、出演が決まったときはすごくうれしかったです。
兄に伝えたら「でかした! 良くやった!」と喜んでいました。なので、勝手に兄孝行ができたかなと思っています(笑)。
実力派で演技派の皆さんが出演されている作品に自分が呼んでいただけたことで、これから先の自信も頂きました。
今24歳で、この作品に呼ばれなかったらすごく悔しかっただろうなって感じたんですよね。今までやってきたことが形として見えた気がして。ここからまた頑張らないと、って役者としての新しい目標を頂きました。出演したことだけじゃなくて、この現場を見られたことが、すごくいい経験でした。
――“芳根京子役”での出演となりましたが、演じてみての感想は?
ドラマ「あのコの夢を見たんです。」でも、芳根京子を演じさせていただいたんです。それに続いて今回も本人役だったので、こんなこともあるんだなとビックリしましたね。
でも、同じ芳根京子役でもそれぞれの作品でキャラクターが違っていて、自分はこういう印象なんだなと分かって面白いんですよね。私がそう思えばそうだな、何をやってもいいのかなと思って、今回も楽しくやらせていただきました。
普段は人見知りであまりグイグイいけないんです。でも台本の芳根京子はグイグイ行くので、キャストの皆さんとも距離の縮まり方が早かった気がしますね。
(高杉)真宙くんは「表参道高校合唱部!」(2015年、TBS系)でご一緒していたから心強かったですし、その心強さも(本人役なので)役柄的に出してもいいわけだから、救われる部分が多かったですね。
――自分を演じるに当たって、撮影前に考えたことは?
普段の自分だったら言わない言葉の言い回しを確認して、それを実際に言ったらどうなるんだろうだとか、楽しみながら作っていきましたね。と言っても、役作りと言えるものは何もしてないですね(笑)。ありのままでいるように心掛けました!
監督からは「ヤングチームなので、若いからこそ言えることはグイグイ言ってほしい」と言われて。そこは本当の芳根京子なら様子を伺ってしまうんですが、役の芳根京子は行け〜!って感じなので違う部分かもしれません。
――劇中では、濱田岳さん、柄本時生さん、菜々緒さん、高杉真宙さんら若手役者たちと、濱田監督作品の映画「月のない夜の銀河鉄道」の撮影を行っている設定。濱田組の印象は?
すごく楽しかったです! 本当に自分がスタッフとして映画を撮影している錯覚に陥りましたね。もし濱田さんが映画を撮るなら、スタッフとして参加させていただきたいなと思いました。この作品自体、何の撮影をやっているのか境目が分からない瞬間があったので、演じていても面白かったですね。
濱田組には役所広司さんもいらっしゃって、映画「峠 最後のサムライ」(2021年7月1日[木]公開予定)の撮影でご一緒させていただいたんですが、ごあいさつしたら覚えていてくださったんです。年賀状を送ってくださったので、直接現場でお会いできてうれしかったですね。
――田口トモロヲさん、松重豊さん、光石研さん、遠藤憲一さんとの共演シーンはいかがでしたか?
まず、「本物だ」と思いました(笑)。お一人ずつでも、もちろん本物なんですけど、4人が並んだ姿を見たらすごくうれしかったですね。皆さん肩の力が抜けていて、余裕があってすてきなんです。
私にはまだその余裕がないので、いつか自分もバイプレイヤーズって呼ばれたらいいな〜なんて願いながら…もし何十年後かに女性版ができたら、その中に入れたらすてきだなと想像しました。
この作品は、自分が今どういう状況かっていうのを気付かせてもらえる現場だったなと思います。毎日たくさんの方とお会いして、お話しもできて、もっと頑張らないと、とシンプルに思いました。
――もし芳根さんが監督になって、作品を撮るなら?
絶対に才能がないと思うんですよね(笑)。基本的に自信がないので、役者の顔色を伺っちゃうかな。でもそんな信頼度のない監督ってイヤですよね! 作るなら、コメディーがいいですね。
100人でコメディーをやったら収拾がつかなくなっちゃうので、パニックになりそう…うん、監督を降りると思います(笑)。監督って見えている景色が違うと思うんですよね。もっと自分の心に余裕があれば、見えてくるものが違ってくるのかなと思います。
――今作には劇中ドラマがたくさん登場しますが、気になったのは?
「CTO」のハチャメチャな感じもいいなぁ~。どの作品も面白いんですけど…「大合併」がいいかな。私も決めぜりふでトレンド入りしたいです(笑)。
――映画公式サイトのキャスト紹介では「若手実力派の可憐な女優。朝ドラのヒロイン経歴者。生まれ変わっても生まれ変わらなくてもまたヒロインをやりたい」と書かれていますが、実際はどうですか?
人生に一度は朝ドラヒロインをやりたいと思います! でも、人生二度はおなかいっぱいかな(笑)。
もしやらせていただけるなら、もちろん全力でやりたいと思うんですけど、朝ドラヒロインは人生に一度だから、あそこまでのものが出せるんだと思うし、終わったときの達成感があるんじゃないかなと思うんです。そこに意味があるんじゃないかなって。
私の今の夢は、今度は“朝ドラヒロインの母親役”をやることです。もちろん、ヒロインってすごいことだしありがたいことだけど、その人をいつか支えられる存在になりたいなって、朝ドラが終わったときに感じたんですよね。
それに、一度ヒロインを経験してる私にできることがあるんじゃないかなと思うんです。私は前に出ることがあまり得意じゃないので、お芝居の中でも、人としても支えられる人間でありたいです。そのためにも、今は自分の経験値を高く持っていくのが目標です。
――たくさんの役者さんがいる中で、ご自身の武器はどんなところだと思いますか?
誰よりも経験が浅いことです。怖いっていうことを知らないからこそ、何にでも挑戦できるんだと思います。これからいろんなことを吸収できるから、知らないことも武器かなって。若いときに期待されることって光栄なことだと思うんですよね。
朝ドラのヒロインも、これからを期待して選んでもらったのならそれに応えていかなきゃいけないなと思ったんです。未知だからこそ選んでもらえたり、言えることやできることもあったりすると思うので、それが私の武器かなと思います。
――最後に、読者の方々にメッセージをお願いします。
「映画『バイプレイヤーズ』ってどんな作品ですか?」と聞かれたら、「ぎっちり入ったお弁当箱」と答えると思うんです。それぞれに良さがあって、全部良くて、開けたときに「わぁ〜!」って楽しい気持ちになる作品だなって。
どこを見ても、どこを切り取っても面白くて、1回じゃ見逃している部分がたくさんあると思うんですよね。1度見たら、もう1度後ろで動いている皆さんにも注目してもらって、いっぱい楽しい気持ちになってもらえたらうれしいです。
私自身、役者さんってすてきだな、お芝居することってすてきだなと感じたので、興味を持っていただけたらうれしいです。
◆取材・文=横前さやか
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